スコッチやバーボンをはじめ、世界には名だたるウイスキーを造る蒸溜所が存在します。
そして我が国日本にも、世界に誇るウイスキー蒸溜所はいくつも存在します。
その中でも、北海道にあるニッカウヰスキー余市蒸溜所は、なんと日本好きで有名なハリウッドスター、キアヌ・リーブスが日本で行きたい場所の一つに挙げた世界的な注目度の高い蒸溜所です。
キアヌは余市蒸溜所についてこう語ります。
「行きたい場所ができた。北海道の余市だ。…余市のウイスキーが好きなのかって?
うん。悪くない味だからね」(出典:https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohiroaki/20170705-00072863/)
これは、、、、飲んでますね。余市を。
さらにキアヌは友人に送ってもらった余市の写真を見て、その美しい風景にジェラシーを感じたとも言っています。
私、ライターの陣内は北海道出身。
この記事では、キアヌ・リーブスも羨む余市蒸溜所の魅力を「見学ポイント」「おすすめ土産」「蒸溜所限定ウイスキー&イベント」といった3つの見どころからご紹介していきますので、記事を読んで興味が湧いた方は、ぜひ余市へ行ってみて下さい。
余市蒸溜所の見学ポイント
北海道は海沿いの町、余市にある余市蒸溜所は、その美しい建物もさることながら、四季折々に表情を変えるその景色が魅力です。
ニッカウヰスキー創業者である、マッサンこと竹鶴政孝とその妻リタが愛し、多くの方々に慕われ、そしてキアヌ・リーブスのように世界中から行きたいと望む方もいる、余市蒸溜所の魅力溢れる見学のポイントを紹介していきます。
余市蒸溜所はどこにあるの?
余市は、日本海に面する海沿いの町で、観光地として有名な札幌や小樽から程近く、日帰りでも行き帰り可能な場所に位置しています。
「余市ワイン」が名産で、ワイン用に使われるぶどうの生産量は北海道No1を誇ります。
またフルーツの栽培が盛んな大地の恵みたっぷりの町です。
日本海に面しているので、冬でもあまり気温が下がらず、過ごしやすい気候です。、、、とは言ってもここは北海道。
冬には蒸溜所も雪に包まれ、幻想的な雰囲気を見せてくれることでしょう。
余市蒸溜所には、操業が開始された1934年から残る建物もあり、蒸溜所に訪れて最初にくぐることとなる「正門」は、歴史の息吹を感じる頑丈な石造りとなっています。
敷地内には、マッサン夫妻が暮らしていた「旧竹鶴邸」や、貯蔵庫を改装した「ウイスキー博物館」があり、モダンなひと時を楽しむことができます。
現在でも稼働は続けられており、「蒸溜棟」や「乾燥棟」などを見学し、製造過程を学ぶこともできます。
実際のウイスキー造りを見たい場合は公式HPにて製造予定日を確かめてから訪れましょう。
余市蒸溜所内の施設・見学のみどころ
「ウイスキー博物館」
敷地内の中ほどにある2棟の建物「ウイスキー博物館」と「ニッカ館」。
こちらではニッカウヰスキーにまつわる歴史や製造方法を学ぶことができ、そしてバーカウンターにて実際にウイスキーを味わうことができます。
「ウイスキー博物館」では、ウイスキーの蒸溜には欠かせない大きなポットスチルに始まり、樽やウイスキー造りの道具を見ることができます。
パネルや模型でわかりやすく説明しているため、ビギナーの方でもウイスキーのことを楽しく理解することができるでしょう。
バーカウンター「ウイスキー倶楽部」はこの建物内にあり、ハーフショット(15㏄)からウイスキーを味わうことができます。
在庫状況によりますが、ここでしか味わうことのできないウイスキーもあり、しかも比較的安く楽しむことができるので要チェックポイントです。
「ニッカ館」では、創業者竹鶴政孝の記録と共に、ドラマ『マッサン』の世界を展示で振り返ることができます。
樽に囲まれたシアタールームや、妻リタの生家を再現したリビングルームの温かな佇まいは、どこか懐かしい落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
「ニッカ会館」
1階が「レストラン」、2階が「試飲会場」となっている建物です。試飲は来場した方全員が無料で楽しむことができるサービスです。
3種のお酒全てを試すことができ、また未成年者の方やお酒が飲めない方にはソフトドリンクのサービスもあります。
1階の「樽」というレストランでは、オリジナルメニューを楽しむことができます。
ウイスキーや余市産のワインは、もちろんドリンクとしてもご注文いただけますが、料理の味・香り付けとしても使われており、ここでしか味わうことのできないメニューが勢揃い。
中でも「ウイスキー&ワイン ラムしゃぶ」は新鮮なラム肉を自慢のウイスキーやワインで味わう人気メニューです。
他にも北海道の海の幸をふんだんに使った海鮮料理や、大地の旨味を感じられる野菜を使った料理があるので、ランチにはぜひお使い下さい。(営業時間 11:00~16:00)
「中庭」
敷地内にはエゾマツや白樺の木が並び、数々の歴史建造物と合わさって異国情緒を感じさせてくれる風景を堪能することができます。
筆者が訪ねたのは秋だったので、夕日にせせらぐ紅葉がレンガ造りの壁やモダンな建物に朱を差していました。
これが冬になると一面の雪景色、淡くライトアップされた建物が、荘厳な雰囲気を醸します。
春には柔らかな日差しと共に植物が芽吹く光景を眺めることができ、夏には爽やかな海風に揺れる色とりどりの花々と青空に浮かぶ赤い屋根のコントラストを楽しむことができるでしょう。
世界各国を渡り歩いているであろうキアヌ・リーブスも羨む風景が余市蒸溜所には広がっています。
余市蒸溜所のおすすめのお土産
蒸溜所内には、試飲スペースやレストラン・バーカウンターだけではなく、お土産物を販売する「ディスティラリーショップノースランド」も充実したラインナップがあります。
人気のお土産をチェックして、プレゼントや思い出の品を買う時の参考にしましょう。
どんなお土産が売っているの?
売店では、蒸溜所で扱っているウイスキー及び、ニッカウヰスキーのラインナップが揃っています。
また、「V.S.O.P」や「アップルワイン」といったブランデーや「りんごのほっぺ」という100%リンゴジュースの販売もあり、ニッカウヰスキーの前身である大日本果汁株式会社の歴史が思い出される品々もあります。
お菓子やおつまみ類も独特なラインナップがそろっていて、ウイスキーやブランデーを使ったチョコレートやゼリー、甘納豆なんてものもあり、甘党には堪りません。
ウイスキーの原料に使う麦芽を使った「スナックモルト」は、余市蒸溜所ならではといったお土産で贈呈用にも自宅用にもうれしい一品です。
オリジナル小物類も魅力的な商品が多く、ウイスキーを味わうためのタンブラーやグラス、Tシャツにも個性的な種類があり、ニッカのブランドイメージとして知られているおじさん「ブレンドの王様」の絵柄のあるグッズも豊富です。
人気のおすすめ土産
「アップルワイン」……リンゴで造ったワインに、リンゴのブランデーをブレンドしたとろみのある甘さが特徴的なお酒です。
おすすめポイントとしては、深みのある甘みや芳醇なリンゴの香りといった味わい、そして何よりお買い得な点です。720mlの容量に対して、1000円未満というリーズナブルな料金設定で気軽にお買い求めいただけ、お得に楽しむことができます。
ここにしかない! 余市蒸溜所限定のウイスキー&イベント
おすすめのお土産以外に、余市蒸溜所には「限定ウイスキー」が存在します。
また、限定体験イベントや実際の製造過程を見ることができる見学ガイドも行っていて、余市蒸溜所ならではのサービスを楽しむことができます。
限定モノを把握して、余市蒸溜所をさらに満喫しましょう。
余市蒸溜所限定ウイスキー
酒店や通販では買うことができない、余市蒸溜所のみで販売しているウイスキーは複数あります。
それらの商品は売店「ノースランド」でお買い求めいただけますが、在庫状況によっては販売していない場合もあり、まさにプレミアムなウイスキーといえるでしょう。
「余市蒸溜所 工場オリジナルウイスキー」
余市の中でも余市蒸溜所でしか買うことのできない360mlのミニボトルウイスキーです。
通常の余市よりも味や香りが洗練されており、オリジナルラベルでの販売となっているので記念品やプレゼントとしてもおしゃれでしょう。
「余市シングルモルト2000’s」
2000~2009年の余市シングルモルトをブレンドしたウイスキー。
こちらは数に限りがあり、在庫が無くなり次第終了となります。
「ノンエイジブレンデッド鶴」
竹鶴政孝のブレンダーとして遺作となったブレンデッドウイスキー。
残り在庫は少ないそうです。
「余市シングルモルト ノンエイジオリジナルブレンデッド」
以前は販売していた「余市シングルカスク原酒」と入れ違いになるような形で入荷した、年数表記のないノンエイジのブレンデッドウイスキー。
現在では、「ピーティー&ソルティー」「シェリー&スイート」「ウッディ&バニラ」の3種類を確認しましたが、これも在庫次第では終売となるそうです。
味わいはそれぞれ大きく異なり、どれも個性的なブレンドとなっていて、ウイスキーに慣れている人向けの商品ですが、完成度はどれも高いです。
もし見かけたら、一度お試しいただくことをおすすめします。
※2017年7月現在、どれも在庫は確認できましたが、この後の在庫次第ではラインナップも変化するので、狙って訪れる方はまずメールや電話にて確認しましょう。
期間限定イベント
蒸溜所では、製造時期の製造過程見学以外にも限定イベントが存在します。
「竹鶴邸内部公開イベント」「テイスティングセミナー」といった定期イベントの他、「ウイスキー女子会」や「ウイスキー造り体験イベント」、冬には「ナイトツアー」などイベントが数多く開催されています。
開催イベントは公式HPの一覧や「蒸溜所だより」、公式ツイートから確認することができるので、行く際はぜひとも参照してから足をお運びください。
参加費無料のガイドを利用しよう
余市蒸溜所見学は10人以下であれば予約なしでも回ることができますが、行く予定が決まっているのであればガイドを予約して行くことをおすすめします。
ガイドサービスがなければ見学できない施設もあり、普段は知る機会の少ない様々なウイスキーについての説明も聞くことができるので、利用しない手はありません。
予約は「1名様~10名までならインターネット予約」、「11名以上であればお電話・FAX予約」となります。
不明な点や疑問点は電話やメールで聞くことができるので、不安な点があれば問い合わせましょう。
余市蒸溜所の施設情報
ニッカウヰスキー余市蒸溜所
〒046-0003 北海道余市郡余市町黒川町7-6
休業日 年末年始
お問い合わせ電話番号 0135-23-3131(受付時間:9:00〜17:00)
公式HP http://www.nikka.com/distilleries/yoichi/index.html
まとめ
観光地としても満足度の非常に高い余市蒸溜所の魅力をご紹介しました。景色や雰囲気も良く、国内でも人気の高いおすすめのスポットです。
ウイスキーをあまり知らない方でも十分楽しめますが、ウイスキーの知識があることでより深くその魅力に迫ることができるでしょう。
BARRELでは、初心者から上級者までウイスキーに関する記事を取り揃えていますので、もしこれから余市蒸溜所に行こうと思っている方がいらっしゃいましたら、ちょっとでも当HP参考にしていただき、ウイスキーのことを知っていただければ幸いに思います。