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ワイルドターキーを学ぶ!味や種類、おすすめの飲み方

ワイルドターキーを学ぶ!味や種類、おすすめの飲み方

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オーツカ

ざっくり覚える!

ワイルドターキーは、アメリカ・ケンタッキー州ローレンスバーグにて製造されているバーボン・ウイスキーです。

西部開拓史の頃からアメリカ人の心に連綿と抱かれてきたフロンティアスピリットを代弁するバーボンで、七面鳥狩りをきっかけに誕生しました。
アイゼンハワー大統領に愛飲され、クーリッジ大統領は常時、机の引き出しに仕込み、ルーズベルト大統領は食前酒として楽しんだと言われるまさにアメリカ魂ど真ん中の酒。

バーボンの中でも飛びぬけてトウモロコシ原料の比率が低く、大麦麦芽とライ麦の比率を高め、重厚でスパイシー、くっきりした輪郭を持つことが特徴です。

多種多様な種類がリリースされていますが、いわゆる「辛口バーボン」の代表格です。

ちなみに、製造元のオースティン・ニコルズ社はもともとコーヒー、紅茶、酒類などを扱っていた総合食品商社でした。

 

まとめて試飲できる!オリジナルのワイルドターキーセット

オーツカ
まずはオリジナルセットの紹介させてください!

パワフルなワイルドターキーを味わい尽くすセット

ワイルドターキーセット 3ピース

タイプの違うワイルドターキーを少しずつ飲んでみたい!と思っている方に待望のセットです。

30mlセットと100mlセットから選べるので、あなたの好きなワイルドターキーを見つけてください。

  • ワイルドターキー 8年 (50.5度)
  • ワイルドターキー ケンタッキースピリット (50.5度)
  • ワイルドターキー ライ (40.5度)

13年はまろやかで優しく円熟味を感じるワイルドターキー、ライは甘さ控えめのスパーシーな味わいが特徴です。

ぜひお試しください。

 

ワイルドターキーの発祥と歴史

ワイルドターキー蒸溜所

ワイルドターキーが作られている蒸溜所は、1869年ケンタッキー州のローレンスバーグ建てられたトーマス・リッピーが創業したリピー蒸溜所が起源となります。

リピー蒸溜所は何度かオーナーが入れ替わりますが、1905年創業者トーマスの息子であるリピー兄弟が再び蒸溜所を買い取り、その後順調に経営・製造が行われています。

ローレンスバーグ近辺にはバーボン・ウイスキーで有名なフォアローゼスの蒸溜所もあります。

ローレンスバーグの地にはケンタッキー州特有の石灰岩地質を持ち、その石灰岩を濾過するように通り抜けた上質な水「ライムストーンウォーター」はバーボン作りに適したカルシウム分を豊富に含んでいます。

仕込みや加水の際にこのライムストーンウォーター使用する為、同州では上質なバーボン・ウイスキーを作ることができると言えます。

 

ちなみにワイルドターキーの商品名は1940年当時蒸溜所のオーナー、トーマス・マッカーシーの趣味に由来します。

マッカーシーの趣味は七面鳥狩

名前は七面鳥狩りに由来

アメリカ原産の七面鳥を狩りに出掛ける時マッカーシーは毎回貯蔵庫から1本のバーボンを持参していました。

このバーボンは狩仲間から好評を得るようになり、やがて仲間の1人がこのバーボンを七面鳥狩りにちなんで「ワイルドターキー」と呼び始めます

マッカーシーもそのユニークなネーミングが気に入り、遂にブランド名へとなったそうです。

ワイルドターキーの歴史

ワイルドターキーの歴史は今から遡ること125年前、1869年にトーマス・リッピーが建てた「リピー蒸溜所」を後のワイルドターキー蒸溜所となります。

一族による家族経営が行われ、1893年にはリッピー蒸溜所のバーボンがイリノイ州シカゴで開かれたワールドフェアでケンタッキー州代表に選ばれるほど評判となります。

それから何度か蒸溜所のオーナーが入れ替わり1940年、当時蒸溜所のオーナー、トーマス・マッカーシーの趣味「七面鳥狩り」に由来したワイルドターキーという商品名が付けられるのです。

ワイルドターキーの商品ラインナップ

その後1954年には、3代目のディスティラージミー・ラッセルがワイルドターキーに入社。

彼は2代目のマスターディスティラーのビル・ヒューズ、そして初代マスターディスティラーの息子、アーネスト・W・リッピーから禁酒法以前のバーボン作りの技術を学びその後のレシピ、製造に活用しました。

1970年になると、以前よりワインや蒸溜酒の製造・販売を手がけていたオースティン・ニコルズ社がバーボンの製造に本格的に乗り出し、ワイルドターキー蒸溜所を買収。

1980年にはオースティン・ニコルズ社がフランスのペルノ・リカール社に買収され、更に2009年にはイタリアのメーカー、カンパリ・グループがワイルドターキーのブランド及び蒸溜酒を買収し現在に至ります。

オーナーが次々と変わるのでややこしいですね。

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ワイルドターキーの製法(作り方)

ワイルドターキー蒸溜所の内部

出典©:Anthony

さて、そんなワイルドターキーのこだわりはアルコール度数を抑えた独特な製法にあります。

バーボン作りのルールでは「蒸溜の際のアルコール度数を80度以下とする」と決められていますが、ワイルドターキーの場合はこれを60~65度まで抑えます。

樽詰めする時の度数は62.5度以下となっていますが、ワイルドターキーの場合、54~55度まで抑えて熟成させます。

何故これほどまでアルコール度数を抑えるのかというと、理由は原材料の風味を最大限に生かす為

アルコール度数を高くすると、その分原材料である穀物の豊かな香りが削がれてしまうのです。

ワイルドターキー蒸溜所の樽

選び抜いた原材料を使用し、とことんまで素材にこだわる。そんなワイルドターキーの姿勢は穀物の厳しい選定基準にも表れています。

トウモロコシはケンタッキー州、インディアナ平野、大麦はモンタナ州原産のものを。ライ麦に限ってはドイツ産のものを使用しています。

安全性はもちろん成熟度や純度、水分含有率に至るまで、自社で定めた高い基準をクリアしたものだけがワイルドターキーの原料に選ばれるのです。

つまりワイルドターキーは素材の個性を最大限に活かしたバーボン、ということ。

これが「ケンタッキー州を代表するバーボン」「キング・オブ・バーボン」とまで言われる所以でもあります。

ワイルドターキーの商品とダブラー

ウイスキー「ワイルドターキー」のラインナップ

ウイスキーの飲み進めの基本は『縦飲み』です。

垂直飲みともいいますが、同じ銘柄で年代の違うものを飲み比べていきます。

同じ銘柄であれば、基本的な味の傾向が共通しているため、失敗が少ないからです。

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まず、僕が現在販売中である『ワイルドターキー』のラインナップ、及び過去販売されていたボトルなどをご紹介していきます。

既に終売してしまった銘柄、原酒不足のため休売してしまった銘柄なども随時更新する予定です。

過去のものでも個性や特徴は引き継いでいるものが多いので、参考になさってください。

ワイルドターキー

こちらは6年、7年、8年の熟成原酒をブレンドしたワイルドターキーのレギュラーボトル。

バーボンらしい濃いバニラの香り、そして鼻抜けの良いエスリテリーさ。

口に含むと広がる甘み、洋ナシの爽やかな酸味、スパイシーな切れ味。ウッディな余韻も楽しめる、まさにケンタッキー州を代表するバーボンです。

飲み方はロック、またはハイボールがお勧め。

敢えて微炭酸のソーダを使用するとワイルドターキー元来の骨太な旨味を堪能しつつ、ハイボールならではの爽快感を楽しむことができます。

2011年にはIWSCにて金賞、2013年にはSWSCにて銀賞に輝いています。

ワイルドターキー ライ

バーボンでは、トウモロコシを原材料の51%以上使用してすが、こちらはトウモロコシの代わりにライ麦を原材料の51%以上使用した「ライウイスキー」です。

通常のワイルドターキーの甘みを抑え、よりスパイシーでドライな味わいとなっています。

とはいえ、ワイルドターキーらしい骨太な印象は消えておらず、レギュラーボトルをさっぱりと飲みやすくした印象です。

芳醇さよりも、キレとコク、そしてスムースさが際立つ一本です。

カクテルベースに使用することも多く、BARなどではこのワイルドターキーライを使用して様々なカクテルがつくられます。

ワイルドターキー8年

WILD TURKEY AGED 8 YEARS (バーボンウィスキー ワイルドターキー 8年) [ ウイスキー アメリカ 700ml ]
WILD TURKEY (ワイルドターキー)

8年熟成以上の原酒をブレンドして作った、ワンランク上のボトル。

アルコール度数50.5度の赤茶の液体はパワフルでいて華やか。わかりやすいストロングスタイルのバーボンです。

香りはこれぞバーボンと言わんばかりのエステリーさ。

接着剤、バニラ、ほのかにナッツ。

味わいは強いアルコールのアタックにバニラ甘みが全体に広がった後、青いライム、カカオ、ドライフルーツが訪れます。レギュラーボトルには無い酸味や苦みも感じられます。

どっしりとした旨味を堪能できるボトルなので、飲み方は加水しながらのストレート、またはロックがお勧めです。

フルボディの分厚いコクとパンチの効いた濃厚な味わいはまさに男性的でワイルドなバーボンウイスキー。

母国アメリカでは『101』というラベルデザインで発売されており、そちらはスタンダードと同じ6、7、8年熟成の原酒をブレンドしています。

ワイルドターキー 13年 ディスティラーズリザーブ

酒齢13年以上熟成させた原酒を使用したワイルドターキー。

アルコール度数はやや低めですが、この13年という長い年月がワイルドターキーの一味違う表情を作り出します。

濃厚なバニラ・カラメル香と洋梨を思わせるフルーティな香りの後に、しっとりとした穀物の甘さ、爽やかな酸味、薬草のようなテイスト。

熟成感が増し、より複雑で繊細な味わいのバーボンウイスキーとなっています。

バーボンの長期間の熟成は味が丸くなりすぎる、渋みが出るなどの意見もありますが、こちらはほどよく度数も調整されており、非常にジェントルな味わい。

終売が発表されているようで、ここからは希少品になりそうです。

若くて荒々しいバーボンに疲れてきたという方にもおすすめの逸品です。

ワイルドターキー レアブリード

瓶詰め時に一切水を加えないというこだわりのワイルドターキー。

こちらは2011年に輸出用に企画された商品で、6年、8年、12年熟成の原酒をブレンドし、ほとんど加水なしにボトリングしたレアなワイルドターキー。

アルコール度数はシリーズ最高の58.4%。

しかし味わいに関しては、アルコールの刺激を感じさせない、実に香り旨味が持ち上がった豊かな仕上がりとなっています。

香りは非常に華やか、ハチミツやバニラの中に、じっくり焦がしたナッツ、カカオ。

口に含むとエステリーさが鼻腔を通り抜けたと同時に甘みが口いっぱいに広がります。

そしてバニラ、ウエハース、洋ナシと続き、最後に樽香の深い余韻が残ります。

こちらのお勧めの飲み方はストレート。少しずつ加水しながら頂くと花開く風味を楽しめます。

ワイルドターキー ケンタッキースピリット

こちらは3代目マスターディスティラーのジミー・ラッセルが熟成のピークに達した樽を選び抜きボトリング。

単一の樽からボトリングしたシングルバレルとなり、ワイルドターキーのラインナップの中でも上位のボトルとなります。

香りは奥深く丸みを帯びたバニラの甘み、そして奥に杏のような酸味も感じられます。

口に含むとまずバーボンならではの接着剤の香りが鼻を抜け、同時に広がるのがチョコレートがけのバニラの風味、重めの穀物感、少し沈んだブラックベリーやドライアプリコットのフルーツ感です。

アルコール度数50.5度とハイプルーフですが、シングルバレルならではの旨味と風味をしっかり味わえるボトルです。

ワイルドターキー マスターズキープ 17年

3代目マスターディスティラーのジミー・ラッセル、そしてその息子のエディ・ラッセルが共にブレンドした親子の絆を感じる1本。

17年というバーボンにしては長期熟成の原酒のみを厳選してボトリングしたプレミアムバーボンです。

寒暖の差が激しいケンタッキー州は品質を保ちつつ長期熟成させるのが難しいとされています。

そんな中、こちらのボトルはその長期熟成を潜り抜け良くできた原酒のみを厳選して使用しています。

伝統とチャレンジが交錯するバーボンの極みとも言えるボトルです。

香りは意外にユーカリの葉やシナモンなどのハーブが前に出て、奥に深いバニラを感じます。

口に含むと嫌なセメダイン風味は少なく、凝縮したバニラアイス、ウエハース、木材。そしてうっすらですがミントの甘いメントールが鼻腔をくすぐります。

オーク、ダークチョコレートの深い余韻がいつまでも口内に残り、じんわりと幸せな気分になります。

バーボン好きがたどり着く究極のボトルと言えるでしょう。

ワイルドターキー マスターズキープ ディケイド

こちらは上記17年の後継品。

外観はほとんど変わりませんが、印字ラベルの17年の文字が消失し、DECADESの文字が。

2016年3月にリリースされた「ワイルドターキー マスターズキープ 17年」の後継品ではあるのですが、変更点がかなりあります。

  • 熟成年数が表記無しのノンエイジとなった(熟成年数は10~20年)
  • アルコール度数が43度から52度へ上昇
  • 希望小売価格20,000円から17,000円へ値下げ

長期熟成原酒の不足からか、ノンエイジ化。アルコール度数を上げて対応してきましたね。

正直言うとワイルドターキーっぽさは強まりました。バリバリのキャラメルナッツ感。

前作よりも安価になった割にパワフルでボディが一気に増しました。濃厚で骨太なワイルドターキーが好きな人にはたまらないボトルです。

しかし個人的に普段飲みは8年よりも13年なので、アルコール度数が落ち着いていて熟成感のある前作のほうが好きです(笑)
年かなぁ、、、。

ワイルドターキー ダイヤモンドアニバーサリー

1954年から「ワイルドターキー」をつくり続けているワイルドターキー蒸溜所責任者ジミー・ラッセル氏の勤続60周年を記念し、息子エディー・ラッセルが長期熟成原酒をブレンドした逸品。

寒暖の差が激しいケンタッキーでは熟成が早く長期熟成が難しいとされる中、13年から16年の長期熟成原酒のみを使用したバーボンウイスキーで、芳醇な甘い香りとライ麦由来のすっきりとした味わいが特長。

非常に豊かな樽香を感じられます。とろみが強く、アーモンドやナツメグなどのフレーバー、ブラッドオレンジ、なめらかなチョコレートのような味わい。

ま現在はかなり入手困難になっている商品で、長期熟成のワイルドターキーを体感してみたい方にはおすすめです。

ワイルドターキー ラッセルズリザーブ 10年

こちらは10年熟成のスモールバッチバーボン。

3代目マスターディスティラーのジミー・ラッセル。その息子のエディが父に提案したボトルです。

エディは、10年熟成させたバーボンはピークとして1つの節目をむかえると考え父にこのボトルを提案しリリースされました。

「ラッセルズリザーブ」という商品名は親子の姓をとってつけられました。

やや炭の印象を感じる中にバニラ、そしてシナモンなどのスパイシー、接着剤、レザーの香味。

味わいの輪郭はくっきりしており、生クリームを挟んだウエハースの甘み、クミンやシナモンのスパイシー感もあります。

ラッセルズリザーブには加水したアルコール度数45%のものとシングルバレルの55%のものがあります。(6年熟成のものもあります)

ワイルドターキー トラディション

オールドのワイルドターキーも飲んでみたい!という方にはこちらがおすすめです。

90年代流通の終売品で、ドライでスパイシーな味わいが魅力。

トラディションはこの他にも14年ものがリリースされています。ワイルドターキー蒸留所には多くの熟成庫がありますが、その中でも最古の熟成庫である1890年建造のウエアハウスAの中央階にある「スウィート・スポット」と呼ばれる特別な場所で14年間熟成された特別な商品です。

ワイルドターキーのおすすめの飲み方

オーツカ
では最後に編集部のオーツカがおすすめの飲み方をまとめます

甘さ控えめ、辛口でトラディショナルなプレミアムバーボンといえばワイルドターキー。

昔ながらの製法を守り続けている点はもちろん、情熱を持ってコツコツ真摯にウイスキーをつくり続ける様こそ、伝統の成せる業。

そんな骨太で男性的な姿勢は味わいにも反映されていて、スパイシーで強い旨味が魅力です。

飲み方はロックがおすすめ。芳醇なバニラとオーク香の中に内包されたオレンジやチェリーのフルーティさが楽しめます。

昨今はリリースが増えバリエーション豊かになったワイルドターキーのラインナップですが、オールドボトルもとても人気があります。

印象的な七面鳥ラベルにはかなりデザインの変遷があり、コロコロと変わっています。

特に人気なのは七面鳥が羽ばたいている通称”フライングターキー”と呼ばれるシリーズ。

1980年初頭流通の「12年 ビヨンドデュプリケーション」、そして「12年 ゴールドラベル(Cheesy Gold Foil)」はセカンダリーマーケットでの需要が高まっており、オークションなどでは高値で取引されています。

そして「こっちみんな」とばかりに七面鳥が正面を向いている「8年 101プルーフ」が濃厚でコクが強くバーボン愛好家には人気の品。

現行品よりも中盤にチェリーやビターオレンジなどワイルドターキーの【いいところ】が出ている印象です。

ただ古いものがいいというわけではなく、最新こそが最強と思わせてくれるのがワイルドターキーのいいところ。

僕も8年ばっかり飲んでいましたが、あるとき13年のまろやかさに惹かれ、ちょっと遡って12年を買い込み、レアブリードのピュアさに心を打たれ、フォーギブンに日々を許されここまで来ました。

ラッセルズリザーブは完成度高かったなぁ。マスターズキープ、最高においしいです。




最高品質のショットグラスで刻む、至高のウイスキータイム。

ウイスキーブランドKYKEYの新作は時代を超える「ショットグラス」。レッドクリスタルでつくられたその造形美と機能美を確かめて欲しい。