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ロイヤルサルートを学ぶ!味や種類、おすすめの飲み方

ロイヤルサルートを学ぶ!味や種類、おすすめの飲み方

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オーツカ

ざっくり覚える!

スコットランドのシーバスリーガル社からリリースされているブレンデッドウイスキーです。

英国海軍が王室の特別行事の際に打つ「王礼砲」を意味する「ロイヤルサルート」。

王礼砲とは行事のために軍艦から打つ空砲のことで、英女王エリザベス2世の戴冠式(たいかんしき)を記念して、1952年にシーバス社から販売されました。

王礼砲はその儀式によって何発打つか数がきまっており、エリザベス2世の戴冠式の際はそれが21回だったため21年熟成の原酒が使われるようになりました。

ベルベットの陶器瓶(フラゴン)に詰められたロイヤサルートはボトルの外観からは王室にふさわしい気品が溢れており、ウイスキーファンからの憧れの的となっています。

またロイヤルサルートはスポーツ「ポロ」のスポンサーとして長年後援を続けています。

英国ではポロは王室のスポーツであり、王室との関連性が高いロイヤルサルートは4大陸すべてのポロのトーナメントをサポートしているビッグスポンサーとしても知られています。

 

おすすめの飲み方・飲み進め方

オーツカ

ウイスキーに大切なもの。

それは香り、味。そして「雰囲気」だと教えてくれるブランドです。
ラグジュアリーな空気感を纏い、まるで宝石を飲んでいるかのような気分にさせてくれるリッチなウイスキーです。

キーモルトにはストラスアイラやグレンキースが使われており、上品なシェリー香と、フルーティーでフローラルな味わいが楽しめます。

アルコール度数は40%なのですが、水っぽさはそこまで強くなくミディアムボディ。芯の通った味わいです。

おすすめの飲み方はストレート、もしくはロックで。

少量の加水もよいと思いますが、あまりやりすぎると繊細な香りが飛んでしまいます。加水するなら、香りが立ちやすいボウルが長めのグラスに注ぎ、少しずつお水を加えてください、あくまで控えめに。

ロイヤルサルートにロックが合うのは有名で、タンニンが浮つかず、そのブレンドの妙が楽しめます。冷えた液体が喉元を過ぎた後に返される華やかな戻り香に癒されます。

パッケージが刷新されたシグネチャー、モルト、ブレンデッドグレーンは一通り飲むことをおすすめします。

新作のブレンデッドグレーンは特にロックがおすすめで、余韻を楽しめるウイスキーです。

新ボトルだとモルトブレンドが個人的に好みでした。
品よくまとまっていることが特徴のロイヤルサルートにおいて、しっかりとモルトの個性を感じさせる出来栄えで、飲みごたえがありました。

1980年代流通の商品も多く出回っており、こちらは古き良きストラスアイラのオールドシェリーを感じられるボトルになっています。

ロイヤルサルートの発祥と歴史

ロイヤルサルートのフラゴンボトル

ロイヤルサルートを造っているのはスコッチウイスキーメーカー「シーバス・ブラザーズ社」。

同社は1801年創業、過去2度にわたりロイヤルワラント(王室認定)を授与された、スコッチウイスキーづくりの名門です。

ブランドの発起人は起業家のサム・ブロンフスマン。

シーバス・ブラザーズ社(ペルノリカール)

1949年にシーバスブラザーズ社を買収したブロンフスマンは翌年シーバスリーガルのキーモルトとなるストラスアイラ蒸溜所も手中に収め、米国市場で販売が中断されていたシーバスリーガル(12年)を再発売します。

そして1952年のエリザベス2世の戴冠式(たいかんしき)を記念を称え、シーバスリーガルとは別の次元のハイエンドクラスとしてロイヤルサルートをリリースしました。

こういった時事を見逃さないブロンフスマンのビジネス感覚と行動力でシーバス社の売り上げは1950年代を通して増大し続けました。

英国海軍が王室の特別行事の際に打つ「王礼砲」

現在シーバス社はペルノリカール社の傘下となり運営されています。

創業以来、受け継がれている基本理念は「卓越したサービスと品質」。

この伝統と情熱からスコッチの最高傑作、ロイヤルサルートが生み出されました。

1953年にリリースされて以来、ロイヤルサルートは半世紀以上にわたり高く評価されています。

2000年に入ってからも、ISC2002プレミアムブレンデッドスコッチ部門の大賞やIWSC2002ベストブレンデッドスコッチ部門の大賞も受賞。

その名声に甘んじることなくロイヤルサルートは現在も様々なボトルを多くリリースするなどして現在も多くのウイスキーファンを魅了し続けています。

ロイヤルサルートの製法

シーバス・ブラザーズ社が製造していることから、「シーバスリーガル」の21年物と勘違いされがちなのですが、ロイヤルサルート21年は同社の独立したブランドです。

キーモルトとなるのはシーバスリーガルのキーモルトとしても有名なストラスアイラ蒸溜所の原酒。

ストラスアイラ蒸留所

他にストラスアイラ 第二の蒸溜所グレンキースやスペイサイドの老舗ザ・グレンリベット、シーバス傘下のアベラワー、ロングモーンなどといった原酒がふんだんに使われています。

しかもそれが全て21年以上熟成した原酒を贅沢に使っているわけですから、なんとも贅沢な内容です。

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こだわりのボトル、フラゴンについて

ロイヤルサルートのボトルのモデルとなったのは18世紀後半頃に高価で稀少な酒を入れる容器として使用されていた「フラゴン」と呼ばれる陶製容器。

フラゴンは柄・ふた・口付きの細口瓶、またはワインを売る大瓶を指します。

 

こちらは英国の名門ウェイド・セラミック社製で、同社はジョニーウォーカーやベルなどの水差しも造っています。

数量限定で初めてリリースされた1953年のモデルにはボトル中央に英国王室の紋章が記されており、後に現在のデザインへと変えられました。

現在のボトルに描かれている騎士は、14世紀のバノックバーンの戦いでイングランドを破ったスコットランドの英雄「ブルース大王」だそうです。

これまでフラゴンの色は青と赤と緑の3色がリリースされており、この色はエリザベス2世の戴冠式の時に使われた王冠を彩る宝石の色(ルビー、サファイア、エメラルド)をイメージしています。

コレクターにしてみれば3色コンプリートする喜びもあるでしょう。
ちなみに陶器ボトルの色が変わってもロイヤルサルートの中身は変わりありません。

なお、この3カラーは2019年に刷新。現在のシグネチャーブレンドやモルトブレンドのラインナップとなりました。

ロイヤルサルートの種類/ラインナップ

ローヤルサルート21年 シグネチャーブレンド

名称とデザインを刷新して2019年秋に登場した新フラッグシップボトル。

以前生産されていた赤、緑のボトルは生産中止となり、緑ボトルは下で紹介する「モルトブレンド」として再登場しました。

こちらの「シグネチャーブレンド」はエリザベス2世の王冠のサファイアを象徴した鮮やかなブルーをメインカラーに採用しています。

香りは旧21年と似ており、洋ナシとヘーゼルナッツ、温めたチョコレート。うっすらとシナモンのアロマ。

味わいはクリーミーで、アルコール度数の割にボディは厚い印象。トフィとキャラメル、オーク樽の心地よい木質感。少しブレッドオレンジの柑橘とフローラルな花の鼻抜け。

余韻はミディアムロング。

その容姿も含め、満足度の高いブレンデッドウイスキーです。

ローヤルサルート21年 モルトブレンド

2019年秋に登場した、21年以上熟成したモルト原酒同士をブレンドして造られたロイヤルサルート史上初のヴァッテッドモルトウイスキーです。

使われているモルト原酒も21種類以上、「シングルモルトのシンフォニー」ともいえるべき一本。

香りはオレンジやイチヂクなどの熟した柔らかい果実、洋梨、桃のフルーツ感、爽やかなスミレの香りも漂います。

味わいはクリーミーなバニラ、バナナクレープ、洋梨や桃の豊潤な甘み、 クローブのほのかなスパイス感。

長く続く、豊かでフルーティーな余韻。

WWA2019において部門最高賞を受賞するなど、世界的に評価の高いボトルです。

ローヤルサルート21年 ブレンデッドグレーン

こちらはグレーンウイスキーのみをブレンドしたブレンデッドグレーンという非常に珍しいラインナップ。

主にアメリカンオーク樽で21年以上熟成したグレーンウイスキーをブレンドして造られました。

白い陶器ボトルも特徴的です。

香りは香り高いバニラアイスクリーム、トフィ、完熟した白桃、パイナップル。

味わいも白桃やパイナップルのジューシーな甘み、ハチミツ、オレンジマーマレード、ヘーゼルナッツなどの甘みがメインで後半はグローブなどのスパイシーさも感じます。

グレーン特有の、甘くてなめらかな味わい。

ロイヤルサルートのレシピも相まって、グレーンのベタつきがそこまで目立ちません。

ロックにしてもおいしく、バランスのとれた甘い余韻を長く楽しめるボトルです。

ロイヤルサルート21年(旧ラベル)

ロイヤルサルートの旧フラッグシップアイテム。
2019年頃まで市場ではこの3色がメジャーでしたが、ようやく見なくなってきましたね。

21年以上熟成させたモルト・グレーン原酒をブレンドして造られています。

香りはベリー、フレッシュな洋ナシ、ヘーゼルナッツ、奥にシナモンスパイスのスパイシー感を感じます。

味わいはトフィやカラメルの甘みとダークベリー、プラム、ビターチョコ、ややスモーキー、ウエハース。

力強い樽香、クリーミーな味わいを楽しめるボトルです。

特級ボトル(1980年代流通品)も多く出回っていて、時間経過もあってかより円熟味を帯びたフレーバーが特徴といえます。

ロイヤルサルート 38年 ストーン オブ ディスティニー

英国皇族の戴冠式に用いられ、権威の象徴とされる「ストーン・オブ・ディスティニー(運命の石)」をイメージした石がボトルにあしらわれたラグジュアリーな逸品。

香りは赤黒い果実のフルーティさ、ブルーベリー、プラム、ダークチェリー、ラズベリー。柔らかく繊細なシェリーとオークのアロマ。

味わいはベリーとはちみつ。中盤からはメロンのフレーバーと少しの根菜風味。ややブリニーな印象。

余韻は思ったより短いですが、甘くてウッディ。柔らかなミルクチョコレートのフィニッシュ。

38年の割にフレッシュで生き生きとしたフレーバーが堪能できます。

ロイヤルサルート 50年

こちらはエリザベス2世戴冠50周年を記念しつくられたウイスキーで、2003年、全世界で255本のみ特別限定販売されました。

日本国内での販売はキリンビールが行い、その数はわずか6本。

うち3本が戴冠50周年となる2003年6月2日から三越日本橋本店で売りに出されました。

海外でも飲んだことがある方はわずかで、南国フルーツの甘みと心地よいスパイシーさが同居した贅沢な味わいのボトルだとか。

編集部未飲です。

ロイヤルサルート ロイヤルウェディングエディション

こちらは2018年におこなわれたヘンリー王子とメーガンマークルの結婚に向けてリリースされたスペシャルエディション。

ロイヤルサルート初の100%アメリカンオーク樽で熟成された原種を使用しています。

最長55年熟成の原酒に王子と王妃の年齢、36年、33年ものの原種もブレンドされています。

お値段はなんと1万ドル(約110万円)!!

70本限定リリースという超希少なボトルです。

ロイヤルサルート21年 ビーチポロエディション

こちらはロイヤルサルート自体と王室のスポーツである「ビーチポロ」との関係を称えつくられたボトル。
こういうデザインやコラボもある、という一例です。

爽やかな淡いブルーのフラゴンがとても特徴的。飲み終わってもインテリアとして飾りたい造形を持っているのがロイヤルサルートの特徴といえます。

味わいは旧ラベルスタンダード21年と変わらない印象でした。
香りは蜂蜜をかけたアプリコット、ママレード、フローラルな薔薇、乾いた草。味わいはキャラメルをかけたバナナ、焼きリンゴ、古いオーク材の家具。

余韻も程よく長く楽しめるバランスのとれた味わいのボトルです。

 

オーツカ
シーバスリーガル18年などよりもお高い理由は、使用されている原酒の熟成年数もあります。ストラスアイラ以外にもグレンリベットやロングモーン、アベラワーなどが使用され、柑橘系フルーツの味わいが強いイメージ。

シーバスリーガルよりも加水には弱い印象です。ストレートで。




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