定番の国産ボトルをプレゼント
まずはプレゼントにも無難な国産定番ボトル。
日々の晩酌に飲んでいる方も多いジャパニーズウイスキーですが、最近は価格高騰によりぜいたく品になりました。
国産のウイスキー好きは、プレゼントとしてもらえたら嬉しい品々だと思います。
山崎 ノンエイジおよび12年
言わずと知れた日本で最初にできた蒸溜所「山崎」がつくり上げたシングルモルトです。
いまや世界中のウイスキーファンに知られる日本を代表するブランドで、先日330万円発売された山崎55年は、香港で開かれたボナムズのオークションで620万香港ドル(約8515万円)で落札。日本ウイスキーの最高値記録を打ち立てました。
2010年代後半からは価格高騰を続けていますが、山崎のノンエイジは比較的手に入るようになってきました。
繊細でありながら、厚みがあり奥行きのある味わいです。
お世話になった上司や、お父さん、年配の方へのプレゼントにも最適です。
白州 ノンエイジおよび12年
「白州12年」を1994年に発売して以来、山崎と一緒にサントリーのウイスキー部門を引っ張る2大ブランドで、世界中の多くのウイスキーファンから愛されています。
爽やかな新緑の香りと、青リンゴやレモン、シトラスを感じさせる果実香。
スイートでやわらかいスモーキーさも兼ね揃えています。
こちらもノンエイジ品は徐々に出回り始めました。
山崎と同様にジャパニーズウイスキー好きへのプレゼントには喜ばれる逸品です。
響 ブレンダーズチョイス&ジャパニーズハーモニー
日本人ブレンダーの匠の技が冴える響。
ジャパニーズの中で最高峰に位置づけられるブレンデッドウイスキーです。
日本の四季の中で熟成し、繊細な感性を持つ日本人に合わせて造られた響は和の温もりを感じさせます。
アルコール度数43度、ノンエイジですがアルコールによる刺激は非常に少なくストレートでも美味しく頂けます。
ナシ、柑橘系の香りが鼻腔をつき、奥深くもやわらかな甘みが特徴的です。
シングルモルトである山崎、白州と同様に、価格が高騰しているので、プレゼントとしては購入が可能なジャパニーズハーモニーとブレンダーズチョイスから選ぶとよいでしょう。
シングルモルト 宮城峡
サントリーのウイスキーは一通り飲んだけれども、ニッカウヰスキーはまだあまり攻めてない方におすすめ。
東北地方は宮城県で造られるやさしい味わいのシングルモルトで、とても華やか&フルーティー。
たおやかでバランスのとれた女性的な味わいで、ウイスキーに慣れていない人でも飲みやすい、飽きの来ないウイスキーです。
価格もリーズナブルなので、簡単な贈り物やギフト、ちょっとした記念日のプレゼントにもピッタリです。
シングルモルト 余市
こちらもニッカウヰスキーの代表銘柄。
ウイスキーの父、竹鶴政孝が北海道小樽市に設立した余市蒸溜所が造り出すシングルモルト。
上記の宮城峡に比べ、かなり男性的で重厚な味わいを持っています。
石狩湾から吹く海風のフレーバーを樽が吸収し、潮の香りを纏い、力強さとしっかりとしたコクを感じさせます。
ガツンとしたスモーキータイプのウイスキーが好きな方にはこちらをプレゼントするのが良いでしょう。
竹鶴 ピュアモルト
ニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝の名字を冠した、日本を代表するブレンデッドモルト。
上記で紹介した宮城峡と余市がブレンドされており、メロンやバナナ、塩バニラアイスのようなフレーバーと昆布を煮出したかのような深いコクが印象的。
宮城峡由来の洋ナシ、パッションフルーツ、メロン、青リンゴの甘やかさが訪れ、中間にレーズン、プラムを感じることができます。
余韻は余市由来のうっすらとしたピート感。控えめで長くはありませんがオークの香りも楽しめます。
プレゼントにも最適なクラフト国産モルト
続いてジャパニーズのクラフトウイスキーたちをご紹介。
あまりにもレアなものは紹介しても買えないので、プレゼントにもなる恒久的なボトルをご紹介します。
イチローズモルト リーフシリーズ
秩父蒸溜所は2008年2月に稼働した、小規模なクラフトディスティラリー。
その代表作である「イチローズモルト」は今や日本を代表し、世界に通用するウイスキーとなりました。
リーズナブルで手に入りやすい「モルト&グレーン ホワイトラベル」はお手軽なプレゼントとしておすすめです。ソーダ割がとてもおいしい。
その他、今はなき羽生蒸溜所と秩父蒸溜所の原酒をブレンドした「ダブルディスティラーズ」、赤ワイン樽で後熟させた「ワインウッドリザーブ」、ミズナラの樽で再熟成した「ミズナラウッドリザーブ」が人気です。(正確には※ピュアモルトの位置づけ)
どれもプレゼントされた場合に、飛んで喜ぶボトルですが、販売数が少ないので注意してください。
富士御殿場蒸溜所 ピュアモルトウイスキー
ちょっとマイナーですが、サイズ感も価格も、ビジュアルもプレゼントにちょうどいいボトル。
富士御殿場蒸溜所にのみ存在する「グレーンウイスキー用蒸留器ケトル」にて仕込まれた、飲み口のすっきりしたウイスキーです。
酒質はややヘヴィですが、雑味はなくクリーンで柔らかい酒質。ふくよかで穏やか。やや粘性アリ。
モルトの穀物感は強く、そこまで複雑ではありませんが、仕事終わりに気軽に飲めるとても良いピュアモルト。
まさに普段使いしたくなるウイスキー。おすすめです。
富士山麓 Signature Blend(シグニチャーブレンド)
2018年8月に日本全国での販売が開始された「富士山麓ブランド」のフラッグシップウイスキー。
熟成のピーク(マチュレーションピーク)を迎えた上質な原酒を厳選してブレンドした自信作で、表情豊かな複層的な味わいを楽しめます。
洋ナシやパイナップル、オレンジピールを思わせる柑橘系の香りと、黒糖、フィナンシェなどの焼き菓子のような甘く香ばしい風味が重なります。
ほんのりですがピートフレーバーも味わいに奥行きを持たせており、非常に高バランス。複雑で長い余韻も印象的です。
スーパーでも見かけるボトルなので、希少性はありませんが味の良い国産モルトです。
ニッカ セッション
コストパフォーマンスに優れたプレゼントをお求めの方はこちら。
2020年9月に発売し、人気を博しているセッションです。
ニッカの2本柱である余市と宮城峡の他に、ベン・ネヴィスなどをブレンドしたピュアモルト。
香りは柑橘感があり、スタートはオレンジや赤リンゴの酸を感じます。徐々にバニラとクリームブリュレ、そしてシナモン。
味わいはしっとりとクリーミーで、ミルクチョコレートのよう。フィニッシュはカカオのビターとピートの余韻。
価格の割に完成度が高くファンも多い商品です。
SUNTORY WORLD WHISKY 碧Ao
正確にはジャパニーズウイスキーではありませんが、価格帯的にはプレゼントに良さそうなので取り上げました。
日本、アイルランド、アメリカ、スコットランド、カナダという世界の5大ウイスキーの産地の原酒をブレンドしたボトル
原酒構成は日本から山崎蒸溜所と白州蒸溜所、スコットランドからアードモア蒸溜所とグレンギリー蒸溜所、アイルランドからクーリー蒸溜所、カナダからアルバータ蒸溜所、そしてアメリカからジムビーム蒸溜所。
フルーティで酸味のある香りとなめらかな飲み口は流石のブレンド技術。
うっすらとスモーキーでスパイシー。厚くはないですがクリーミーで心地よい。
甘さとウッディさの余韻には匠の技が光ります。
ザ・ニッカ テーラード
「ザ・ニッカ12年」の後継商品として2019年4月9日に発売されたボトルです。
これまでのザ・ニッカ12年と比べ、青りんごのフルーティさと、まろやかで力強いモルト香。開栓当初はカフェグレーンをやや強めに感じます。
ストレートよりも水を数滴垂らしたトワイスアップのほうが香りが開きます。甘やかでスイートですが、開栓後しばらく経つと、うっすらと余市のピート、酒質の重厚さがを把握できるようになって面白いです。
絶妙に施された傾斜のあるボトルラインは2015年のグッドデザインを受賞。
洗練されたロゴと特徴的な栓、そしてシャープなデティールはプレゼントギフトに最適です。
ムーングロウ
クラウドファウンディングによる費用調達で生まれ変わった三郎丸蒸溜所。
その同年にリリースしたのがブレンデッドウイスキー『ムーングロウ』です。
1960年代のモルト原酒、さらに貯蔵していたグレーンをブレンドしたその味わいは、若鶴酒造が現時点で目指しうる究極のブレンデッドといえます。
ほのかに感じるかぐわしい熟成香、月明かりのように柔らかな口当たり、心地の良いアロマと奥行きのある樽香。
厳選されたグレーンがきれいにモルト原酒の良さを引き出しているクリーンな仕上がりとなっています。
グレーン原酒のみスコットランドからの輸入しているので、厳密にはジャパニーズウイスキーではないのですが、プレゼント需要にも耐えうるクオリティを誇っています。
ホワイトオークあかし700 スペシャルブレンド
スーパーマーケットやコンビニにも置いている「あかし」のプレミアム品です。
フローラルな香りがあり、草花を想起させるアロマ。味わいもリンゴやマスカットなどの果実感が強く、これまでのあかしよりも酸味があります。ピートも淡いですが上品に乗っていて、飲みやすい。
厳選されたモルトとグレーンを使用したあかしのブレンデッドウイスキーシリーズの最高峰モデルで、お手軽なプレゼントにも最適。
普段あかしのレッドやホワイトを飲んでいる方へ贈ることで、飲み比べも可能となります。
格安ジャパニーズウイスキーギフト
2000円くらいでサッと贈れるプレゼントはないのか?という方もいると思うので、超格安のウイスキーも書いておきます。
フロム・ザ・バレル
ニッカが生んだ四角いボトルとシンプルなラベルが印象的なジャパニーズブレンデッドウイスキー。BARRELが選ぶ初心者におすすめのウイスキーでも取り上げた商品ですね。
容量は500mlと少なめですが、本格的な造りであるのにもかかわらず、3,000円程度とお買得のお値段です。
複雑さが感じられる重なりのあるコクは、加水を最低限に抑えた丁寧な造りとマリッジと呼ばれるブレンド後の再貯蔵の賜物。
51%という国産ブレンデッドの中でも高めの度数は、凝縮されたうま味、味わいを裏打ちしており、ラグジュアリーかつ多層的な構造を実現しています。
おすすめの飲み方はトワイスアップ。ストレートではぎゅっと秘められた味わいが華開くように加水によって膨らみを見せてくれるでしょう。飲みごたえが相当に高いので500mlであっても長く楽しむことができるでしょう。
実際にこの辺のコスパ感は買っていただいて楽しんでいただけると実感できるかと思いますので、まずは手に取って試してみていただきたいと思います。
サントリーローヤル
発売当初である1960年台では「ローヤル」という名前が示す通り、高級なぜいたく品として扱われていました。
サントリーの創業者であり初代マスターブレンダーでもある鳥井信治郎の自信作としても有名です。
風情がある要望とは裏腹に味わいはシンプル。口当たりはまったりとしており、後味にシェリーの甘い香りが感じられる飲み心地の良いウイスキーです。
ストレートで飲むよりも多少加水することで香りが華やかに膨らみます。
冷やすとかすかにスモーキーさが漂う印象となるので、雰囲気を変えたい方はロックもぜひ。
ブラックニッカ ディープブレンド
もはや定番になりましたね。低価格ながらスモーキーな風味を感じられるブラックニッカのプレミアムライン。
2015年に発売され、CMのキャラクターにはニッカの創業者・竹鶴政孝リタ夫妻をモデルにした連続テレビ小説『マッサン』で主人公・亀山政春を演じた玉山鉄二を起用したことで話題となりました。
使われている原酒はホワイトオークの新樽で熟成を重ねたモルト原酒と、樽熟成したカフェグレーン原酒。新樽由来の樽香とふわりと香るピート香を堪能できるボトルです。
やや粘性が高く、香りはバニラやカラメルの甘みとアーモンドの芳ばしさ、奥には余市のスモーキーが確かに存在します。
味わいはアルコール45度という高めのアルコール度数のため、刺激が少々有りますが青リンゴや洋ナシの爽やかな甘み、柑橘果実の皮の香り、後半はビターとシナモン系のスパイスも感じます。安っぽさを感じさせない、かなりドライで尖った、ニッカらしい味わいを呈したボトルと言えるでしょう。
キリンウイスキー 陸
惜しまれつつも終売した富士山麓 樽熟原酒 50°の後継品とも言えるウイスキーが「陸-りく-」です。
アルコール度数50度のパワフルな厚みとシナモンの甘みとバニラのフレーバーが特徴。
オレンジ入りのベイクドチーズケーキのような味わいと後味のキレが秀逸です。
500mlと容量はやや少なめなので割高に感じますが、それでも1500円前後。いい時代になりました。
サントリーオールド
こちらは現在販売されている唯一のオフィシャルボトル。
山崎蒸溜所で造られたシェリー樽原酒で仕上げられたものとなります。
香りはまさしくシングルモルト「山崎」を彷彿させるレーズンやプラム、ダークベリーのシェリー感。
味わいはアルコールの刺激はあるものの華やかで芳醇なベリー系の風味と強めのカラメル、ウエハース、そしてオークの余韻を感じます。
ハイボールにすると更にシェリー樽原酒ならではの甘さ・華やかさが際立ち隠れていた山崎が顔を出す印象です。
ジャパニーズ飲み比べギフトを贈る
国産バラエティ飲み比べセット
よく見ると熟成年数は10年以下のものがほとんどで、味わいと価格が比例しているとは言えません。
かなりマイナーなクラフト蒸溜所のボトルを扱っている商品もあります。
サントリー飲み比べセット
山崎や白州などをメインに据えた飲み比べセットです。
とても有名ブランドなので、プレゼントされる方も知っている銘柄が多いと思います。プレゼントには最適ですね。
響飲み比べセット
サントリーが1989年に発売を開始した、日本が世界に誇るブレンデッドウイスキーです。
ふくよかで華やかなフレーバーが人気で、よくプレゼントにも使われます。
ニッカウヰスキー飲み比べセット
ニッカウヰスキーはサントリーと共に日本を代表するウイスキーメーカーです。
プレゼントを贈る方が、サントリー派なのかニッカ派なのか聞いておくとよいかもしれませんね。
ウイスキーのプレゼント特集、今回は国産品であるジャパニーズウイスキーのプレゼントについて考えていきたいと思います。
ジャパニーズは原酒不足やクラフト蒸溜所建設ブームにより、価格が高騰しており、手に入らないものも多くあります。
なるべく手に入れやすいジャパニーズウイスキーを選抜していきます。