ニッカウヰスキーの人気ブレンデッドウイスキー「フロム・ザ・バレル」が、2025年に40周年を迎え、これを記念した特別限定版「フロム・ザ・バレル エクストラマリッジ」がリリース準備をしているとのこと。
この新たなリリースは、長年愛され続けてきた銘柄の節目を祝う特別な一本として、海外のウイスキー愛好家の間でひっそりと噂になっています。
「フロム・ザ・バレル」の歩みと特徴

「フロム・ザ・バレル」は1985年に発売され、ニッカの創業者・竹鶴政孝の甥であり、当時のマスターブレンダーであった竹鶴威氏の発案によって誕生しました。彼の思いは、ブレンダーだけが味わえる「樽出しそのまま」の力強いウイスキーを、一般のウイスキーファンにも届けることでした。
このウイスキーは、余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所のモルトウイスキーに、スコットランドのベンネヴィス蒸溜所の原酒を加え、100種類以上のモルトとグレーンウイスキーをブレンドしています。
その後、再利用の樽で数ヶ月間熟成させる「マリッジ」工程を経て、アルコール度数51.4%でボトリングされます。
この度数は、ニッカのブレンダーが理想の味わいを追求した結果、導き出されたハイプルーフ仕様なのです。
特徴的な四角いボトルは、1984年(昭和59年)に同社から発売された「ピュアモルトシリーズ」と同じグラフィックデザイナーの佐藤卓氏によるデザイン。
ボトルデザインのコンセプトは「ウイスキーの小さな塊」。
濃いものは少ない量のほうが美味しそうに感じる、というのが人間の心理。
その人間心理に則って、少ない量…即ち一粒の塊に見えるような小振りなデザインを目指したのがこのボトルでした。
四角く、首が極端に短いフロム・ザ・バレルのボトルは同量(500ml)の円柱ボトルと比べると正面から見て小さく、量が少ないように感じます。
「エクストラマリッジ」の魅力と予想される違い

今回の「エクストラマリッジ」は、通常の「フロム・ザ・バレル」と同じくアルコール度数51.4%でボトリングされていますが、「エクストラマリッジ」という名称から、通常の「マリッジ」工程に加え、特別な熟成やブレンドが施されていることが予想されます。
具体的な違いについては明らかにされていませんが、以下のような可能性が考えられます。
通常よりも長期間の熟成
特別な樽(例:シェリー樽やミズナラ樽)での追加熟成
希少な原酒の使用や特別なブレンド比率
これらの要素が加わることで、より深みのある味わいや香りが生まれ、通常版とは一線を画す仕上がりになることが期待されます。
味わいの予想と楽しみ方

通常の「フロム・ザ・バレル」は、ライラックやアプリコットのようなフローラルでフルーティーな香り、クローブのようなスパイシーさ、そして革のような香りが特徴です。
味わいはパワフルでしっかりとしており、ペッパーのようなスパイス感、オーク樽由来の風味、熟した桃やキャラメリゼされたリンゴ、スイカズラのような花のニュアンスも感じられます。
フィニッシュは長く複雑で、プルーンや桃といった熟した果実の風味が、オーク由来のバニラの香りを背景に広がります。
「エクストラマリッジ」では、これらの特徴がさらに強調され、より複雑で深みのある味わいが楽しめるのではないかと期待されます。ストレートでじっくりと味わうのはもちろん、少量の加水やロックで香りや味わいの変化を楽しむのもおすすめです。
日本での発売情報と入手方法
現時点では、「フロム・ザ・バレル エクストラマリッジ」の日本国内での具体的な発売日や販売方法についての情報は公開されていません。
しかし、ニッカウヰスキーの公式ウェブサイトやニュースリリースなどで今後の発表があると予想されます。
限定品であることから、数量や販売期間が限られる可能性が高く、早めの情報収集と購入手続きが重要となるでしょう。