スコットランド・ハイランド地方にあるタリバーディン蒸溜所が、新たな体制での歩みをスタートさせます。
2025年3月、蒸溜所は正式に新たな蒸溜所マネージャーとしてミニー・パーミター(Minnie Parmiter)氏の就任を発表しました。
彼女は、20年にわたり蒸溜所を率いてきたデイヴィッド・マイルズ(David Myles)氏の後任となります。

新任のミニー・パーミター氏──科学と実践に基づく“次世代のウイスキー人”

その後任としてバトンを受け取るのが、ミニー・パーミター氏です。彼女は実践と科学の両面からウイスキーに精通する人物であり、蒸溜業界での多彩な経験を誇ります。
これまでに勤務した蒸溜所・企業には:
エクランヴィル蒸溜所(Echlinville Distillery)(北アイルランド)
ディアジオ社のローズアイル蒸溜所(Roseisle Distillery)
ブリュードッグ(Brewdog)
そして2020年に共同設立したカッパーライオン蒸溜所(Copper Lion Distillery)
といった蒸溜業界の注目拠点が並びます。
生物学と研究のバックグラウンドを持ち、理論と現場の両方に根ざした視点が、タリバーディンの未来に新たな風を吹き込むことが期待されています。
蒸溜所の礎を築いたデイヴィッド・マイルズ氏、惜しまれつつ退任

ブラックフォードに位置するタリバーディン蒸溜所は、スコットランドでも歴史あるシングルモルトの生産地として知られています。
デイヴィッド・マイルズ氏は、その中心で20年にわたり蒸溜所の品質と伝統を守り続けてきた人物。蒸溜所の復活・再成長に貢献し、タリバーディンの今の姿を築き上げた功績は計り知れません。
「タリバーディンのスピリットを、これからも未来へ」
就任に際し、ミニー氏は次のように語っています:
「タリバーディンのチームに加われることを光栄に思います。デイヴィッドさんは20年間にわたりこの場所を守ってこられた方で、彼から多くを学べるのは大変貴重な機会です。この蒸溜所の魅力は、そのスピリットを体現している長年のスタッフや伝統にあります。その継承者として信頼を寄せてもらえることに、深く感謝しています。」
タリバーディン蒸溜所のこれから
タリバーディン蒸溜所は、1949年に創業を再開し、そのルーツを15世紀のビール醸造所に持つ歴史ある施設。
現在はシングルモルト「Tullibardine」ブランドとして、ソーテルヌ、シェリー、マデイラなど多彩な樽熟成バリエーションを展開し、世界中の愛好家から支持されています。
ミニー・パーミター氏の手腕により、この名門蒸溜所が次の時代にどう進化するか──その行方に注目が集まります。
これからはミニー氏の手腕に期待です。