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ティリー島で200年ぶりにウイスキー蒸溜復活、初のシングルモルト発売

ティリー島で200年ぶりにウイスキー蒸溜復活、初のシングルモルト発売

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2025年1月10日、スコットランド西部ヘブリディーズ諸島に位置するティリー島(Tiree)の蒸溜所「Isle of Tiree Distillery(アイル・オブ・ティリー)」が、200年以上ぶりとなるシングルモルトウイスキーを発売しました。

オーツカ
なんと創業者の二人は元フォークミュージシャンという、一風変わった経歴の持ち主です。

蒸溜所の歴史と背景

ティリー島はかつて「大麦の土地(Tìr an Eòrna)」として知られ、1800年代には50もの密造蒸溜所が存在していました。

しかし、19世紀以降、島でのウイスキー生産は途絶えていました。

2012年に設立されたTiree Whisky Companyが、この伝統を復活させるべく2019年に蒸溜所を建設し、2025年に初のシングルモルトをリリース。

同社の共同創設者であり伝統音楽家でもあるアラン・キャンベル氏とイアン・スミス氏は、ティリー島の蒸溜文化を守りながら、未来への希望を込めてこの事業を立ち上げたと語っています。

生産方法と特徴

アイル・オブ・ティリーは、年間生産量は純アルコール量でわずか2,000リットル。スコットランドでも最小規模の蒸溜所の一つです。同蒸溜所は伝統的な手法を重視しており、以下のような工程でウイスキーが作られます:

  • ローレットモルト大麦を手作業でマッシュし、木製ブロックに吊るして濾過。
  • オーク製の発酵槽で長時間発酵。
  • 広口の銅製初留釜で初留後、300リットルの精留釜で丁寧に精留。
  • ティリー島の岩場沿いで熟成。

キャンベル氏は「私たちの生産方法は祖先たちに敬意を払い、穀物、水、火、重力というシンプルな素材と力のみを使っています」と述べています。

「ファーストリリース」は2時間で完売!

今回の「Isle of Tiree シングルモルト ファーストリリース」は限定800本で、そのうち400本は昨年の事前販売で2時間以内に完売しました。香りはキャンディの甘さ、蜜蝋、蜂蜜、ジンジャーやシナモンが特徴で、味わいにはスパイスやハーブ、胡椒のニュアンスが楽しめます。

47% ABV、1本199.99ポンド(約34,000円)の価格で、蒸溜所公式サイトにて購入可能です。また、最初の10本は1月31日にオークション形式で販売され、その収益の10%が地元の慈善団体に寄付される予定です。

アイル・オブ・ティリーの地域への影響と未来

共同創設者のスミス氏は「この蒸溜所は、島の雇用を支えるだけでなく、世界中から訪問者を呼び込むことを期待しています」と語り、地域活性化への貢献も目指しています。

さらに、2025年春には限定的なプライベートカスクの提供も予定されており、今後も注目が集まる蒸溜所となりそうです。




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