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バランタイン40年 マスタークラスコレクション第2章「ザ・ウェイティング」登場

バランタイン40年 マスタークラスコレクション第2章「ザ・ウェイティング」登場

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バランタインブランドを展開するシーバス・ブラザーズは、バランタイン マスタークラスコレクションの最新リリース、「バランタイン40年 マスタークラスコレクション:第2章 ザ・ウェイティング」(45.4% ABV)を発表しました。

このシリーズは、バランタインが誇る5人のマスターブレンダーが受け継いできた貴重な技術と知識に敬意を表し、5回にわたるリリースが予定されています。

バランタインが40年物のマスタークラス・コレクションを発売

オーツカ
価格は約180万円。話題の響40年と比較すれば割安に見えますね。

伝統が紡ぐ熟成の芸術

今回のリリースは、現マスターブレンダーのサンディ・ハイスロップ氏が若き日の師であるジャック・グーディ氏から学んだ教えを反映したボトル。

40年以上前に熟成を始めたといわれる原酒を、グーディ氏が厳選。
バランタインの伝統的なハウススタイルを引き継ぎながら、アメリカンオーク樽がもたらす滑らかで甘いトーンと微かなスモークのニュアンスを強調しています。

洗練されたボトルデザイン

バランタイン40年 ザ・ウェイティングは、個別に番号が振られたボトルに収められ、高級感漂うプレゼンテーションボックスに納められています。

スコットランド人アーティストのカイラ・マッカラム氏が制作を指揮しており、各章ごとに独自の3Dペーパーアートが施されています。アートは熟成と時間の経過を象徴するデザインで、視覚的にもその特別感を際立たせています。

サンディ・ハイスロップ氏のコメント

「ウイスキーにとって時間は独自性をもたらしますが、それには大きな責任も伴います。味わいのピークを見極めるには、情熱と献身、そして忍耐が必要です。

ジャック・グーディから教わった『長期的な視点を持つこと』の大切さを、私自身もチームに伝えています。

この伝統を守り続けることが、バランタインのステータスと遺産とを未来に繋げることにつながります。」とハイスロップ氏は語ります。

限定販売と今後の展開

「バランタイン40年 マスタークラスコレクション:第2章 ザ・ウェイティング」は、わずか108本のみの限定生産で、価格は12,000ドル(約180万円)。

今月末から専門のリテーラーで販売開始予定です。

このシリーズは2027年に予定されているブランド創業200周年に向けて、2025年と2026年に第3章、第4章が順次リリースされ、最終章である第5章が締めくくる予定です。

バランタインのスピリットを体現するこのリリースは、ウイスキー愛好家にとってまたとないコレクションアイテムとなることでしょう。

ウイスキー「バランタイン」のラインナップ

バランタイン・ファイネスト

こちらは謂わばバランタインのレギュラーボトル。

ヨーロッパでは絶大な人気を誇り、飲まれているスコッチの3本に1本はこの「バランタイン・ファイネスト」というから驚きです。

アルコール度数40度、700ml入りを1000円前後で購入できるコストパフォーマンスの極めて高い一本です。

シングルモルトの様にスモーキー香や樽香を求めた個性ではなく、豊かでなめらかな風味を追求。

魔法の7柱となるキーモルトをはじめ、57種類以上にも及ぶモルト原酒・4種類グレーン原酒をブレンドしています(ブレンドされているモルトの数は変動あり)。

バランタインの特徴であるスイート、フルーティ、ラウンド、ソフトという4つの個性を感じさせるスタンダードのラインナップ。

香りはバニラ、カカオ、口に含むとほのかなスモーク、落ち着いた飲み口が特徴的なボトルです。

2016年ウイスキー・バイブル・アワードにて金賞を入賞しています。

バランタイン 7年

2021年3月23日、バランタインからやや風変わりなウイスキーがリリースされます。

バランタインには以下で紹介するように、12年、17年、21年、23年、30年など様々なラインナップが存在しますが、元祖は初代マスターブレンダーであるジョージ・バランタインが1872年に世に送り出した「7年」です。

今回のバランタインは、それにちなんだ7年もの。

様々な樽で熟成された原酒をバーボンバレルで「後熟」させたブレンデッドウイスキーとなっています

後熟はマリッジとも呼ばれ、様々なウイスキー原酒を混ぜあわせ、ブレンデッドウイスキーを作ったあとに、原酒同士をなじませるために再度樽の中で熟成させることを指します。後熟に必要な熟成期間は数ヶ月から1年ほど。日本ではニッカウヰスキーのフロム・ザ・バレルなどが後熟を使っています。

通常、後熟に使われる容器は、非常に大きなステンレス製容器、またはもともと原酒が眠っていた樽だったのですが、今回のバランタイン7年では後熟用に別の新しいバーボン樽が用意されているのです。

これは非常に興味深く、新しい方法です(詳細は明かされていませんが、見た目から恐らく1st fill Bourbon Barrelで後熟)。
7年間バーボンバレルで後熟され、スコッチウイスキーの深みとバーボン樽由来の甘いキャラメルや蜂蜜、爽やかな赤いリンゴのような風味が組み合わされた今までにないバランタインとのこと。 バーボン樽熟成スコッチウイスキーや、バーボンが好きな方は試してみる価値はあります。

バランタイン 12年

熟成年数12年以上のモルト・グレーン原種をブレンドしたバランタインです。

ファイネスト同様、50種類近い原種が使われています。

ファイネストはスモーキーでやや荒々しくドッシリとした味わいがありましたが、12年はそれが抑えられ蜂蜜やバニラのような華やかな香り、よりエレガントな風味が漂うバランスの取れたボトルになります。

しかしアフターテイストにはアードベッグに由来するかのような海藻のような潮気が残り、一筋縄ではいかないボトルです。

飲み口はスムース、しかしクリーミーな風味が充実感を与えてくれます。

飲み方はストレート、またはロックがお勧めです。

2017年にはザ・スコッチ・ウイスキー・マスターズにて金賞に輝きました。

バランタイン ブレンデットモルト12年

12年間以上熟成された40種類以上のシングルモルトとグレーンウイスキーを厳選してブレンドしました。

オーク、フルーツ、スパイスといった風味が完璧なバランスで混ざり合い、複雑かつ丸みのある味わいを生み出しています。

フローラルで強い麦芽のアロマ。バランタイン12年らしいりんごとハチミツの香り。うっすらとリコリス。

味わいはミルキーでハチミツをかけたヘーゼルナッツやクルミ。ほのかなスモークとキャラメル。

フィニッシュは短いがとてもやわらかくおかわりしたくなるブレンデッドウイスキーです。ロックで飲むのがおすすめ。

バランタイン ハードファイヤード

2017年の10月にリリースされたボトルですが、終売しています。

こちらは原酒を熟成させる樽が通常とは違い、内側を焦がす(チャー)作業をまだ原酒が付着して乾燥していない状態で行います。

その為工程後の樽の内側には強い焦げ目が付きます。このことをバランタインではハードファイヤードと呼んでいるのです。

香りは青リンゴ・ドライプルーンの後にハードファイヤード特有の濃厚なバニラが押し寄せます。また味わいもレーズンの甘みが非常に強く、豊かなバニラを堪能できる個性豊かなボトルです。

原酒が若いのでややアルコールアタックも感じますが、リーズナブルで満足度の高い一品。

バランタイン バレルスムース

2019年1月に発売されたラインナップ。上記のハードファイヤードに代わって登場したモデルです。

樽の内側をチャーしたアメリカンオークの樽でバレルスムース専用にブレンドされた原酒をフィニッシュさせた一品。

洋ナシ、シトラス、バニラ、カラメルのアロマ。少しだけスモークを感じますが、これは焦がした樽由来の煙のような印象。

原酒は若いと思いますが、口当たりはなめらか。赤いリンゴ、はちみつ、少しのタンニン。

余韻はウッディで中くらい。カカオのようなイメージも。

最近アイリッシュなどでも多用される、焦がした樽でのフィニッシュもの。
バレルスムースの名前にふさわしいような味で、甘みが強いブレンドと思いました。

バランタイン 17年

1937年に発売されて以来、高い人気を誇る17年もののバランタイン。

40種類以上の酒齢17年以上のモルト・グレーン原酒をブレンドして作られたボトルです。

中でもグレンバーギ、ミルトンダフ、スキャパ、クレントファースを主軸のキーモルトとしてブレンドしていると言われています。

香りはバニラ、カカオ、オレンジ、かすかにスモーク。口に含むと蜂蜜のような華やかな香り、そしてダークチョコレートのビター、そしてフィニッシュはスモーク、ピート。

短いながらも、心地よいウッディな余韻もしっかり楽しめます。

長期熟成の原酒からくる樽香、ふくよかな甘み、そしてスモーク感。非常にバランスのとれた上品かつ複雑な味わいで、ウイスキー通も納得の一本。

2017年にはIWSCにて金賞に輝いています。

バランタイン17年 トリビュートリリース

2017年に80周年を迎えるのを記念して発売された、日本限定商品「バランタイン17年 トリビュートリリース」。

通常のバランタイン17年は、熟成にはアメリカンオーク樽を中心に使用していますが、それに加えヨーロピアンオーク樽とファーストフィルのアメリカンオーク樽を使用。

冷却ろ過を行わないノンチルフィルタード製法で、アルコール度数も48度と通常の17年よりかなり飲みごたえを強くしています。

この機会に編集部でもバランタイン17年の新旧飲み比べを敢行。

バランタイントリビュートリリースとバランタインのオールドボトルの比較

オールドボトルの味わいは流石でしたが、トリビュートリリースもそれに負けないくらい強い香り立ちで熟れたナシ、ジューシーな赤リンゴを感じさせました。

味わいはナッティでドライ。麦芽の芳ばしいビター感とウエハースに挟んだバニラの甘さ。シナモンのスパイスが心地よい。

余韻もまろやかで長く、温かい。アルコール度数を48度にしたのはとても正解だったんじゃないかなと思いました。

バランタイン 21年

こちらは酒齢21年以上のモルト・グレーン原酒をブレンドして作られたボトル。

2007年にリリースされた比較的新しい上位クラスのラインナップです。

味わいは17年のアップグレード版。17年の風味や余韻をより濃厚にして、かつスムースな飲み口になったと言えます。

香りはバニラをベースに、青リンゴのような爽やかでフルーティな香りが加わっています。

口に含むとレーズン、蜜のようなふくよかな甘みが支配しますが、薬草のようなスパイスも感じられます。その後に青リンゴの爽やかさが訪れ、フィニッシュはほんのりとスモーク、磯の香り。

なめらかで飽きの来ないミディアムボディのウイスキーです。シェリー酒のような甘く長い余韻も特徴的。

2016年にはIWSCにて最優秀金賞を受賞された世界的に評価の高いボトルです。

バランタイン 23年

免税店で発売されている23年もののバランタイン。
100%アメリカンオークで23年熟成された原酒が使われており、グレンバーギーのシングルモルトが高比率でブレンドされています。

編集部未飲のため、オフィシャルテイスティングノート掲載。
クリーミーなバニラの風味と、洋ナシや林檎のフルーティな香りにシナモンのスパイスが調和し、果物の甘い風味、煮込んだ梨のアロマとバニラクリームが香り立つ味わいです。

バランタイン 30年

32のモルトと5種類のグレーン原酒をブレンドした30年ものの贅沢なボトル。

シリーズで最上位のラインナップとなります。

長期熟成原酒の織り成す、複雑で芳醇な味わいは加水することにどんどん花開き、様々な一面を見せてくれます。

香りは開くまでやや時間がかかる印象で、時間の経過と共にレーズン、バニラ、かすかなスモークを感じます。

口に含むとシェリー、ビターチョコ、あんず、ドライフルーツのような甘みが絶妙なバランス感覚で迫ります。

フィニッシュは青リンゴ、かすかな潮の香り、そして円熟した樽香の余韻が長く続きます。

オールドボトルは43度だったので、少しアルコール度数は低くなりましたが、非常に高尚な味わいのボトルです。

飲み方はストレートで少しずつ加水しながら変化を楽しむと良いでしょう。

バランタイン 40年

至高のブレンデッドウイスキー、バランタインよりついに40年オーバーのボトルがリリース。

2012年9月よりアジアのマーケットを中心に毎年100本ずつリリースされています。

40年…というと、これは飲み物ではなく、もはや「ロマン」です。
約半世紀。人の平均寿命は今はちょいと延びましたがだいたい80年くらいです。それの約半分、最低40年も寝かされたウイスキーというと実感が持てるでしょうか。

ウイスキーは樽熟成によって素晴らしい味わいを得られることもありますが、熟成するほど失うものもあります。
それは蒸溜当時の原料由来の味や、発酵、蒸溜由来の要素です。

40年以上樽で寝かせた原酒となれば、どんなに原酒のポテンシャルが高くとも、もともともっていた成分を残しておくことは難しいでしょう。熟成中の温度や湿度、樽の管理など様々な要素が絡み合い、バランタイン40年を構成する要素となっているのです。

最近はウイスキーの長期熟成品がポンポン発売されてますが、それらは非常に貴重で、ロマンが詰まっているのだと改めて思います。
このバランタイン40年をもし読者の誰かが飲むことがあれば、そういったロマンを感じていただければと思います。

なんかただ「ロマン」を語っているだけになってしまいましてね。そうです、編集部は誰も飲んだことがございません(笑)




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