11月12日から29日にかけて、フランス・パリの競売会社ボナムズで、日本ウイスキー界の伝説的な「イチローズモルト カードシリーズ」のフルセットがオークションに登場します。
全54本のこのセットは、非常に希少で、コレクターの間では高い人気を誇るアイテム。ボナムズは今回の落札予想価格を約1億円〜1.3億円(€700,000〜€1,200,000)と設定しており、再びの高額落札が期待されています。
「イチローズモルト カードシリーズ」
ウイスキー好きなら聞いたことくらいはあるでしょう。
「イチローズモルト カードシリーズ」は、各ボトルがトランプのカードをラベルデザインに採用し、合計54本(2本のジョーカーを含む)で構成される特別なコレクションです。
このシリーズに使用された原酒は、肥土伊知郎氏の祖父が設立した羽生蒸溜所で1985年から2000年にかけて製造されました。
同蒸溜所は2000年に閉鎖されましたが、伊知郎氏が残された約400樽の原酒を継承し、2005年から2014年にかけてシングルカスクでリリースしました。
過去のオークション記録
ボナムズは2015年に初めてカードシリーズのフルセットを競売に出品し、約4,840万円で落札。このシリーズの希少価値が世界的に認知されるようになりました。2019年には香港で約9,750万円の価格で落札され、さらに2020年には約1.5億円で取引され、日本ウイスキーとしての新たな記録を打ち立てました。
今回の出品について
ボナムズのワイン&スピリッツ部門の責任者アマイエス・アウリ氏は、「このカードシリーズは日本ウイスキーの中でも極めてコレクター価値が高く、各ボトルに肥土氏のサインがあることが一層の特別感を与えている」と語っています。
また、肥土氏は「このシリーズが高額で取引されることに驚きつつも、日本ウイスキーが世界に認められることは光栄。できれば実際に飲んで楽しんでほしい」とコメントしています。
オークション情報
この貴重な「イチローズモルト カードシリーズ」のフルセットオークションは、11月12日から29日までボナムズ・コルネット・ド・サンシール(パリ)でオンライン開催され、再び世界のウイスキーコレクターの注目を集めることでしょう。