スコットランド・ハイランド地方にあるグレンモーレンジィ蒸溜所が、人気の「Nectar D’Or(ネクター・ドール)」の後継として新しいシングルモルトウイスキー「Glenmorangie The Nectar 16 Years Old(グレンモーレンジィ ザ・ネクター16年)」をリリースしました。
新作は、14年間バーボン樽で熟成された後、特別なフランス産とスペイン産の甘口ワイン樽でさらに2年間熟成されています。
これにより、まるでフランスのパティスリー(洋菓子店)を訪れたかのような、甘美で複雑な風味を楽しめる一品となっています。
海外評価は上々!フランスのパティスリーを思わせる味わい
「The Nectar 16 Years Old」は、以前の「Nectar D’Or」と同様に、フランスの有名なソーテルヌワイン樽でフィニッシュされましたが、今回はさらにモンバジラック樽を加えて、より深みのある複雑な味わいを実現しました。
フランス産のワイン樽だけでなく、スペインのモスカテル樽やハンガリーのトカイ樽も使用され、それぞれが異なる甘みやデザートのようなフレーバーをもたらしています。
海外ウイスキーラヴァーも高評価しており
- ソーテルヌとモンバジラック樽は、ブリオッシュやメレンゲ、焼きリンゴのような豊かなペストリーの香り
- モスカテル樽は、甘くシロップのようなデザート風の味わい
- トカイ樽は、ホワイトチョコレートやアーモンド、ハチミツのニュアンス
などがポイントとして挙げられています。
テイスティングノート
- 色合い: ブロンズゴールド
- 香り: リッチで芳醇、焼きたてのブリオッシュ、アプリコットのコンポート、トーストしたアーモンド、栗の香りに、バニラプリンやチョコレートトリュフのヒント。水を加えると、キャンディの甘さやオレンジシロップの風味が広がり、ハーブのような香りがアクセントに。
- 味わい: ねっとりとした口当たりで、バランスの取れたレモンの爽やかさが加わります。バニラクリーム、焼きアプリコット、温かいレーズンパン、栗のロースト、ナツメグやスターアニスのスパイスが豊かに広がり、全体をオークの香りが支えています。
- フィニッシュ: 長く続く余韻には、レモンの皮、焼きたてのパン、ハチミツの風味がほのかに残ります。
ドクター・ビル・ラムズデンの革新
グレンモーレンジィのウイスキークリエーションディレクターであるドクター・ビル・ラムズデンは、この新作について「フランスのパティスリーに初めて足を踏み入れた時の記憶が、The Nectarのインスピレーションになりました。甘い香りやスパイスをより深く、複雑にするため、今回のレシピをさらに改良しました」と語っています。
ラムズデン氏は、25年以上にわたってグレンモーレンジィの革新を推進してきた人物であり、彼の創造力が詰まったウイスキーは常に注目を集めています。
新しいボトルデザインと価格
「The Nectar 16 Years Old」は、グレンモーレンジィの他のコアレンジと同様、2022年に導入された新しいボトルデザインを採用しています。優雅な形状と独特な装飾が施され、プレミアム感が際立つデザインです。販売価格は約12,000円(79.99ユーロ)で、専門店やオンラインストアで入手可能です。
グレンモーレンジィ ネクタ・ドールおさらい
既存のネクター・ドールも徐々に入れ替わっていくことでしょう。なくなる前におさらいを。
グレンモーレンジィのウッド・フィニッシュシリーズの1つで日本人には人気のボトル。
通常の樽にて10年熟成させた原酒をソーテルヌワインの樽に移し更に2年かけて熟成させたボトルです。
ソーテルヌとはフランスの南西部にあるソーテルヌ地方で作られる甘口貴腐ワインのことで、非常に甘みが強いことで知られています。
ソーテルヌ樽からくるリンゴやマスカット、そしてモモやウメ、サクランボといった核果の力強くフルーティーな香りがメインで、本当に同じグレンモーレンジィのシリーズかと疑うほど印象が異なります。
余韻も甘みを帯びたオークが長く続き、非常に飲みやすいボトルです。
神様の酒“ネクター”という名とフランスで黄金という名の“ドール”の両方の名がつけられました。