日本のクラフトウイスキーシーンを代表する嘉之助蒸溜所が、先日の全米デビューに引き続き、ついに本場イギリス市場に進出することが発表されました。スコッチを嗜むウイスキー愛好家たちにその魅力を届けるべく、嘉之助のコアレンジと限定エディションが登場します。
嘉之助蒸溜所の特徴
嘉之助蒸溜所は、鹿児島県の沿岸地域に位置し、家族経営の焼酎蒸溜所である小正醸造が母体となっています。
創業者の小正芳嗣氏は、スコットランドやアメリカでウイスキー製造を学び、その技術を取り入れて2017年に嘉之助蒸溜所を設立しました。嘉之助蒸溜所では、3種類の異なるポットスチルを使用し、多彩なフレーバーを持つウイスキーを生み出しています。
イギリスで発売されるラインナップ
今回のイギリス市場でのラインナップには、以下のウイスキーが含まれます。
シングルモルト 嘉之助
嘉之助の定番シングルモルト。
ノンピート麦芽を使用しアメリカンホワイトオークのリチャーカスクで熟成した原酒をキーに複数の樽をヴァッティング、ノンチルフィルターで、48%まで加水・ボトリングしました。
嘉之助蒸溜所のBAR(MELLOW BAR)から臨む東シナ海に沈む夕日と水平線をモチーフにデザインされてます。
COLOR:べっこう飴
NOSE:はちみつ、バナナ、レモンティー、キャラメル
TASTE:かりん飴、ニッキ、生姜、仄かにスモークナッツ
FINISH:上品な甘苦さが穏やかに長く続く。
嘉之助 HIOKI POT STILL (日置ポットスチル)
2023年12月に発売された嘉之助の新たなシリーズです、焼酎に使われる蒸留器を使い焼酎づくりで培った技術が生かされています。シングルモルト嘉之助とは一味違う優しい仕上がりのウイスキーです。
日置蒸溜蔵にて大麦とモルトを原料に独自の製法で糖化・発酵し単式蒸留器で丁寧に原酒を造り、嘉之助蒸溜所熟成庫にてアメリカンホワイトオークの新樽やバーボン樽による熟成で仕上げました。
単式蒸留器を使用することで、原料である大麦とモルトの個性がより引き立つ原酒となりました。
Color: 深みのあるイエローアンバー
Nose: バナナ・カスタードクリーム・ニッキ飴・いぶりがっこ
Taste: 塩キャラメル・紅茶・八ツ橋・ブラッドオレンジ
Finish:夏みかん・花椒・焚火の香りが穏やかに続く
Kanosuke Single Malt 2023(59% ABV)
限定版として、シングルモルト2023も登場します。
嘉之助蒸溜所、シングルモルト LIMITED EDITION の第4弾。
嘉之助蒸溜所のコンセプトである「MELLOW LAND, MELLOW WHISKY」を具現化すべく、当社独自の3基のポットスチル(銅製蒸留器)で原酒造りを行った後、各種のオーク樽で熟成を重ね、3年以上熟成させた原酒をマリッジさせたシングルモルトジャパニーズウイスキーです。
「シングルモルト嘉之助2023 LIMITED EDITION」は、2018~2019年にピート麦芽で仕込み、焼酎リチャーカスク・シェリーカスクにて熟成した原酒をメインに、複数の樽をヴァッティング、カスクストレングスでボトリングしました。 メローな甘さと余韻の長いスモーキーフレーバーをお楽しみください。
嘉之助蒸溜所の特異性
嘉之助蒸溜所は、温暖な夏と涼しい風が吹く冬という鹿児島の気候を生かし、短期間でありながら深みとまろやかさを備えたウイスキーを生産しています。また、創業者の小正芳嗣氏は、自身の祖父に敬意を表してこの蒸溜所を設立し、家族の伝統を大切にしながらも、革新的なウイスキーづくりに取り組んでいます。
海外での展開と未来への期待
嘉之助蒸溜所は、2021年にディアジオの支援を受け、世界市場での拡大を進めてきました。
現在では、アメリカ、フランス、ドイツ、中国、台湾などを含む多くの国々で販売されています。
今回のイギリス市場への進出は、日本のクラフトウイスキーが世界的に評価され続けていることを示すための挑戦といえます。
イギリスでの価格は約89.95ポンド(約16,500円)~98.95ポンド(約18,200円)となっています。