日本の嘉之助蒸溜所が、この夏、アメリカ市場へ進出します。
同社のコアレンジとなる3種類のウイスキー、シングルモルト、HIOKI POT STILL、そしてダブルディスティラリーが、アメリカのウイスキー愛好家に届けられます。
嘉之助蒸溜所の創設者であり、CEO兼マスターブレンダーの小正芳嗣氏は、「嘉之助蒸溜所のコアレンジをアメリカのウイスキー愛好家と共有できることを非常に誇りに思います。我々のウイスキーをアメリカで販売することで、日本のスピリッツ全体の知名度と評価を高めることができると期待しています」と述べています。
アメリカ進出する嘉之助のラインナップ
シングルモルト 嘉之助
嘉之助の定番シングルモルト。
ノンピート麦芽を使用しアメリカンホワイトオークのリチャーカスクで熟成した原酒をキーに複数の樽をヴァッティング、ノンチルフィルターで、48%まで加水・ボトリングしました。
嘉之助蒸溜所のBAR(MELLOW BAR)から臨む東シナ海に沈む夕日と水平線をモチーフにデザインされてます。
COLOR:べっこう飴
NOSE:はちみつ、バナナ、レモンティー、キャラメル
TASTE:かりん飴、ニッキ、生姜、仄かにスモークナッツ
FINISH:上品な甘苦さが穏やかに長く続く。
嘉之助 HIOKI POT STILL (日置ポットスチル)
2023年12月に発売された嘉之助の新たなシリーズです、焼酎に使われる蒸留器を使い焼酎づくりで培った技術が生かされています。シングルモルト嘉之助とは一味違う優しい仕上がりのウイスキーです。
日置蒸溜蔵にて大麦とモルトを原料に独自の製法で糖化・発酵し単式蒸留器で丁寧に原酒を造り、嘉之助蒸溜所熟成庫にてアメリカンホワイトオークの新樽やバーボン樽による熟成で仕上げました。
単式蒸留器を使用することで、原料である大麦とモルトの個性がより引き立つ原酒となりました。
Color: 深みのあるイエローアンバー
Nose: バナナ・カスタードクリーム・ニッキ飴・いぶりがっこ
Taste: 塩キャラメル・紅茶・八ツ橋・ブラッドオレンジ
Finish:夏みかん・花椒・焚火の香りが穏やかに続く
嘉之助 ダブルディスティラリー
3 基の蒸留器を駆使する嘉之助蒸溜所で造られる「シングルモルト嘉之助」、独自の製法と単式蒸留器で蒸留する日置蒸溜蔵の「嘉之助 HIOKI POT STILL」のそれぞれの構成原酒の中から新たに樽を選定し、2 つの個性が引き立つ絶妙な配合を吟味し、ブレンドしたジャパニーズウイスキーです。
Color: 深みのあるべっこう色
Nose: バターサンド・かぼす・あんず・梅のコンポート
Taste: マドレーヌ・オーキー・ほど良い塩味・マーマーレード・温州みかん
Finish:バニラ・ドライジンジャー・優しい甘さが長く続く
嘉之助蒸溜所の革新と成長
嘉之助蒸溜所は、日本のウイスキーシーンを刷新するクラフトディスティラーのひとつ。
2021年には、ディアジオのドリンクインキュベーターであるディスティルベンチャーズを通じて、ディアジオが嘉之助蒸溜所に投資を行い、少数株を取得しました。この投資は、同社の革新と成長を後押しし、世界市場での存在感を高める一助となっています。
嘉之助蒸溜所のウイスキーがアメリカ市場でどのように受け入れられるか、非常に楽しみですね。
日本のウイスキー産業にとっても、新興蒸留所である嘉之助が世界でどのように評価されるかは重要と言えます。