地味旨で知られるスぺイバーンがコアレンジを再設計です。
新しいコレクションには、バーボンカスクとラムカスクフィニッシュが追加され、既存の10年熟成とともにラインナップに加わります。
新商品の特徴
バーボンカスク
バーボン樽熟成のスぺイバーン。ハチミツ、バニラ、ブラウンシュガーの香りが特徴です。
スペイバーンの歴史上初めて外装パッケージなしで販売されるようです。蒸溜所の持続可能性への取り組みを反映した決定だそう。
ラムカスクフィニッシュ
ラムカスクフィニッシュは、バーボン樽で熟成された後に、ラム樽でフィニッシュされています。トロピカルフルーツ、キャラメル、スイートクリームの香りが楽しめます。
スペイバーン10年
アメリカンオーク樽で10年以上熟成され、トフィー、バタースコッチ、アップルパイの風味が特徴です。
新しいデザインには、蒸溜所の創業年である1897年が記され、歴史を感じさせる要素が盛り込まれています。また、2024年後半には、15年物と18年物の上級レンジにも新しいパッケージデザインが導入される予定です。
デザインとブランドの刷新
これまでのスぺイバーンとはちょっと異なる書体の、新しいロゴになっています。カラーパレットもやや明るくなり、ブランドのDNAを視覚的に表現しています。
スペイバーンの蒸溜所マネージャーであるユアン・ヘンダーソン氏は、「スペイバーンでは常にシンプルさ、品質、そしてコストパフォーマンスを重視してきました。この新しいレンジも、その伝統を受け継いでおり、新たなスペイバーンファンにも楽しんでいただける内容になっています」とコメントしています。
販売情報
新しいコレクションは、2024年5月23日からAmazon UKでは購入可能のようで、今後、順次世界中で展開される予定です。希望小売価格はそれぞれ24ポンドから32ポンドで、アルコール度数は40%です。
スペイバーンの種類と味わい
スペイバーン ブラダンオラック
数あるスぺイバーンのラインナップの中で、もっともお手ごろなノンエイジもの。2009年に発売が開始されました。
「ブラダンオラック」とはゲール語で「金色のサーモン」という意味。
スコットランドではスペイ川に遡上してくるアトランティックサーモンを釣る「サーモンフィッシング」が名物で、そんなスペイ川を称えたタイトルとなっています。
香りは、青リンゴ、蜂蜜、レモン、バニラ。
味わいはハチミツとバニラ、クリーミーでなめらか、ほどよくスパイシーな仕上がり。
スペイバーンのラインナップの中では最も明るい印象を受けます。
アメリカ市場で人気があり、日本ではあまり聞き馴染みのないスペイバーンですが、こちらのボトルをはじめ、数々の賞を受賞している実力派のスペイサイド蒸溜所です。
スペイバーン 10年
こちらはラインナップの中でもっとも低価格帯で手に取りやすい熟成年数表記もの。
スペイバーンのハウススタイル、蒸溜所が目指している方向性などはこのあたりが一番わかりやすいですね。まずはここから試してみたい銘柄。
バーボン樽とシェリー樽原酒のバッティングによる商品です。
香りはレモン、黄桃、シナモン、スペアミント、レモングラス、ハチミツ。
味わいはアタックはレモンライムの甘酸っぱさ、酸と甘味のバランスがよく、クセは感じられずスッキリしていて、徐々に甘さが心地よく広がります。
価格帯で考えても完成度が高い印象で、どんな飲み方でも飲み飽きずに楽しめそう。
初心者の方にもおすすめできる一本です。
スペイバーン 15年
10年の上位ラインナップにあたるのがこの15年。価格もどんと上がるのがこのあたりです。
そのかわり仕上がり、熟成感もまたどんと進んでおり、複雑でより一層なめらかな味わいになってていて、色味もかなり魅力的です。
香りはレーズン、ピリッとした柑橘系の果物、バニラのスパイシーなノートが入った濃厚なダークチョコレートのヒント。
味わいは、オレンジ、キャラメル、バニラ、革っぽさがあり、穏やかなスパイスで包まれています。
フィニッシュは長く続き、甘くてクリーミーで温かいスパイスが心地よい銘柄です。
スペイバーン 18年
こちらは通常ラインナップではスペイバーンがもっとも自信を持って送り出している、傑出した一本です。
アメリカンオークとスパニッシュオークで18年以上熟成させた原酒をブレンドして造られています。
香りは濃厚なキャラメル、砂糖をまぶしたアーモンド、分厚いトロピカルフルーツの香りが溢れていて、キャラメリゼした砂糖とリンゴ飴のヒントから、ごくわずかな蜂蜜の煙に変わります。
味わいはクリーミーなダークチョコレート、キャラメル、やさしいオークのスパイシーさ、そして柑橘系のタッチ、魅力的でほろ苦いエッジ
余韻は長く、わずかにスモーキーさが心地よく口のなかに残ります。
スペイバーン ホプキンスリザーブ
蒸溜所の創設者「ジョン・ホプキンス」へのリスペクトが込められて造られ、免税店向けですが意外と手に入れられる銘柄。
ピーティなウィスキーの熟成に使用されていたリフィルバーボンカスクを用いた原酒が使われています。
香りはやさしいスモーキーさ、ピリッとした柑橘系の果物、甘い蜂蜜、バタースコッチ、バニラのほのかな香り、わずかにスパイシーなタッチに包まれています。
味わいはほのかな煙、青リンゴ、タフィー、レモンの風味が溢れていて、甘い仕上がりはピリッと長持ちします。
スペイバーン 16年
こちらも免税店向けに発売されている銘柄。アメリカンオークで16年熟成されています。
香りはクリーミーなバニラとキャラメルを添えたフルーツフレーバーに溢れていて、甘草のタッチがあります。
味わいはミディアムボディ、バニラ、ハチミツ、チョコレートの含み、甘いフィニッシュは、オークのスパイスらしさが長続きします。
バーボン樽らしい明るさがありながら、たしかな熟成感も感じられます。