先日、ポートエレンが復活したというニュースがありましたが、もうひとつの伝説の閉鎖蒸溜所「ローズバンク」も復活間近です。
「ローランドの王」として名高いローズバンク蒸溜所ですが、1993年以来休眠状態でした。
しかし、2017年にイアン・マクロード・ディスティラーズが買収。
約8,000万ポンド(104億円)を投資し、4年間に渡る大改修プロジェクトに着手。
大幅なアップデートを終え、6月7日(金)に、王は帰還を果たします。
目標はかつての栄光を取り戻すこと
新たに復元されたローズバンク蒸溜所は、現代的なアップデートと、歴史を重んじる古くからの伝統を融合させています。
たとえば、ビクトリアンスタイルの赤レンガ造りはフォース・アンド・クライド運河に面しており、建物の正面には新しいガラス張りの蒸留室が設置されました。
ここには、ローズバンクに遺された古い蒸留器の設計図を元に複製された、正確な蒸留器のコピー品が鎮座しています。
およそ103年前と言われるオリジナルのミルは保持され、30年前と同様、ウイスキー製造に使用されます。
また、新しいダンネージスタイルの倉庫が、歴史ある倉庫のレンガを使って建設されました。ここにはオリジナル(過去)のローズバンク樽と、新しいローズバンクスピリットの最初の樽が並べられて展示されています。
108フィートの煙突も修復され、ファルカークの空を引き続き「支配」しています。
イアン・マクロード蒸溜所のマネージングディレクター、レナード・ラッセル氏は、
「ローズバンク蒸溜所は、多くの人から愛されていて、閉鎖されたのはとても残念です。小さいながらも、ローズバンクは高いコストでウイスキーを作っていましたが、それだけで蒸溜所を閉める理由にはならないと思っています。その再開は、ファルカーク、スコッチウイスキー業界、そしてウイスキー好きのみんなにとって、とても特別なことになるでしょう。」と語りました。
蒸溜所マネージャーのマルコム・レニー氏は、「ローズバンク蒸溜所を蘇らせるプロセスは細部にわたって丁寧に行われました。ローズバンクの歴史と物語に敬意を表し、新しい施設にかつての蒸溜所の多くを取り入れることが非常に重要でした。ローズバンクの全スタッフは、ついにこの美しい新しい蒸溜所を世界中のウイスキー愛好家と共有できることを大変喜んでいます。私たちは自分たちが作り上げたものを非常に誇りに思っており、この夏に皆さんを迎えるのが待ちきれません」と加えています。
蒸溜所が再開する際には、「世界クラス」のビジター体験が提供されます。
これには、Rosebank Reawakening、Rosebank Rekindled、Rosebank Reveredの3つのツアーが含まれます。
ガイド付きツアーでは、6つの試飲室、オリジナルのミル、そして伝統的な木製ウォームタブで三重蒸留され凝縮されるポットスチルなどのスペースを訪問することができます。
ツアーのうち2つでは、「極めて希少で古い」ローズバンクをテイスティングすることが可能です。
ツアーは1人25ポンド(32米ドル)から、最高300ポンド(379米ドル)で、蒸留所のサイトから毎日予約が可能となっています。