約30年の休止期間を経て、ローランドの王が帰還。
ローズバンク蒸溜所で最初の樽が充填され、現在熟成中とのニュースが入りました。
スコットランドのフォルカークにあるローズバンク蒸溜所は、1993年に閉鎖されました。30年の時を経てフォース & クライド運河沿いのフォルカークで生産が再開されています。オーナーのイアン・マクロード・ディスティラーズ社は、最初の樽の充填を誇らしげに発表しました。
ローズバンク蒸溜所が最初に詰めた樽は、リフィル・バーボン樽。
かつてのローズバンクが輝きを放った、「ローランドウイスキーらしいフルーティでフローラルなウイスキー」を作ってみせる!と意気込みを見せました。
イアン・マクロード社は2017年にローズバンク蒸溜所を購入。
蒸留再開に向けた作業は2019年に始まりましたがパンデミックの影響で停滞していました。
2019年以降、イアン・マクロード社は多大な投資を行い、蒸溜所の修復に着手。
ローズバンクで使われていた蒸留器のオリジナルの設計図を探し出し、これをフォーサイス社に持ち込むとスチルを含む古い蒸溜設備のレプリカを作らせることに成功しました。
そのためローズバンクでは閉鎖前と同じような設備で、三回蒸留を行い、ワームタブを使用しています。
コンデンサーも、ローズバンクの蒸溜プロセスに「特別な要素」を付与しています。蒸気が凝縮する際の銅との接触が少ないため、より重いスタイルのスピリッツが得られるといいます。
外観も修復され、目印となる煙突もしっかり形作られています。
スカイラインを「支配」し続け、蒸溜所敷地の中心となっています。
2024年以降に、世界中のローズバンク・ファンに「ワールドクラス」のビジター・エクスペリエンスを提供するため、巨大な駐車場を含むビジターセンター建設しています。駐車場は2階建てになる予定で、毎年5万人以上のウイスキー愛好家を歓迎できるとのことです。
蒸溜所マネージャーのマルコム・レニーは、「ローズバンクは歴史的なウイスキーブランドのひとつであり、私たちの蒸溜所チームは、カスクNo.001とそれに続くリリースがその足跡をたどるよう、豊富な経験を活かしてきました。私たちは、ローズバンクをフォルカークのコミュニティーの中心地として復活させ、観光を促進し、雇用を創出することで、特徴的なローランド・ウイスキー・ブランドの炎を再び燃え上がらせたいと願っています」とコメントしました。
「かつての栄光を取り戻す」作業は粛々と進められています。
蒸留所から最初のウイスキーが発売されるまでは数年待たなければなりませんが、その間、蒸溜所では1993年の閉鎖前に製造されたボトルを独占的に販売しています。