2023年5月9日、MGPイングリーディエンツ社の子会社であるルクスコがPenelope Bourbon(ペネロペバーボン)の買収を発表しました。
買収は6月に完了予定で、初期に1億500万ドル、2025年までに特定の売上目標を達成すればさらに1億1080万ドルが支払われることになっています。
買収には、すべての知的財産とボトリングした製品の在庫に加え、無借金・現金ベースでのペネロペの熟成ウイスキー在庫も含まれます。
ペネロペバーボンって?
青色のコアラみたいなキャラクターを思い浮かべた方、「うっかりペネロペ」ではありません。
2018年にニュージャージー州出身のマイク・パラディニとダニー・ポリセによって設立されたブランドで、「ペネロペ」の名称はパラディニの娘の名前にちなんでつけられています。
会社はニュージャージー州ロゼルに拠点を置き、ウィスキーの原材料はMGPから調達、インディアナ州のローレンスバーグ蒸留所で製造しています。
創業当初、二人のパートナーは、小規模ブランドのオーナーが卸売酒類ライセンスを取得できる州法に気づきました。
当時、大手ディストリビューターはペネロペに興味を示さなかったため、ポリセとパラディニは州内をドライブし、車のトランクから(合法的に)自社のウィスキーを小売店に販売。次々と展開していきました。
2019年の9月にはディストリビューターと契約し、現在ではブランドは30の州で展開しています。創業者たちは、取引後も残留し、拡大を支援する予定です。
ペネロペの味わいとラインナップ
3種類の異なるマッシュビルを独自にブレンドしたストレートバーボンウイスキーで、安いのにクオリティの高いバーボンとして人気です。
リキュールを彷彿とさせるスパイスと甘さを感じさせるバーボンで、味わいは軽く、オールスパイス、カモミール、ジンジャーの風味、白いフローラルノートとスギのアロマを感じさせます。
ペネロペのラインナップは、フォー グレイン、バレル ストレングス、アーキテクト、そしてトースト シリーズ。
さらには限定でクーパー シリーズ、プライベート セレクト、ファウンダーズ リザーブなど、かなりの数のリリースを行っています。
ペネロペの強みはカスクフィニッシュの妙。これにより、ウィスキー愛好家の間で驚くほどの評判を得ています。
ヴィノ・デ・ナランハ、ロゼカスク、グルナッシュカスク、トカイカスクなどでフィニッシュした製品もリリースしており、、トカイフィニッシュライウィスキーとトーステッドバレルストレングス(バッチ22-01)は、ウィスキーアドボケートで91点をつけられています。
ルクスコの快進撃
MGPイングリーディエンツ社の子会社であるルクスコは現在、Blood Oath、Ezra Brooks、George Remus、Minor Case、Old Ezra、Rebel Bourbon、Yellowstoneなどのブランドを含むウイスキーポートフォリオを所持しています。
改めてみるとバーボン党には人気のものも多いですね。
このニュースについて、MGP Elementsの社長兼最高経営責任者であるデビッド・コロ氏は次のようにコメントしました。
「この買収は、当社のプレミアム化戦略の一環です。高い潜在能力を持つ、利益率が高いブランドへ投資を行っています。
ペネロペは、全国流通プラットフォームでの拡大を目指しているため、当社のブランドスピリッツポートフォリオへの加入は優れた判断だと言えます。
私たちはこの買収と、意味のある長期的な成長を実現しながら、成長を続けるアメリカン ウイスキー カテゴリへの参加をさらに促進できることに興奮しています。」