イギリスは、マレーシアへのウイスキー輸出にかかる80%もの関税を撤廃する、11カ国の自由貿易協定(CPTPP)に参加することで合意しました。
CPTPP(包括的・先進的な環太平洋パートナーシップ)とは、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナムの11カ国間によって締結された、多国間貿易協定です。
この多国間貿易協定への参加により、イギリスの企業は11カ国とより簡単に取引できるようになります。
政府によれば、10年以内に、イギリスからマレーシアへのウイスキー輸出にかかる約80%の関税が撤廃され、イギリスが市場のより大きなシェアを獲得することになります。
スコッチウイスキーがマレーシアでの主要市場で優遇されるはず
スコッチウイスキー協会(SWA)のマーク・ケント最高経営責任者は、この取引により、「スコッチウイスキーやその他のイギリス製品が、マレーシアの主要市場で新たな機会がもたらされる」と述べました。
そして「過去10年間で、スコッチウイスキーのCPTPP諸国への輸出は大幅に増加し、2022年には合計で11億ポンド(13億ドル)を超えました。
今後数年でさらに多くの国がCPTPPに参加する可能性があるため、スコッチウイスキーは地域でのさらなる自由化から利益を得るでしょう。」
ともコメントしました。
イギリスは、取引ブロックに参入する最初のヨーロッパの国となり、参加後の国内総生産(GDP)が11兆ポンド(13.6兆ドル)に達することになります。
イギリス政府によると、コスタリカ、エクアドル、ウルグアイなどの経済圏がCPTPPへの加盟を正式に申請しています。さらに、タイ、フィリピン、韓国も加盟に関心を示しており、国内総生産(GDP)は13兆ポンド(16兆ドル)を超える見込みです。
昨年10月、イギリス政府は、アルコール生産者にとって1億ポンド(1億1300万ドル)以上の価値がある4つの市場(アルゼンチンやモロッコ)での貿易障壁を撤廃しました。
政府は以前、イギリスの輸出全体に対するオーストラリアとニュージーランドの関税を撤廃し、これら2つの市場でジンとスコッチウイスキーの販売が安くなるようにしました。
イギリスは、EUの一部として持っていたすべての取引を再現する50以上の継続的な自由貿易協定に合意しています。
なおマーク・ケントはイギリス政府に、インドとの今後の自由貿易協定についても「良い取引」を成し遂げたいと求めました。
これはスコッチ輸出にかかる150%の関税を撤廃する可能性を秘めています。
ウイスキー業界における貿易関税の削減ニュース多いですね。
イギリスのCPTPP参加は、日本にとって良い結果になることを期待してます。