飲料世界大手の英ディアジオは、カナダのオンタリオ州・セントクレアタウンシップにカーボンニュートラル蒸溜所を建設することを、3月9日に発表しました。
先日のエデンミルの新蒸溜所ニュースもそうですが、温室効果ガス排出ゼロに掲げる蒸溜所が増えていますね。
蒸溜所の建設費は約2億4,500万ドル。
なお、ディアジオ社は昨年、すでにひとつめのカーボンニュートラル蒸溜所をケンタッキー州レバノンに完成させています。
今回建設されるのはカナディアンウイスキー『クラウンローヤル(Crown Royal)』のための蒸溜所。
100%再生可能なエネルギーで操業され、年間で最大2,000リットルの純度100%のアルコールを生産できる見通しです。
新蒸溜所は今年の後半には建設を始め、2025年の操業開始を目指します。
ディアジオ社はカナダのトロントに本社をもつ会社で、3つの生産施設を持っています。
展開しているブランドは多岐にわたり、ジョニーウォーカー、スミノフ、ギネスなど日本でも馴染みのあるビッグブランド。
サステナビリティの推進にも意欲的で、独自のプログラム『Society 2030: Spirit of Progress』を打ち出しています。
今回のカーボンニュートラル蒸溜所の建設もプログラムの一環で
再生可能エネルギーを100%使用すること
2030までに直接事業におけるカーボンニュートラルの実現
2030までにサプライヤー全体での炭素排出50%削減
などの目標を掲げています。
このほかにも持続可能な社会への貢献として、水の使用効率や廃棄物、ジェンダーフリーなどの問題にアプローチしています。
また同社は2050までにカーボンニュートラルを達成するプロジェクト、RACE TO ZEROに参加しています。
このプロジェクトにはスコッチウイスキー協会の一員として、ビームサントリーやシーバスブラザーズといった企業も加入。
このような企業の活動によって、私たちも消費者として、持続可能な社会のための行動ができるようになりました。
生産者のサスティナビリティがウイスキー選びの大きなポイントになる日も近いでしょう。