この物語は、日本国内で売られている「謎めいたウイスキー」を試飲し、その味を評価した勇者たちの軌跡である。
事の発端はTwitterで人気のウイスキーコミュニティ「TWLC」を主宰している“おさけの乾燥ペンギン君”と行った会話からだった。
スーパーとかで売ってるPBの割と謎な低価格帯ウイスキーを持ち寄って、ブラインドテイスティングして、どれが美味かったか決めるのとか何だか楽しそうだし、コミュニティーは置いといて、僕個人として、数人程度集まるマニアックな超小規模なイベントを年内にやってみたいなと思う。
なんか考えよう。
— 乾燥ペンギン (@pengin_whisky) June 2, 2019
すっごい賛成。うちのメディア的にも結構ニーズあると思っていて、協力したいと思います。イオンとかで売っている謎のブレンデッド(鵃、鷹、蜂角鷹、麗の雫、琥珀郷、角鷹みたいなやつ)や異常に評価の高い「神息」などをなんとか手に入れ複数人でテイスティングしてみる企画。記事にしてみたい(´ω`) https://t.co/7SVBdFtqUj
— オーツカ/ウイスキーライター (@BARREL365) June 2, 2019
日本ウイスキー界の法定義が曖昧な昨今、よくわからないバルクウイスキーが巷に跋扈している。
「ウイスキーラヴァーを募り、このウイスキー達を正しく評価したい」。
そういった純粋な興味と、小さな使命感がそう思わせたのだ。
そこそこにウイスキーを嗜んできて、舌が肥えてしまった我々が飲んでもあんまり美味しく感じないんだろうな、という一抹の不安を感じつつ、「一体どんな味がするんだろう」という好奇心に勝てず、2019年7月10日、大阪の地にて「なんだか気になるウイスキーを飲む会」が開かれました。
なんだか気になるウイスキーのラインナップ
さて、今回エントリーされたウイスキーは、
梢、トップバリュ樽3年熟成、戸河内8年、越ノ忍、鳥取バーボンバレル、富士ヶ嶺、碧州の7種。
どれもこれもあまり見たこと、聞いたことががない曲者揃い。どんな味がするのか想像もつきません。
ちなみに参加費は1,000円。そう大赤字です(笑)
今回、イベント会場として使わせていただいたのは大阪市宗右衛門町にあるBar Sip。
はじめてお伺いしたのですが、ウイスキービギナーでも入りやすい明るい雰囲気と柔和なスタッフさん達が好印象なバーでした。
ご協力いただいた森垣さん、岩本さん、あかねさん、本当にありがとうございました。
参加者は普段ウイスキーをこよなく愛するウイスキーラヴァーやプロのバーテンダーの面々。
ウイスキーを飲み慣れている参加者たちが、この謎めいたウイスキー達にどういう評価を下すのか、見ものです。
評価の仕方
今回のイベントのため、BARRELでは各ウイスキーを評価できる簡易的なテイスティングシートを作ってきました。
簡易的とはいえ、ウイスキー専門メディアなので一通りのポイントは抑えたつもりです。
ただ今回のラインナップをひとつずつしっかり書くのはしんどいという方もいるので、簡単な感想と順位だけ書き記してもらいました。
では、今回のウイスキーをひとつずつ紹介しつつ評価、レビュー、感想などを書いていきたいと思います。
ウイスキー梢の評判・評価
梢の概要と価格
ブレンデッドウイスキー梢(こずえ)は東海地区に109店舗の店舗を持つ酒専門小売チェーン 藤桂京伊株式会社と福徳長酒類株式会社がコラボして生み出したオリジナルウイスキー。
梢は日本の蒸留酒である焼酎と世界の蒸留酒であるウイスキーをブレンドし、イノベーションウイスキーと銘打って生産されています。
ブレンドする焼酎にコンセプトをもってつくられており、今回ご用意したのは「リッチ&フェミニン」という梢の第三弾。
シェリー樽で熟成された麦焼酎をブレンドしています。
(ちなみに、第1弾は長期樽熟成そば焼酎、第2弾は長期樽熟成むぎ焼酎とピート麦焼酎でした。)
使用されたシェリー樽はシェリー酒の製造に75年もの間使用された樽とのこと。シーズニングシェリーが多い中、リアルシェリーってことですかね。そこへ麦焼酎を熟成したようです。
ジャパニーズウイスキーの記載をしていないあたり好感が持てますね。
公式より
ドライフルーツを思わせる芳醇で上品な香りを纏ったこのシェリー樽熟成酒を隠し味にブレンドすることで、熟成期間18年を超える超熟原酒をはじめ「梢」を彩る多種多様な個性をまとめあげ、女性的な気品と風格のある味わいへと仕上げました。フルーティーな風味がほんのりと香り、熟成感のあるバニラ香とウッディな香りをやさしく包み込み、ほんのり甘い余韻がやさしく広がります。
※こちらのウイスキーは酒税法上ではジャパニーズウイスキーとなりますが、輸入モルト原酒や樽熟成焼酎をブレンドに使用するためにスピリッツへ変更して使用している為、弊社ではジャパニーズウイスキーの記載は致しておりません。
商品名 | 梢 リッチ&フェミニン |
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 40% |
希望小売価格 | 2,000円(税抜) |
限定本数 | 2000本 |
梢の香りと味の評価
淡い黄色の色調で、粘性はほぼなく、まさに麦焼酎といった具合。
口当たりにアルコールの荒さは感じますが、甘めの仕上がりです。バニラとメープルシロップ、超うっすらシェリーの樽香。
焼酎っぽさは否めないですが、飲みやすく、ライトボディ。余韻は中くらい。
ストレートよりも水割りかロックがいいんじゃないでしょうか。
ちなみに、参加者の評価はかなり分かれることになりました。
「なにこれ、麦焼酎やん」という方がいれば「嫌いじゃない、甘くて優しい」という方もいました。
まろやかな焼酎といったところなので、焼酎が好きな方には良さそうですね。
第一弾、第二弾は飲んでないのでわかりませんが、シェリー樽熟成でこの味わいとなると、やはり焼酎味が勝っているように思いますね。
結論:色の濃い焼酎。
トップバリュ樽3年熟成ウイスキーの評判・評価
トップバリュー樽3年熟成ウイスキーの概要と価格
ある意味、これを飲みに来たと言っても過言ではない大本命。
イオントップバリュの最新作「FINE BLENDED WHISKY 3YEARS OLD 3年熟成 樽仕込みウイスキー」。
前作(というか通常版)のトップバリュのウイスキーは、【モルト、グレーン10%以上、スピリッツ90%未満】という、もはやウイスキーと呼べない狂気の代物で、一部ウイスキーラヴァーからは、「飲む吐瀉物」、「ウイスキー界の産廃」など、あまり美味しくないと酷評されていたものでした。
しかし今回はスコットランド産のシングルグレーンをベースに、3年熟成の原酒を使用。
パワーアップしたトップバリュの樽3年熟成ウイスキーの評価やいかに。
公式より
使用する原酒は、樽貯蔵で3年以上熟成したものだけを厳選。スコットランド産のシングルグレーンをメインに、それぞれの特徴をもつ複数の原酒をブレンダーがこだわりの配合でブレンドしました。甘味のある濃厚な味わい、伸びのある余韻が楽しめます。ドライでさわやかな後味は、特にハイボールがおススメです。
商品名 | FINE BLENDED WHISKY 3YEARS OLD 3年熟成 樽仕込みウイスキー |
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 40% |
希望小売価格 | 998円(税抜) |
限定本数 | 不明 |
トップバリュー樽3年熟成ウイスキーの味の評価
色調は茶色で色の濃淡は中位。
サラサラでニューポッティなイメージは強いものの、若いりんご、カラメルとうっすらレーズンを感じます。
アタックは弱めでライトボディ。
余韻も短くスッと儚く消えます。
が、憎めない味というか、前例を鑑みるにしっかりとパワーアップをしてきているように感じます。
まさに「頑張ったで賞」をあげたいような出来。
参加者の評価も
「イオンにしてはよくやる」、「水割りはうまい」、「昭和のスナックで出てくる味がする」など、上々(?)。
確かに水割りならソコソコ飲めます。
イオンという大手で売っていて、1,000円で買えるならヨシとする人が多いのではないでしょうか。
戸河内8年の評判・評価
戸河内8年の概要と価格
中国醸造㈱は、広島県廿日市市で大正7年(1918年)に創業した酒造会社。
最近ではフェスなどでも見かける「桜尾ジン」をはじめ、ダルマ焼酎やスパークリング日本酒(一代弥山)などを製造しているほか、飲食店の経営や酒粕を使ったスキンケア用品まで作っています。
レモンロックスやはっさくロックスといったリキュールはマジで美味しくて、我が家でも常備しているほどです。
そんな中国酒造が放つのが「戸河内」。
グレーンウイスキーとモルトウイスキーをブレンドしたジャパニーズブレンデッドウイスキーです。
中国酒造は広島県の安芸太田町に、JR西日本の鉄道用試掘トンネルを活用した貯蔵庫を保有しています。
トンネル内部の温度は年間を通して約15度、湿度80%程度で安定しており、酒類の貯蔵・熟成に適しているそうです。
戸河内はこの貯蔵庫と、そこより少し気温の高くなる本社貯蔵庫で熟成させたウイスキー原酒をブレンドして、「戸河内ウイスキー」を製造しています。
なお、戸河内の名称は、かつて広島県山県郡に存在した町、戸河内町(とごうちちょう)からとっているのかなと思います。(2004年10月1日に隣接する山県郡加計町および筒賀村と対等合併しました。)
ちなみにラベルにはしっかりとジャパニーズの表記があります。
公式より
100年近く培った焼酎の技術を活かし戸河内貯蔵庫で8年以上熟成させた戸河内の新緑を思わせるスパイシーな柑橘系の香りを持つグレーンスピリッツと適度なピート香とバニラやチョコレート様の柔らかな甘みを持つモルトウイスキーをブレンドしました。ミネラル感と若草の香りが特徴のスッキリとドライな味わいのウイスキーに仕上げました。
商品名 | 戸河内ウイスキー 8年 |
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 40% |
希望小売価格 | 3,000円(税抜) |
限定本数 | 不明 |
戸河内8年の味の評価
琥珀色でほぼ粘性はなし。
若い針葉樹と湿った土のような薄いピート香。茹でたアスパラガス。
コーンっぽい穀物を感じさせる匂いもします。
香りには独特のピートが乗っており面白いですが、口に含むと没個性。若さが目立ちます。
8年ものなのでそれなりの樽感があるかと思ったのですが、酸が強く出ているような印象。
余韻は中くらいでホワイトペッパーのような後味が残ります。
参加者に聞いてみると
「今回のラインナップの中では印象が薄い」、「まずくもなければ特別おいしいわけでもない」、「ラベルは好き」という何とも言えないコメント。
ある意味一番辛辣かもしれません。
ノンエイジの戸河内も持ってきて比較すればよかったかもしれませんね。
ちなみに中国酒造は2017年に桜尾蒸溜所を設立、2021年には自社のウイスキーをリリースする予定なので楽しみですね。
越ノ忍ウイスキーの評判・評価
越ノ忍ウイスキーの概要と価格
突如、彗星のごとく現れた「越ノ忍ウイスキー」。
「忍」の文字が大きくデザインされたラベルは、加速するインバウンド需要に応えるかのような仕様となっています。
製造しているのは、新潟県新潟市西蒲区にある新潟麦酒株式会社。
国内初の「瓶内発酵・瓶内熟成」で酒造免許を取得した会社で、生きた酵母の味わい深いビールは、クラフトビール界のパイオニアとも言われているそう。
トリュフの人工栽培や、トリュフ豚の育成も手掛けており、かなり幅広く活動している会社のようです。
「越ノ忍ウイスキー」は2,000円台で買える40度のブレンデッドウイスキー、3,000円台で買える43度のブレンデッドウイスキー、そしてこちらの7,000円台の高価格帯ピュアモルトウイスキーと、複数ラインナップ展開。「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション2019」という米国最大と言われている酒類コンペでは金賞と銅賞を獲得しているのです。
ミズナラ樽の再熟成が特徴とのことで、ラベルにも「MIZUNARA OAK」の文字。期待が高まります。
公式より
「越ノ忍ウイスキー」は20年以上前に日本で初めて瓶内二次発酵製法の酒造免許を取得したクラフトビール造りのエキスパート、宇佐美健氏によるハンドメイドなウイスキーです。
世界の様々な蒸留所から、シェリー樽やバーボン樽にて熟成された最高の原酒を選び抜き、新潟麦酒の工場内でジャパニーズウイスキーの原点とも言えるミズナラ樽にて再熟成を行って造られています。日本に先駆けて販売された海外では既に数々の賞を受賞しております。現在自家蒸留も開始しており、新潟の離島・佐渡島にウイスキー蒸留所を開設し、シングルモルトウイスキーも販売予定です。
商品名 | 越ノ忍 ピュアモルトウイスキー |
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 43% |
希望小売価格 | 7,000円前後 |
限定本数 | 不明 |
越ノ忍ウイスキーの味の評価
ミズナラ樽というのはウイスキー原酒にオリエンタルなフレーバーをプラスすると言われていますが、、うーん、あまり感じられません。
少しオイリーでバターのような香り、チョコレートとサツマイモ。若々しさもあります。
荒さはあれど熟成年数が短いと思えば許容範囲。
味はバニラが強く、乳酸と柑橘果物を感じます。干し草のようなスモーキーさと煮だした茶葉のようなビターなフレーバー。
フィニッシュは中くらいです。タンニンが少し残る。
個人的には金時芋を使った芋焼酎みたいな味がするな、と思いました。
参加者の評価コメントとしては
「パッケージ頼み」、「忍んでない」、「価格と見合ってない」という厳しいお言葉が。
みんな越ノ忍の価格帯を見ながら心の中で思っていたことでしょう。
「フロムザバレルってすげぇなぁ」と。
鳥取バーボンバレルの評判・評価
鳥取バーボンバレルの概要と価格
「倉吉」でおなじみ松井酒造さんの鳥取。
金や銀、五三ニなど様々なラインナップがある中、今回参戦したのはマツイウィスキー「鳥取 バーボンバレル」。
厳選された質の高いモルトとグレーンをブレンドし、大山山系の伏流水ですっきりとした味に仕上げたという一品。
ジャパニーズウイスキーの法定義の闇に潜むバルクブレンデッドスコッチと言われていますが、はたしてそのお味は?
公式より
オーク材の小さな新樽を使用し、バニラや果実を連想させる甘く華やかな香りとスパイシーで爽快な味わいを大自然の伏流水がまろやかでスッキリとした味わいに仕上げました。
商品名 | マツイウィスキー鳥取 バーボンバレル |
容量 | 500ml |
アルコール度数 | 43% |
希望小売価格 | 1,694円(税込) |
限定本数 | 不明 |
鳥取バーボンバレルの味の評価
色は淡い琥珀。粘性はサラサラ。
バーボンバレルに恥じぬような香りで、かなり樽香が強く、バニラ、カラメル、腐葉土を感じます。
口に含むとこれまたバーボンテイスト。
バニラ、青りんご、バナナの味わい、少し焦げた感じがします。
アタックは強めですがスパイシーで爽快な味わいなので、ハイボールにすれば初心者でも全然いけると思いましたね。
参加者の味の評価ですが…
「カメムシ」、「樽の香りが強すぎて他の味がしない」、「焦げ臭い」。
…おい(笑)
鳥取に親でも刺されたんか。
個人的には1,663円なら許せる範囲だと思いましたが、みなさんは許せなかったようですね。
ピュアモルトウイスキー 富士ヶ嶺の評判・評価
ピュアモルトウイスキー 富士ヶ嶺の概要と価格
こちら富士ヶ嶺と書いて「ふじがね」と読みます。
サン・フーズから販売されているウイスキーで、モルトのみでブレンドされた「ピュアモルトウイスキー」らしく、国内蒸留モルトと世界各地から厳選されたモルトをブレンドしている商品とのこと。
ブレンド水には、富士山の伏流水を使用。老若男女問わず飲みやすいウイスキーに仕上げたとのこと。
ちなみにサン・フーズは韮崎ワインをはじめ、「御勅使(みだい)」というウイスキーも販売しています。
公式より
人々の心を挽きつけてやまない富士の山。
崇高な美を持つ富士をイメージし、世界各地から厳選されたモルトと国内蒸留モルトをブレンド。
ブレンド水には富士山の伏流水を使用。
力強い味わいと華やかな香りをお楽しみください。
商品名 | ウイスキー富士ケ嶺 |
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 43% |
希望小売価格 | 3,000円(税抜) |
限定本数 | 不明 |
ピュアモルトウイスキー 富士ヶ嶺の味の評価
藁を焦がしたような香り、紙粘土、アルコールの香り。テキーラのような酸味。
口に含むと、かなりハイトーンな刺激と泡盛のような味。ひりひりとビターな余韻が続く。
うおおおお、これは、これはダメだ。俺はダメだ(笑)
参加者の味の評価ですが
「ハイ、ニューポット」、「ニューポットとして並以下」、「もっとうまいニューポットがある」という『基本的にニューポットとしての扱い』でした。
ボトルの形は非常にかわいい。うん、それだけ。
ウイスキー碧州の評判・評価
ウイスキー碧州の概要と価格
愛知県西尾市にある相生ユニビオから販売されているブレンデッドウイスキー「碧州(へきしゅう)」。
相生ユニビオはウイスキー以外にも焼酎、清酒、みりん、リキュールなどを手がける酒類メーカー。
昭和30年代より「レインボーウイスキー」を製造している意外と老舗な愛知唯一のウイスキーメーカーなのです。そんな相生ユニビオからこの春、新発売されたのがこの「碧州」になります。
使用しているモルト原酒は、8年間樽熟成のカナディアンウイスキーをベースに、スコッチモルト(12年間樽熟成)、アイラモルト(5年間樽熟成)。
相生ユニビオ碧南蒸留所で独自にブレンドしました。
自社での後熟などはなさそうですね。
なので多国籍ブレンデッドウイスキーということです。
公式より
「碧州~Hekishu~」は、愛知県碧南市に蒸留所を構える愛知県内唯一のウイスキーメーカー(大手メーカーを除く)である相生ユニビオが、8年間樽熟成させたカナディアンウイスキーをベースに、スコッチモルト(12年間樽熟成)、アイラモルト(5年間樽熟成)などを独自ブレンドした”愛知県発”の本格派ブレンデッドウイスキーです。
商品名 | ブレンデッドウイスキー 碧州 |
容量 | 720ml |
アルコール度数 | 43% |
希望小売価格 | 3,000円(税抜) |
限定本数 | 不明 |
ウイスキー碧州の味の評価
ふわりとバニラの香り、若い桃。カナディアンウイスキー由来の柔らかさが強く感じられます。
口当たりは優しくアルコールの辛さはほとんど感じません。
アイラモルトのピートやスモークはほとんど感じられず、青りんごやバニラ、マスカット酸、白い果実のフレーバー。
飲みやすい!
ロックもスイスイいけそうですね。濃いめのハイボールとかもイケると思います。
「飲みやすい」、「(このラインナップでは)圧倒的にうまい」、「甘味が豊か」、という高評価に次ぐ高評価!
サントリーの碧Aoを彷彿とさせるような、そんな味わいでした。名前もちょっとかぶってますしね。
番外ボトル「膳」「ハリスホーク」
というわけで、一通り用意したラインナップを飲み終えたところで、番外ボトルの登場です。
参加者の方がご厚意で持ってきてくれた、終売品である「サントリー膳」。
そしてセブンイレブンに置いてあった「HARRIS HAWK-ハリスフォーク-」だ!
膳がおいしいというのは当然なので、今回エントリーすることは見送りました。お口直しに飲みたい方が飲む感じでいただきました。
ハリスホークに至っては炭酸水を買い出しに行ったついでに面白半分に買ってきた670円程度のコンビニウイスキー。
今回のウイスキー達とコンビニウイスキーにどのくらい差があるか確認してみようという出来心でした。
皆ハリスホークをひとくち飲んで「うんうん」とうなずいたところで、今回の試飲会は終了となりました。では総合順位発表です。
総合順位発表
1位:ハリスホーク
2位:碧州
3位:トップバリュ3年樽
4位:戸河内8年
5位:越ノ忍
6位:鳥取
7位:梢
8位:富士ヶ嶺
ハイハイ。ハリスホーク、ハリスホーク。
気でも狂っとるんか。
いや、でもね、マジで悪くなかったんですよ、ハリスホーク。
水割りとか結構なきらめきを見せましたから。
あとは金額ですね、600円台で買えるコスパの良さも相まって、優勝です。
味わいや飲み口だけでいけば2位の碧州が文句ないんじゃないかなと思います。
トップバリュは大健闘。結局色々飲んでみて、こちらも約1,000円という値ごろ感にみなさん納得していたようです。
それ以下は結構団子でした。
各々味の好みもあるので一概には言えませんが、焼酎や泡盛が好きな方とモルト好きの方とでは評価が分かれた印象です。
梢は7位ですが、上位につけた方もいらっしゃいました。
越ノ忍は参加者総じて販売価格と味にかなり差があると感じていたようです。
イベント総括
今回はなんとなく最初から結末が見えていたイベントではあったのですが、時間経過と共に
「他でやっている持ち寄り会に行けばよかった」
「Twitter見てたら山崎蒸溜所に行ってる人がいる、いいなぁ~」
「ストレートじゃなく、ハイボール飲みてぇな」
「ハリスホークはワシが育てた」
と参加していただいた方が口々に不満を漏らしはじめ、飲めば飲むほどテンションが下がってくるという素晴らしいイベントとなりました。
最初のよそよそしさが嘘のようにみなさん仲良く一致団結しましたね!
あらためて記事にしてみるとなんとなくリアルな評価が下せたのではないかなと思います。
ハリスホークはセブンイレブンで買ってもらうとして、碧州はホントに悪くなかったです。気が向いたら飲んでみてください。
多くの方にこのイベントの評価・レビュー・感想が参考になればと思います。
8年後ぐらいに第二回を開きたいと思います。
その際は今回参加した同志の諸君、よろしくな。
ちなみにイベント後はみなさんSipに残っておいしいウイスキーを飲みましたとさ、ちゃんちゃん。
※写真は一部Sipさんからお借りしました。ありがとうございました。