まとめて試飲!オリジナルラフロイグセット
まとめてわかる!ラフロイグの主要ラインナップ
アイラの王ラフロイグをスタンダードから長熟まで試してみたい!という方へ特別セットをつくりました。
- ラフロイグ 10年 (40度)
- ラフロイグ クォーターカスク (48度)
- ラフロイグ フォーオーク (40度)
30mlセットと100mlセットから選べるので、少しずつ飲み比べて、ラフロイグの香りや味の違いを確かめてください。
ラフロイグの発祥と製造場所の紹介
ラフロイグが作られているアイラ島は、インナー・ヘブリディーズ諸島の南端、ジュラ島のすぐ西側に位置し、「ヘブリディーズ諸島の女王」とも呼ばれる自然豊かな美しい島。グラスゴーの西120km、北アイルランドアントリム州から35kmに位置します。
面積は日本の淡路島とほぼ同じ61,956 ヘクタール。
大西洋に面しており、沖合いのメキシコ暖流の影響で気候は温暖湿潤、年間気温の変動が小さいためウイスキーづくりにもってこいの環境と言えます。
ラフロイグ蒸溜所は島の南部、ポートエレン蒸溜所とアードベッグ蒸溜所に挟まれた場所に位置し、大部分が農地を含む平地で丘陵地帯となっています。【ラフロイグ】という言葉はケルト民族が使っていたゲール語で「広い湾のそばの美しい窪地」という意味を持ち、島の各地には豊かなピート(泥炭)の湿地が広がり、静かな美しさを湛えています。
海に囲まれたアイラ島のピートは海藻類・貝殻等、強い海風が運んできた海産物が豊富に含まれており、スコットランド本土のものとは大きく素材が異なります。
ラフロイグを代表する「アイラモルト」は麦芽を乾燥させる際に、この潮の香をたっぷり含んだピートを焚くこととで特有のスモーク・ヨード感が出ます。
また蒸溜所・熟成庫が海に面していることから、海藻や潮の香りが原酒に宿るとも考えられています。
ラフロイグの歴史
ラフロイグ蒸溜所の誕生は1815年。
創業者となるジョンストン兄弟らが1810年にアイラ島のラフロイグ地域へ移住、家畜と並行してウイスキー製造をはじめたのがきっかけです。
大麦を使用したウイスキーはたちまち島中で評判となり、1815年から商いをウイスキー造り一本に絞り、本格的な製造を開始。このとき正式にラフロイグ蒸溜所を設立します。
その後ジョンストン兄弟の子孫が蒸溜所の経営を引き継ぎますが、1887年にハンター家が経営権を買収。
その後100年ほど安定してハンター家で経営が続けられますが、1954年に死去した当時のオーナー、イアン・ハンターの遺言により、イアンのマネージャーをしていた女性ベッシー・ウィリアムスへ経営権を譲渡します。
スコッチ・ウイスキー史上最初の女性の蒸溜所所長となったベッシーですが、彼女は元々ウイスキーの蒸溜とは無縁な立ち位置の女性。
しかし蒸溜所長に就任してからウイスキー製造に奮起し、独自のフロアモルティングにより品質を保持しつつ生産性を高めることに成功。
また熟成にテネシー産のバーボン樽の樽熟成を導入するなどして現在のラフロイグの製造プロセス・レシピを確立しました。
このようにアイラウモルトの王と呼ばれる現在のラフロイグの名声はベッシーの手腕によるところが大きいと言われています。
1960年代以降は様々な会社に買収されてきましたが、現在はビームサントリー社の所有物となっています。
ラフロイグの製法(作り方)
ラフロイグに使用するピートはアイラ空港近くの湿原にある専用ピートボグ(泥炭採掘場)から掘り出したもの。
ヘザー(ツツジ科)とコケ類・海藻を含んだ比較的水分量の多いピートで、これを麦芽を乾燥させる際に焚き、ラフロイグを特徴づける強烈なピート・ヨード香を含ませるのです。
大麦はオックスブリッジという品種を使っています。85%に麦芽製造を委託していますが、15%は自社製麦です。
収穫された大麦は発芽させるため浸水した後、コンクリートの床に敷きつめられ8時間ごとに撹拌して空気と触れ合わせます。
ラフロイグではこの撹拌作業を木製のモルト・シャベルを使用し人力で行う「フロア・モルティング」という昔ながらの作業方法で行っています。(超重労働!)
大麦がほどよく発芽したところでキルン(麦芽乾燥塔)の下にある乾燥室で発芽を止めます。
そして大麦麦芽を乾かします。乾燥は約30時間。
大麦が湿っている最初の12時間、ラフロイグ専用ピートで焚きあげピート香をよく付着させます。
次に18時間、ピートの熱とともに入り江から吹き込む潮風も取り込み、甘みを含んだ燻煙でラフロイグ独自の麦芽をつくりあげていくのです。
こうして手間暇かけて作られた麦芽は発酵・蒸溜を経てスピリッツとなり、バーボン樽に詰められ熟成。
庫内で長い時を経て、唯一無二のフレーバーを纏うラフロイグが完成します。
ちなみにラフロイグ特有のピート香はフェノール値という匂いの強さの値で表されます。
ラフロイグのフェノール値は40~45ppm。
他のアイラモルトではキルホーマンが50ppm、アードベッグが55ppm、オクトモアでは最大160ppm以上とされています。
ラフロイグよりフェノール値の高いボトルは存在しますが、フェノール値が高ければよりおいしいとか、よりスモーキーなウイスキーということはありません。
あくまで指標であり、これだけではウイスキーの特徴は語れません。
実際にオクトモアよりもアードベッグのほうが煙たいという方も多くいます。フェノール値では計れない奥深い旨味や香りが存在するのです。
ウイスキー「ラフロイグ」のラインナップ
ウイスキーの飲み進めの基本は『縦飲み』です。
垂直飲みともいいますが、同じ銘柄で年代の違うものを飲み比べていきます。
同じ銘柄であれば、基本的な味の傾向が共通しているため、失敗が少ないからです。
既に終売してしまった銘柄、原酒不足のため休売してしまった銘柄なども随時更新する予定です。
過去のものでも個性や特徴は引き継いでいるものが多いので、参考になさってください。
ラフロイグ 10年
バーボン樽に漬け込んで熟成した、酒齢最低10年以上のモルト原酒を使用したボトル。
香りは正露丸のようなヨード香、ピート、そしてモルト由来の甘くて柔らかなバニラが漂います。
味わいは香ばしいナッツ、とろみのあるオイリーな感覚とともに強烈なヨード・ピート香が鼻腔を突き上げます。
その後にふくよかなバニラの香りがしっかり追いかけてきて、深い満足度を得れるでしょう。骨格でしっかりしたわかりやすい味わいが魅力です。
口あたりが重めでオイリーなので、食後にもピッタリ。
ハイボールも人気で、角ハイからこちらに鞍替えした方は数知れず。
グレンモーレンジのようなスムースなウイスキーが好みの方はやや苦手かもしれませんが、この癖がハマった方はしばらく抜け出せられないかもしれません。
アイラモルトの王様と呼ばれる理由のわかる男らしいウイスキーです。
ラフロイグ セレクトカスク
ペドロヒメネスのシェリー樽とヨーロピアンオークを使用したシェリー樽、そしてバーボン樽の3タイプの樽で熟成させたモルト原酒をヴァッティングした後、さらにアメリカンオークの新樽で熟成させた複雑な味を纏うボトル。
ノンエイジですが従来にはなかった甘味、爽やかさがウリの新感覚ラフロイグです。
中でも味の決め手はペドロヒメネスのシェリー樽原酒でしょう。
ウイスキー樽の種類の項にも書きましたが、フィノやオロロソ樽と比べても甘味が非常に強く出るペドロヒメネス樽。
ラフロイグのピートスモークの中に干しブドウのような甘い香りが漂います。
ラフロイグ従来のスモーキーにシェリーの甘美、爽やかな酸味が加わったフルーティなボトルです。
ラフロイグ QAカスク
こちらは免税店向けに販売していたボトルです。
QAはラテン語のQuercus Alba(クエルカス・アルバ)の略。
樽材として使われているアメリカンホワイトオークの学名となります。
元々ラフロイグは熟成にホワイトオークのバーボン樽を使用してしましたが、このQA CASKはバーボン樽原酒をヴァッティングした後、更にアメリカンホワイトオークの「新樽」で後熟せたものとなります。
10年に比べるとガツンとした男らしい香り・味わいが抑えられ、その代わりに新樽特有のウッディな香りを楽しむことが出来るボトルです。
10年に比べると大人しいかもしれませんが、ラフロイグらしいピート・ヨード香は健在です。
ラフロイグの入り口にもってこいの1本と言えます。
販売中止していますがバーではまだよく見かけるボトルですので、気になった方は是非お試しください。
ラフロイグ クォーターカスク
クオーターカスクとは19世紀当時、馬の運搬用の樽として利用されていた小樽のこと。
この樽からヒントを得て、従来のバーボン樽で熟成したラフロイグ原酒をファーストフィルバーボン樽を解体し再製樽したクオーターカスク(約127ℓ程度)で熟成しました。
通常の樽より小さい樽で熟成することで、樽とウイスキー原酒の接地面積が増えて熟成が早まる効果があります。
香りはラフロイグらしいスモーキーで潮風を感じさせるピート香。フレッシュで若さを感じさせるシトラスや青りんごのようなアロマも。
口当たりはオイリーでドライ。灰っぽいスモーキーさの中からフルーティーで少し青臭いフレーバーが顔を出します。
後半はバニラと塩キャラメル。
ボディはしっかりしていますが10年よりもマイルドですっきりとした味わいが特徴。
ラフロイグ ロア
こちらはヨーロピアンオークの新樽→ファーストフィルバーボン樽という順に樽を移し替えるダブルマチュアードと呼ばれる二度熟成を施した原酒に数種のモルト原酒をヴァッティング、その後バーボン樽で後熟させたボトル。
ラフロイグならではの強いスモーキーな香りと潮の香りの後に、バーボン樽熟成ならではの柔らかな甘み、ナッツの香ばしさ、芳醇でフルーティな味わいが押し寄せます。
クセのあるラフロイグの違った側面、新たな魅力を感じさせてくれるボトルで、この商品でファンになった方も多くいます。
ラフロイグ カーディス 15年
1994年に設立された「フレンズ・オブ・ラフロイグ クラブ」というラフロイグのファンクラブ向けに年に一回リリースされるラフロイグの限定品。
ファーストフィルバーボンバレルでの熟成した後、ドライシェリーの代名詞であるフィノが貯蔵されていた樽にて二重熟成された逸品です。
アーモンドの香ばしさが面白い限定品のラフロイグ。灰っぽさの中にしっかり燻製ナッツ。ボディも分厚く、高級感があります。迷ってる方はぜひひとくちお試しを。
ラフロイグ アンカンモア
免税店のみ扱われている商品でそこそこ人気の高いダブルマチュアードのラフロイグ。
アンカンモア(AnCuanMor)とは「偉大な海」を意味するゲール語。
海沿いに建つラフロイグ蒸留所の最も海に近い熟成庫で熟成されたファーストフィルバーボンバレル原酒。
それを更にヨーロピアンオーク(シェリー樽)にて後熟させたボトルです。
ヨード香は強いのですが、ドライレーズンやドライアプリコットのような乾いたフルーツの香りが伺えます。
味わいはややミネラル感が強く、クリーミーでスモーキー。煙の後に柑橘フルーツの酸とバニラ。甘草やクローブの複雑なニュアンスも。
余韻はウッディで長く、暖かい。煙をまとったココアのフィニッシュ。
ラフロイグ トリプルウッド
バーボン樽熟成後、バーボン樽を解体してつくられたクオーターカスクで熟成し、オロロソ・シェリー樽でフイニッシュした三段仕込みのラフロイグ。
つまりクオーターカスクのオロロソフィニッシュです。
ボディの重さ、カラーからして10年前後のボトルだと思われます。
やや強いアルコールアタックから濃厚なスモーキーフレーバー。ラズベリー、チェリー、赤い果実の印象。ゆるくシェリーの香り。
口当たりはフレッシュで海藻と薬品香。しばらく置くとクリーミーでオイリーなテクスチャがハッキリと感じ取れます。
味わいはドライフルーツの甘みとオレンジの皮、バニラ、キャラメル。その後灰と煙がわっと持ち上がります。
甘くスパイシーで長い余韻。
ラフロイグ フォーオーク
ラフロイグ・フォーオークは、4つのオーク樽で熟成させて造られた、免税店向けの限定ボトル。
エクストラ・バーボン・バレル、クォーターカスク、バージンアメリカンオーク樽、ヨーロピアンオーク・ホッグスヘッドの4種類の樽を使い、滑らかで複雑な味わいに仕上げています。
日本でも手に入りやすく、ラフロイグらしいピートに煮込んだりんごジャム、トーストに塗ったバニラアイスなどの味わいが感じられます。
味わいはややミネラル感が強い印象。塩辛さと湿ったナッツ、ちょっと若さが目立つかな。辛めです。
フィニッシュは短く、やや生木っぽいイメージに、ヨード、バニラ。
10年と比較するとハウススタイルがわかりやすいボトルですね。
ラフロイグ PX CASK
「トリプルウッド」に代わる免税店向け商品として登場したのがこのPX CASK。
原酒をバーボン樽(メーカーズマークのファーストフィルのバーボンバレル)で5~7年熟成、その後クオーターカスクで7~9ヶ月熟成、更に甘口シェリーのペドロヒメネスの空樽で1年間後熟させた、三段熟成仕上げの特別なラフロイグ。
香りは塩気のあるピート香。サルタナレーズンと嫌味のないシェリー。マジパン。
飲み口はそこまで強烈なスモーキーさはありません。ミントやユーカリのような清涼感があります。
海藻や出汁の味わいの中にしっかりとドライフルーツ、バニラの甘み。少し柑橘系(グレープフルーツ)のすっぱさがあります。
余韻はミディアム~ロング。柔らかくて暖かいオークのいい香り。少しハーバル。
ラフロイグ ブローディア
ラフロイグ ブローディアは2012年に13年ものがファースト・リリースされ、毎年限定でヨーロッパ免税店向けに発売されています。
最初にバーボン樽で熟成後、ルビーポート樽で後熟されました。
まず単純にルビーポートとラフロイグは相性がいい気がしますね。
ラフロイグらしいスモーキーさに赤い果実の酸味、甘い赤ワインの香り、ハチミツとバニラ、ローズマリー。複雑でオイリー、ややミーティです。
味わいは重く、ホット。飲みごたえしっかり。若さはあまり感じません。アーシーでスパイシー、フルボディ。赤みを帯びたフルーツ、ラズベリーシロップ。
フィニッシュはラフロイグらしい灰っぽさ。シロップの甘さ。美味しいですが飲み疲れするので、少量、もしくは終盤に。
BRODIRとはノルウェーでのBrother(兄弟)の意味。
ラフロイグ 1815 レガシーエディション
2017年4月発売の免税店向けボトル。
ファーストフィルのバーボンバレルで熟成後、新樽のヨーロピアンオークホグスヘッドで後熟しています。
レガシーの名称は、ラフロイグ蒸溜所の偉大な歴史(レガシー)を作り上げてきたチーム、関係者に敬意を払い、創業年である1815年を冠してつけられました。
蒸留所マネージャーのキャンベル氏が手掛けた名品で、ラフロイグファンからも高い評価を得ています。
アンカンモアと少し似たニュアンス。マイルドなスモーキーさの中にドライフルーツとドライアプリコット。
オイリーな口当たり、スモーキーさの中にはドライフルーツとやや苦いハーブ。植物性の油脂。はちみつとホワイトペッパーのスパイス。
フルボディではあるのですが飲みやすく、芳ばしい。フィニッシュは長くなく、煙の中からナッツやホワイトペッパーを感じます。
ラフロイグ 18年
熟成年数18年以上のモルト原酒をヴァッティングして作られたボトルです。
スタンダード商品の10年に比べると熟成年数が長い為、従来のピート香・ヨード感は弱め。繊細で柔らかい果実と塩キャラメルの香りがします。
アルコールの刺激もあまり感じさせず、まろやかなバニラの風合いです。
味わいには舌が温まるようなじっとりとしたスモーキーさにオーキーなフレーバー。
ビターチョコの甘みと苦み、グレープフルーツのような爽やかさが顔を出します。
口当たりはオイリーで、モルト感をより濃厚に感じられます。
ストレート、またはロックで頂くことをお勧めします。
ラフロイグ 25年 カスクストレングス・エディション
ラフロイグが毎年リリースしている25年のカスクストレングス・エディションです。
カスクストレングスとは樽から取り出した原酒を加水せずにボトリングしたもの。
・熟成年数25年以上、ファーストフィルのバーボン樽原酒
・熟成年酢25年以上のオロロソシェリー樽
この2つをヴァッティングしボトルングしたものとなります。
従来のオイリーな口当たり・ピート・ヨード感はそのままに、長期熟成ならではの濃厚なバニラソースの香り、柑橘系のニュアンスは円熟味を帯びてヨーグルトのような酸味へ。
後熟のオロロソシェリー樽特有のグレープフルーツやレモンのような爽やかなフルーティさもあります。
加水してよりフルーティーさが増す印象です。
ラフロイグ 30年
熟成年数30年以上の原酒をヴァッティングして作られた最高級ボトル。
香り、アタックともに酒齢の割りに意外なほどにフレッシュに感じますが、味わいはこなれている、角がとれているというのが正しい表現でしょう。
古いシェリー、プラムと酸味が効いたカカオ、爽やかなオレンジピール、微かな土っぽさを感じます。
口に含むと海藻系のヨード、そして強いピートスモーク、分厚い黒い雲のようなフレーバーが押し寄せます。飲み込むと、雲が晴れた後に太陽が垣間見えるかのようなたおやかなバニラの甘みが返ってきます。甘さと芳ばしさ同居するなんとも心地の良いフレーバーです。
円熟味を帯びた柔らかな口当たりとどっしりした味わい、長い余韻。アイラの王という名がふさわしいボトルです。
こちらは2016年リリースのものを紹介していますが、ラフロイグの長期熟成ボトルはオフィシャルでも発売年によってかなりイメージが異なる印象です。
先日フェスで飲んだものは90年代後半流通品かと思います。
人口的なニュアンスを感じない素朴なオールドシェリーの香り。砂糖漬けのオレンジにどこか懐かしい革製グローブのような薫香。
口当たりはオイリー、熟した黒と赤のベリーが行き交い、酸の中から甘みがあふれ出します。ずっしりとしたリッチなフルボディは流石の一言でした。
ラフロイグ 15年 200周年記念ボトル
ラフロイグ蒸溜所の200周年記念でリリースされたボトルのひとつ。日本限定3000本。
1985年に初めてラフロイグの15年物がリリースされて、人気を博しました。
その当時のレシピを参考に造られています。
ラフロイグの真骨頂の力強いピート香はもちろん、パイナップルのような酸のあるフルーティーさが魅力で、骨太なボディと、海の塩気が特徴。
レモンのようなフレッシュな余韻もあります。
ラフロイグのおすすめの飲み方
ボウモアが「アイラの女王」と呼ばれているなら、ラフロイグは「アイラの王」。
しなやかで均整の取れたプロポーションを誇るのがボウモアなら、紳士的で一本気な剛の者といった印象を持つラフロイグ。
ボウモアを彼女に、ラフロイグを親友にしたーい。
日本では正露丸に例えられるヨード香に拒絶反応を起こす人もいますが、意外にも女性人気が高いアイラモルトでもあります。
それは力強く爽快なスモークの後に、熟した果実の甘みが口中に広がるフレーバーがあるからだと思います。
そう、ラフロイグはスパイシーなピート香と、フルーツケーキのようなスイート感を併せ持っているのです。
飲み方のおすすめはハイボール。
「もったいない!」という方もいますが、昨今ではBarはもちろん、居酒屋やカフェなどでも「ラフロイグハイボール」は人気メニューとなっています。
クセのあるスモーキーなラフロイグを強炭酸で爽快にいただけるハイボールはぜひ一度試していただきたい。
魚介の出汁のようなニュアンスもあるので、和食や魚料理、ブイヤベースやアサリの酒蒸しなどにも最高に合います。芋焼酎のソーダ割とか好きな方は一気に虜になるはずですよ。
長熟品はストレートで。円熟味を帯びたアイラモルトのしっとりとしたトロピカル感を味わってください。
貴重なオールドボトルには1960年代~1980年代に流通した「ラフロイグ10年アンブレンデッド」、そしてラフロイグ史上最高の出来と評される「ラフロイグ1974 31年」などがあります。
イギリスのチャールズ皇太子を魅了し、今もその魅力でアイラモルトを牽引しているラフロイグ。
スモーキーで甘やかな味わいは今日もどこかで誰かを虜にしていることでしょう。
ざっくり覚える!
スコットランドのアイラ島を代表するシングルモルトで「アイラモルトの王」と呼ばれています。
ラフロイグの特徴は、何と言ってもどっしりと厚いボディに強烈な薬品臭!そのスモーキーな香りは非常に強く、正露丸やヨードチンキに例えられるくらいクセがあります。
人によって好き・嫌いがハッキリ分かれるウイスキーでもありますが、この「クセ」の虜となってしまうウイスキーラヴァー達は数知れず…。古参新参問わず、スモーキーフレーバーの奥に眠る、甘やかで香ばしい風味に魅了されるのです。
イギリスのチャールズ皇太子もそんなラフロイグのクセに魅了された人間の一人。なんとラフロイグを英国王室御用達のウイスキーとしてしまいました。
オフィシャル10年がコストパフォーマンスも高く、攻守最強と呼び声が高いですが、ハイボールに人気のクォーターカスク、ロアやカーディスなども人気があります。
20年を超える長期熟成品はBarやひとくちウイスキーなどでお試しください。アイラモルトの概念を変えてくれます。