ホットウイスキーってどんなお酒?
寒い冬の夜、仕事から帰ってきた後は一刻も早く温まりたいと思いませんか。重たいコートやマフラーを脱いで楽な部屋着に着替え、暖房をつけてゆっくりとくつろぐのは、至福のひと時です。
そんな一日の終わりのリラックスタイムに、ホットウイスキーはいかがでしょうか。お気に入りのカップに、透き通った琥珀色と香りが立って、一口飲めば手足の先までじんわりとあたたまります。
ホットウイスキーは冷え性にも効果があり、一杯飲めば体温が上昇し、代謝を高めることができます。
「ウイスキーなんて酔いすぎてしまいそう……」と不安に思いますか?確かにウイスキーは度数の高いお酒ですが、お湯で割ることによって好みの度数にして飲むことが出来ます。
明日は休みだから少し酔ってもいいかな、という時は味まで楽しめるように濃く。
明日も頑張るための活力を!という時は、香りを楽しむために薄めに。今回は、表情豊かなホットウイスキーの世界をご紹介しましょう。
ホットウイスキーのつくり方
ホットウイスキーのレシピは驚くほど簡単。ゆっくりと手順を守って作った1杯は、身も心も柔らかくしてくれます。
ウイスキー …… お好みで
お湯 …… ウイスキーの2倍
★耐熱性のグラスとマドラーをご用意ください
手順1 グラスを温める
お湯を耐熱グラスに入れて、カップを温めましょう。こうしておけば、お酒が冷めにくくなります。
手順2 ウイスキーを注ぐ
カップを温めていたお湯を捨て、好みの量のウイスキーを注ぎます。カップの3分の1から4分の1まで入れましょう。量はその日の気分や体調と相談して。
手順3 お湯を注ぐ
ウイスキーの量の2倍の量のお湯を注ぎます。お湯は沸騰したてのものではなく、80度くらいのものにしましょう。
ウイスキーの複雑な香りのたつ適温です。香りが飛んでしまわないように、ゆっくりと注ぎましょう。
アルコールが強すぎると感じた場合はウイスキーの3倍量程度のお湯を注いでも構いませんが、ウイスキーの風味がなくならない程度にしましょう。
手順4 混ぜる
マドラーでゆっくりと混ぜます。あまりかき混ぜすぎると冷めてしまいますので、ゆっくり一回しで十分です。
割材でひと工夫すれば、飽きの来ない楽しみ方に
ゆったりと過ごす休日の夕方、いつもと違うホットウイスキーを飲みたい時には、割材を変えてみましょう。
気分は深夜のカフェ。机の上を片付けて、ゆったりとしたジャズを聴きながら楽しんでみてはいかがでしょうか。
アイリッシュコーヒー
ホットコーヒー …… 180ml
アイリッシュウイスキー …… 30ml
砂糖 適量
生クリーム 適量
まずはいつも通りに、180mlほどのホットコーヒーを淹れましょう。
次に生クリームをホイップします。ホイップ済みのものが市販されているので、それを利用するとよりお手軽です。
コーヒーにアイリッシュウイスキーを30ml入れて、香りが飛ばないようにゆっくりとかき混ぜます。
最後にホイップした生クリームを浮かべれば完成です。甘味が欲しかったら、コーヒーか生クリームに砂糖を加えましょう。
アップルサイダートディー
100パーセントリンゴジュース …… 180ml
ウイスキー …… 30ml
はちみつ …… 大さじ1
レモン汁 …… 少々
リンゴの香りの立つフルーティーなウイスキーカクテルです。
耐熱グラスに、はちみつ大さじ1、ウイスキー30ml、レモン汁を数滴入れてよく混ぜます。温めておいた100パーセントリンゴジュースを180ml入れれば完成です。
ヨーロッパではアップルサイダーという、繊維まで絞った濃厚なリンゴジュース(無炭酸)を使いますが、日本では手に入りにくいので、100パーセントリンゴジュースで代用しましょう。
ホットウイスキーカウ
牛乳 …… 150ml
ウイスキー …… 30ml
砂糖 …… 適量
ミルクでまろやかに飲むことが出来るのがこのホットカクテルです。
耐熱グラスに牛乳を150ml温めて、砂糖をティースプーン1杯溶かしましょう。砂糖が溶けたら、ウイスキーを30ml入れて軽く混ぜます。
ミルクティーのように飲むことが出来ますので、強いお酒に抵抗のある方にも人気があります。
ホットウイスキーティー
温かい紅茶 …… 180ml
ウイスキー …… 30ml
お好みでミルクやレモンスライス
温かい紅茶を180mlほど淹れたら、そこにウイスキーを30ml入れます。
おすすめの組み合わせは、渋みの少ないセイロンティーとスコッチのブレンデッドウイスキー。
香りや味がぶつかり合わず、素直な味わいになります。ミルクやレモンなど、定番の紅茶アレンジを加えてもおいしく飲むことが出来ます。
ホットウイスキーにちょい足し!特別な一杯を
ホットウイスキーは、ちょい足しのアレンジの幅が広いのも魅力です。
簡単に手に入るもので、いつものホットウイスキーに特別感を演出しましょう。
充実したリラックスタイムの、優れたパートナーになってくれるはずです。
バター
10グラムずつ小分けになって売っているバターがあります。それの半分ほど(5グラム)をホットウイスキーに溶かしてみましょう。
バター特有の甘い香りとコクが広がって、濃厚な味わいになります。
ドリンクにバターというのは違和感があるかもしれませんが、バターはホットカクテルによく使われる材料です。一度試してみてはいかがでしょうか。
ジャム
甘酸っぱい果実の風味が生きたジャムをホットウイスキーに加えてみましょう。
ティースプーンに軽く1杯のジャムを溶かしてみれば、フルーティな香りと甘味が加わって、フレーバーティーのように楽しむことが出来ます。
ポイントは、お湯を注ぐ前に、ジャムとウイスキーを混ぜておくこと。互いの香りが引き立ちます。
カルヴァドスというリンゴのお酒(ブランデー)があることから、リンゴのジャムは外れなしのちょい足しアイテムです。
はちみつ
濃厚な甘味と香りのはちみつをティースプーンに1杯、ホットウイスキーに加えてみましょう。
優しい甘味と美容効果で女性に人気のアレンジです。バターとの相性も良いので、一緒に入れてみるのもいいかもしれません。
レモンや金柑
レモンスライスを浮かべれば、見た目も香りも爽やかなホットウイスキーになります。
レモンはハイボールにも使われることから、ウイスキーとの相性はバッチリです。
金柑は、伝統的な日本の柑橘。昔から風邪予防に使われてきた果物です。小さな実なので、半分に切って入れればコロンとした見た目がとてもかわいらしい1杯になります。
柑橘に含まれるクエン酸は風邪予防や疲労回復にも効きますから、寒い冬には最適です。
シナモン
香り高いシナモンの香りも、ウイスキーの魅力を引き出してくれます。シナモンスティックを浸してもよし、シナモンパウダーを振ってもよし。
最近、ウイスキー好きの中でひそかなブームとなっているのが、風味付けをしたフレーバードウイスキーです。
ヨーロッパの女性の中ではシナモンの香りをつけたものが人気なのだとか。家で手軽に、ヨーロッパのナイトカフェの気持ちに浸ってみませんか?
ホットウイスキーでくつろぎのひとときを
忙しい日々のなかで、外にゆっくり飲みに行く暇のない人も多いでしょう。
だからこそ、家で飲む1杯にはこだわってみてもいいのではないでしょうか。
ホットウイスキーはシンプルなレシピなので、好きなものを加えていろいろな味を試すことが出来ます。
疲れた日にははちみつとレモンで癒しを演出したり、充実した1日を、ミルクとシナモンの濃厚な1杯で締めくくったり。「今日の1杯は何にしようかな」と考える楽しみを持つことは、忙しい日々を乗り越える活力になります。
しっとりとしたジャズやおしゃれな照明も用意して、お気に入りの1杯とともに、とっておきのリラックスタイムを過ごしてください。