お酒が好きな方には、車の運転をなさる方も多いでしょう。
昨晩ちょっと飲みすぎたなと思った時、どのくらいの時間が経過していれば飲酒運転にならず車を運転できるのかは気になるところです。
今回はアルコールの分解時間について検証しました。
アルコールを分解する速度
お酒を飲んでから体内でアルコールを分解する速度は人それぞれ異なります。
これにはアルコール分解酵素と呼ばれるALDH(アルデヒド脱水素酵素)が大きく関与しており、ALDHを保有している方であれば比較的短時間でアルコールを分解することができます。逆に保有していない方は分解に長い時間を要してしまいます。
ALDHの保有量は完全に親からの遺伝で決まる為、根本的に鍛えようのない部分となります。
お酒が飲めなかった人でも、飲み続けていくうちに人並み程度に飲めるようになった…と言うのはアルコールの分解速度が上がったわけではなく、アルコールに対する「耐性」がついただけの話。
アルコールを分解するALDHの保有量は最初の頃と何ら変わりない、ということがわかっています。
だから元から赤くなりやすかった、最初はお酒が弱かったという人は、飲みすぎは絶対にNGです。アルコール中毒になりやすいタイプとも言われています。
車の運転をする前の飲酒は控えましょう。
飲酒運転の罪の重さ/違反点数の方式
次に飲酒運転の怖さと、どのくらいの違反で免許停止や取り消しになるのか話しておきましょう。
飲酒運転の事故件数は年々減少傾向にありますが、これが0間になる事はまだまだ現実的ではありません。
2017年、飲酒運転が原因で引き起こした交通事故は全国で約200件。
BARRELの読者のみなさまはお酒を愛して止まない方々ばかりだと存じます。が!(もちろんご理解いただいているかと存じますが)お酒を飲んだ状態での運転は絶対にダメ!
「飲んだら乗らない」を心掛けるよう心がけてください。
ちなみに飲酒運転には
- 酒気帯び運転
- 酒酔い運転
上記の2種類が存在します。
酒気帯び運転は、2009年6月以降呼気中1リットル中のアルコール濃度が
0.15 mg以上検出された場合…違反点数13点
0.25 mg以上検出された場合…違反点数25点
という重たい運転免許証の行政処分が課されます。
ちなみに免許停止状態となるのは1年間での6点以上が対象となりますので、0.15 mg以上でも酒気帯び運転で捕まってしまうと一発で免許停止となります。
また免許剥奪は累積15点ですので0.25 mg以上のアルコール濃度の場合は一撃で免許取り消しです。
「酒酔い運転」については、検知器によるアルコール濃度は関係なく「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」である場合該当する、とされています。
また課される違反点数は35点。
即座に免許が取り消されるだけでなく、取り消された後も再度免許の試験を受けられない欠格期間(3~10年)も課せられます。
お酒を飲んでから運転できるまでの時間を計測する
前回のお酒が抜ける時間はどのくらい?二日酔いのアルコール分解を早める方法で紹介しましたが、アルコールを分解する時間はお酒の種類(アルコール濃度)により大きく異なります。
お酒の種類 | 容量 | 分解時間 |
ビール | 缶(350ml) | 2~3時間 |
ビール | 中ジョッキ(500ml) | 約3時間 |
ワイン | 1杯(120ml) | 1.5~2時間 |
日本酒 | 1合(180ml) | 約3時間 |
焼酎(25度) | 1合(180ml) | 約7時間 |
ウイスキー(40度) | ショット(30ml) | 約1.5時間 |
しかし冒頭で述べたとおり、アルコールの分解速度は個人によって大きく異なります。
お酒の強い方であれば350mlのビール1缶分のアルコールを2時間程度で分解できるでしょうし、お酒の弱い方であれば3時間以上かかる方もいらっしゃいます。
また少量でもアルコール度数の強いお酒を飲んだ時には長めの分解時間を考慮しなければなりません。
上記で紹介したお酒に対するアルコールの分解時間はあくまで平均値と捉えてください。
どうしても車を運転しなければいけない際には、上記したものに30分~1時間程度追加して様子を見てみると良いでしょう。
しかし、飲み会やパーティなどに参加するとどんなに気をつけていても周りに合わせてついつい飲み過ぎてしまうこともあるでしょう。
そして翌朝二日酔いになる…。
これ、よくあるパターンですよね。
そんな時車を運転できるかどうか判断するためにアルコールを分解時間を調べられる計算方法があります。
アルコール分解時間の計算方法
①1時間に分解できるアルコール量(g)
体重(Kg)×0.1
②摂取した純アルコール量(g)
飲んだ酒量ml×(お酒のalc度数÷100)×0.8
②÷① = 飲んだお酒のアルコールが抜けるまでの時間(時間)
つまり体重65kgの方が6%のビールを500ml飲んだとします。
この方が1時間に分解できるアルコール量は60×0.1=6g
摂取したアルコール量は500×0.06×0.8=32g
飲んだ分のアルコールを分解するまでかかる時間は32÷6=5.333…
ということでアルコールを分解するまでには5.3時間程度かかる、ということになります。
ビール一本でも結構かかることがわかったかと思います。
アルコール検知器を買おう
前の晩飲み過ぎてしまい、翌朝車を運転できるかどうか…自分でも判断付けづらいそんなとき、、、
一番のオススメはアルコール検知器で自分自身のアルコール濃度をチェックすることです。
アルコール検知器は警察官しか保有できないと言うわけではありません。
家電量販店やインターネットのショッピングサイトとでも多く売られています。
値段は2,000円から、高くても15,000円程度ですので、確実に買ったほうがいいです。
こちらは安心と信頼のタニタ製。Amazonなら送料無料で2,000円ちょいなので、車に置いておきましょう。
アルコール検知器で0.05ml程度の少量のアルコールが検出された場合は車の使用を避け、公共交通機関で出勤すれば間違いでしょう。
仕事がら運転が必須になる方や飲み会や接待が多い方、は特にこのアルコール検知器を購入することをお勧めします。
運転する前にしっかりアルコールチェックを
お酒を飲んでから車を運転できるまでの時間帯は個人差はもちろん、お酒の種類やアルコール度数により異なることが分かりました。
上記では体内でアルコールが分解される時間や計算方法を紹介しましたが、正確なアルコール量を調べるにはアルコール検知器を使用するのが一番です。
検知器少しでもアルコールが検出されたときには車の運転は避け、公共交通機関を利用するよう心がけましょう。
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