料理が和食でも洋食でも中華でも、いつでも美味しく飲めるのがハイボール。
普段ウイスキーを飲まなくともハイボールは飲めるという方は多いですね。
レモンやライムを入れたもの、他にも生姜を入れたり、リンゴを入れたり、たくさんのレシピがあるのも人気の理由です。
そんな中、「冷凍レモン」や「冷凍ライム」を使って作るハイボールが密かに人気を集めているようです。焼酎と冷凍レモンでつくる「冷凍レモンサワー」は知っていたのですが、ハイボールにも応用できるんですね。
というわけで、今回は冷凍レモンや冷凍ライム、その他色々な果物でハイボールをつくってみました。
なお、ページ最後にはウイスキー専門メディアが選ぶハイボールスペシャルセットをご用意しました。
「今までこんなおいしいハイボール飲んだことない!」と言わせることうけあいの5品。ぜひお試しあれ。
作り方
『冷凍レモンハイボール』の材料を用意
- ウイスキー 60mm(in冷凍庫)
- 炭酸水 180mm(in冷蔵庫)
- グラス(in冷蔵庫)
- レモン(in冷凍庫)
- おろし金(常温)
ウイスキーは冷凍庫へ。レモンはよく洗い、半分にカット。ラップをかけ、こちらも冷凍庫で一晩凍らせましょう。
炭酸水やグラスも冷蔵庫に入れ冷やしておきます。
今回使うウイスキーはアメリカで絶大な人気を誇るブレンデッドウイスキー「デュワーズ」。
ややスパイシーですが、ソーダで割ると柔らかいモルトの甘みが顔を出し、タンニンのバランスも良好。
クセがない万人受けするウイスキーです。料理の邪魔にならないので食中酒にも適しています。
作るスタイルは氷を入れない「神戸スタイル」のハイボールにしたいと思います。
神戸発祥と言われるハイボールスタイルで、ウイスキーとソーダ、そしてグラスをキンキンに冷やして、氷を入れずに作ります。
氷を入れないことで、最後の一滴までウイスキー本来の味が薄まらずに楽しめる特徴があります。
さらに冷凍レモンや冷凍ライムを使うので、冷たく仕上がりそうですね。
ほとんどの材料を冷やしまくっていますが、おろし金だけは常温です。
まずは普通に神戸ハイボールを作ります
分量はウイスキー60mmに対し、炭酸水180mm。やや濃い目のハイボールです。
冷えたグラスに氷は入れず、ウイスキーを投入します。
その後炭酸水をゆっくりと注ぎ、グラスのふちに沿って1回転だけかき混ぜましょう。
次におろし金で冷凍レモンをすりおろしていきます。
レモンは皮ごとすりおろす
レモンやライムの香りの成分(シトラール)は油でできており、その油は油泡(ゆほう)という粒に詰まっています。その油泡は果肉(果汁)よりも皮に多く含まれており、皮のシトラール含有量は実に果汁の7,000倍といわれています。
というわけなので皮ごとすりおろします。何度か試しましたが、味の上でも果肉と皮のバランスは重要です。
苦味を強めたい場合は皮を多めに、マイルドにしたい場合は果肉を多めに。
半分にカットした断面をすりおろすようにすると、果肉と果皮がバランスよく混合します。
カットして、冷凍したレモンは半月もすると風味が落ちます。
ぱさぱさして味気なくなるのです。数日間で使い切りましょう。
ちなみに購入時にレモンの鮮度を見る時は「香りが強いもの」「触った時に弾力がある」「艶があり、色ムラがない」「ヘタ部分が緑」などをチェックします。
では飲んでみましょう
ハイボールの上にすり下ろしたレモンをかけて完成です。
ぷかぷか冷凍レモンは浮いたまま、特に混ぜたりはしません。
では、ゴクリ。
ふむ。
まるごとすりおろしているわけですから当たり前なのですが、レモンの爽やかな香りが鼻孔を刺激します。
口をつけるとキリッと抜けるような鋭い酸味を感じます。
あとは果皮が醸し出す適度な苦みが普段のハイボールにないアクセントになりますね。
神戸スタイルにしているからか、デュワーズの風味もしっかり出ていて、濃くスパイシー。
お好み焼き屋などで飲むレモンサワーよりもはるかに大人っぽい味に仕上がっています。
「大人っぽい」というの結構重要なワードで、このビターでフレッシュなフレーバーは果実をまるごと使わないと出せない風味です。
「ストレートやロックでウイスキーは飲めないけど、甘めのハイボール(ジンジャーエール割やトニック割)なら飲める!」
というビギナーの声にお応えできる一品だと思います。
まさに甘くない食中酒。
より深くウイスキーを知るためのワンクッションになり得る使い勝手です。
ちなみに、レモンの皮にはメタボ予防につながるといわれるフラボノイドが多く入っていたり、脂質への抗酸化力が強いエリオシトリンも豊富に含まれています。
糖質&プリン体ゼロ、そして抗酸化作用が期待できる冷凍レモンハイボールはダイエット中の女性にも強い味方となりそうです。
他にもこんなもので試してみました
ライム
ジントニックや、モヒートなどにも使われるライム。
レモンのような鼻にスッと抜けるような香り立ちはありませんが、より鋭利で爽やかな匂いです。
ライム独特の森の中にいるような青臭さがあります。
レモンよりもビターなので、入れ過ぎると苦くなります。少量にするのがポイントです。
マイヤーレモン(メイヤーレモン)
スーパーマーケットで調達できたので、お試し。オレンジとレモンの自然交雑で誕生したといわれる品種で、一般的なレモンと比べるとオレンジ色が強く表皮がつるつるしています。
試してみると、すごく水っぽいです。
うーん、これは冷凍しちゃいかん、美味しいとはとても言えません。
まろやかと言えば聞こえがいいですが、冷凍してしまうとあまり香りが感じられません。
マーマレードやジャムにするなど煮て食べることで本領を発揮する果実のようですね。
キウイ
おおお!すりおろすと、とてもドロドロ。キウイシャーベットだ。
ハイボールに入れると見た目はとっても醜悪です(笑)
だけど、美味しい!これはキウイ好きにはたまらない。その昔、居酒屋で注文したキウイハイボールは、もうなんか『おもちゃみたいな味』だったわけですが、これは完成されている気がします。
濃い目の神戸ハイボールがキウイの甘酸っぱさを引き立てます。
ただ、合わせるのはキレのあるウイスキーのほうがよさそうですね。ピートの強いウイスキーはNGだと思います。
ひと手間かける価値はある
レモンやライムの果実味がダイレクトに感じられるので、よりウイスキーが飲みやすくなると思いました。
食中酒として、焼き肉や串揚げ、餃子やから揚げなど、脂っこい料理には特に良さそうです。
スカッとした爽快感は一瞬で口の中の脂をリセットしてくれます。
逆を言えばウイスキー本来の風味は曖昧になりますので、繊細なフレーバーのウイスキーには向きません。
BARで飲むというよりは、居酒屋やBBQ、宅飲み用途になりそうですね。友人や恋人とお家で飲む時に、ひとつふたつ果物を凍らせておいてはどうでしょう?
ただ、BARなどでも、皮部分を少量香りづけに使ったり、パフォーマンスとして目の前ですりおろしたりするのは面白いですね。
ミクソロジーカクテルのような高級路線も狙えそうなポテンシャルを秘めている飲み方といえるでしょう。
グレンモーレンジのロックに、ごく少量の冷凍ライムすりおろしはなかなか美味でした!
オーツカは次回、アボカドあたりいってみようかと思います。
粘度がすごそうだぜっ!
普通の氷点下ハイボールの記事も書いているのでぜひ読んでみてくださいね。
ではでは最後に、ハイボールにするとめっちゃおいしいウイスキーセットのご紹介です。
産地・原料・製法による味の違いが分かりやすい、それぞれキャラクターの異なる美味しいウイスキーをセレクトしました。
[/voice]ハイボールおすすめセット 30ml~100ml
シトラスやオレンジの酸味がおいしい「 ザ グレンリベット ファウンダーズリザーブ」
ピリッとドライな味わいが魅力の「ブレットバーボン」。
ヘビーピートハイボール、この旨さは飲まなきゃわからないアイラ島のキング「ラフロイグセレクト」。
ハイボールにしておいしい素敵ラインナップです。
ギフトボックスやメッセージカードもつけれます。