そろそろバレンタインデーですね。
バレンタインデーやチョコレートに関する記事はたくさん書いてきたのですが、今年はまた新たな試みをしたいと思います。
以前はこんな感じにとてつもない量のウイスキー入り生チョコを作りました。
ちなみにカリラの29年を使った生チョコが超絶うまかったですね。
そんなオーツカが今回挑戦するのはこちら
ブラウニー×ウイスキー
フォンダンショコラ×ウイスキー
です。
お菓子経験がほとんどない僕ですが、どうやら無印良品の「自分で作るシリーズ」であればサクッと簡単にお菓子作りができると聞きつけたので、買ってまいりました。
自分でつくるフォンダンショコラ
とろける食感が魅力のフォンダンショコラ。
無印良品のセットを使えば、混ぜてつくったチョコレート生地をカップに入れてオーブンで焼くだけの簡単レシピ。
所要時間は約90分でできちゃいます。(冷凍庫で冷やすのに20分強、焼くのに8分くらいかかります)
セット内容と材料
自分でつくる フォンダンショコラ | 8個分 |
ビターチョコレート | 70g |
ケーキ専用粉 | 30g |
ココアパウダー | 10g |
焼き型 | 8個 |
ギフト用ラッピング袋(タイ付き) | 8枚 |
自分で用意する材料
食塩不使用バター(有塩バター、ケーキ用マーガリンでも可) 60g/卵(L玉) 2個/砂糖(またはグラニュー糖) 40g/牛乳 小さじ1(5ml)/約60℃のお湯 適量
使用する道具
オーブン/冷蔵庫/ボウル(大2個、小1個)/シリコーンスパチュラ(調理ベラ)/電動ハンドミキサー(または泡立て器)/計量スプーン(小)/網/スプーン
作り方
まぁそのまま素直に作れば問題ないのですが、オーツカは残念ながら「③ケーキ専用粉を混ぜる」ところで、ウイスキーを大量に混ぜます。
だってやっぱり『ウイスキー入りフォンダンショコラ』なんだから、生地にウイスキー混ぜなきゃ!ってことで、全部で60ccほど入れました。これが大失敗でした。
結果「高級な蒸しパン」になりました。
後々友人のパティシエに確認したところ
「チョコレートに最も大敵なのは水分」
だそうなので、作り直したところ(無印良品の自分でつくるセットは色々なウイスキーを試すために何セットか買っています)、とってもふっくらしたフォンダンショコラができました。
じゃあウイスキーはどこで使うのか?というのは最後の項で。
自分でつくるブラウニー
こちらはみんな大好き外はカリカリ、中はモチモチの食感が楽しいブラウニーです。
こちらも混ぜてオーブンで焼くだけの簡単レシピ。
所要時間は40分。(焼くのに25分くらいかかります)
セット内容と材料
自分でつくる ブラウニー | 16cm角型 1台分 |
ブラウニーミックス | 140g |
ビターチョコレート | 30g |
くるみ | 20g |
紙製焼き型(角型16cm) | 1個 |
ギフト用ラッピング袋(タイ付き) | 10枚 |
自分で用意する材料
食塩不使用バター(有塩バター、ケーキ用マーガリンでも可) 50g/卵(M玉) 1個/牛乳 大さじ2(30ml)/約80℃のお湯 適量
※卵はM玉を使用。
使用する道具
オーブン/ボウル(大2個、小1個)/泡立て器/シリコーンスパチュラ(調理ベラ)/計量スプーン(大)/網/竹串/ナイフ(包丁)
作り方
こちらも素直に作ればよいものの、「③生地が白っぽくなるまで混ぜる」の工程で、ウイスキーを大量に混ぜます。
こちらは
「ウイスキーの味が香る板」になりました。
次のチャレンジでウイスキーを入れずにレシピ通り焼いたところ、外はザクザクとしていて、中はしっとりしたおいしいブラウニーができました。
やはりレシピ通り作るべきですね。
洋酒はどこで使うか
では、ウイスキーやラムやブランデーといった洋酒はどこで使えばよいのでしょうか。
生地に練りこめなければお手上げと思っていましたが、パティシエ曰く「シロップで焼き上がりに打ち込むか、グラスアローを作ってみれば」とのことでした。
プロは言うことが違う。
なんだグラスアローって聖闘士星矢か何かに出てくる必殺技かなにかか…!?
色々想像が掻き立てられますが、とにかくインターネットでレシピを探しつつやってみることにしました。
まずは先ほどの失敗を活かしつつ、フォンダンショコラもブラウニーも、レシピ通りに焼き上げます。
そして、あんまり普通のご家庭にはないであろう「粉糖(ふんとう)」なるサラっサラの粉砂糖を用意します。
コーンスターチ入りの粉糖は味がよくないという情報があったので、コーンスターチの入っていないものにしました。
シロップをつくる
シロップは水50ccに粉糖25gを入れ、そこにウイスキー小さじ2を入れ混ぜ合わせます。
その後600Wで1分ほど加熱。また混ぜます。
加熱しすぎるとウイスキーの風味が飛んでしまうので、調整しながらがいいと思います。
アルコール感が強いと思ったら1分半~2分程度加熱してもOKです。
グラスアローをつくる
グラスアローは粉糖50gにウイスキー10ccを混ぜ合わせてつくります。こちらは加熱をしません。
ウイスキーの香りがダイレクトに味わえるのでおすすめです。
なお、本来のグラスアローのレシピはウイスキーではなくレモン汁を使います。
粉糖50g+レモン汁10cc+ウイスキー10ccというレシピも作ってみましたが、しゃばしゃばになってしまったので、この場合は粉糖が100gは必要です。
あとレモン風味がウイスキーと混ざるとレモンハイボールみたいになったので、やめました。
あとは塗って食べるだけ!
出来上がったシロップやグラスアローをブラウニーやフォンダンショコラに塗って食べます。
おお!ウマい
ものすごいウイスキーのフレーバーが香る!
生地に練り込む場合はかなりの量のウイスキーを入れないと洋酒っぽさがなかったのですが、上から直接塗っているだけあってダイレクトにウイスキー風味がプラスされます。
しかもシロップやグラスアローは少量からでも作れるので、ウイスキーが好きな人は色々な種類を試せます。
僕も実際25種類くらい作ってみて、食べてみました。
グラスアローはシリコン製のハケがあると塗りやすいですね。
ウイスキーの種類と相性
使用するウイスキーはバランタインやシーバスリーガルなどのブレンデッドウイスキーがよいと思います。欲を言えば12年以上。
華やかな果実香、アルコール由来のコクがフォンダンショコラやブラウニーに加わり、グッと大人びた風味を感じさせます。
シングルモルトもフローラルなものであれば12年以上をおすすめします。
ただし、アイランズ系は避けたほうがいいです。
フロランタンやクッキー、キャラメルっぽい味付けで塩味のある生地あればタリスカーやハイランドパーク、ジュラなどでも美味しいと思いますが、今回のベースはチョコレート。ブリニーな味わいは合いませんでした。
ナッツがたくさん入るブラウニーならラフロイグ、アードベッグもおいしいです。クルミやアーモンドを追加してナッティな味わいを楽しんでみても良いでしょう。
ちなみにグラスアローは温めないので香りも飛びませんし、ピートアロマがダイレクトにフォンダンショコラやブラウニーに追加されます。
同じピートでもアードモアのような土気や木の葉感のあるスモーク、レダイグなどの出汁感が強いものは個人的にNGでした。
現在は小瓶でも色々なウイスキーが出ているので、グレンフィディック、ボウモアあたりは美味しくいただけると思います。ジャックダニエルやメーカーズマークなどの40度付近のアメリカンウイスキーはやや水っぽいと感じました。
ピュアケンタッキーXOやノアズミル、ブッカーズなどは骨太でしっかりと風味を感じました。(やや渋さは出ます)
焼き菓子にはウイスキーは後付けする
まとめると、焼き菓子系にはウイスキーを後から塗るという方法が得策です。
多くのウイスキーの種類を試せますし、何より元のお菓子を壊さない。
ベースとなるフォンダンショコラやブラウニーがおいしく焼き上がっていないと、どんなに趣向を凝らしてもうまくいきません。
まずはしっかりとレシピ通り作り、その後でウイスキーシロップやグラスアローを追加しましょう。
最後はパティシエのありがたいお言葉でしめます。
- チョコレートは油脂、卵と粉は乳化作用、アルコールや牛乳は水分として扱う。
- チョコレートに卵を入れて丁寧に繋ぐと水分の乳化はかなりやりやすくなる。
- 牛乳もバターもチョコレートも卵も最低でも人肌以上じゃないと分離する可能性高い。
バレンタインに洋酒入り焼き菓子を作ろうと思っている人は、粉糖とウイスキーを混ぜ合わせてつくる「グラスアロー」が最高にうまいからやってみてほしい。
どちゃくそうまい。
お菓子づくり経験ほぼゼロの僕でもなんとかなったから是非おすすめしたい。#バレンタイン#焼き菓子 #バレンタイン pic.twitter.com/nQf8Sf0kCU— オーツカ/ウイスキーライター (@BARREL365) February 9, 2019