ウイスキーに和菓子を合わせちゃダメ?
いえ、全然ダメじゃないです。
一般的にウイスキーにはチョコレートやナッツ、チーズ、サーモンといった食品が合うとされてきました。
しかし、「そんな組み合わせは定番だから知ってる」とか「もう食べ飽きた」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
そんな方にオススメなおつまみ、それが「和菓子」なんです。
あんこにウイスキー…
パッとイメージしただけだと合うのか合わないのかよく分かりませんよね。
しかし
これが
合うのです!
食べ物に関して世の中には不思議な組み合わせが多くあります。
スイカに塩
ホットドッグ(アメリカンドッグ)に砂糖
アボガドにワサビ醬油
ジャガイモに塩辛…
うーん、数え上げればきりがありませんね。笑
しかし、この記事を読めば上記の組み合わせと同様に、「ウイスキーと和菓子」のマリアージュは存在するとわかっていただけるはずです!
普通のおつまみに飽きてしまった方はもちろん、常に新しいものを欲している方、ウイスキーのことはまだよく分からないという方も、読み終わった頃にはウイスキー上級者にグッと近づける筈ですよ。
餡子(あんこ)と合わせるウイスキーは何か
ウイスキーにはカカオが効いたチョコレートがよく合います。
カカオの風味と苦味がウイスキーの風味と絡み合い、互いを引き立てあうからなんです。
しかし、「あんこ」も負けないくらいウイスキーの味を引き立ててくれるのです。
あんこの優しい甘みはウイスキーの旨み、風味を引き立てる作用があります。
もちろん合わせるウイスキーは選ばなければいけません。
ではどのようなウイスキーが合うのでしょうか。
■ジャパニーズウイスキー合わせよう!
あんこに合うウイスキーは何だろう?
ウイスキーに関してまだ詳しくない方はこの時点で躊躇してしまうかもしれませんね。
でも大丈夫。
あんこにはジャパニーズウイスキーを合わせてみましょう。
ジャパニーズ…つまり日本で作られた国産ウイスキーのことです。
現在の小豆を使ったあんこもまた日本で生まれた食べもの。
同じ日本で作られたウイスキーが合わない筈はありません。
ジャパニーズウイスキーの特徴は強烈な癖が無い代わりに旨みや香り、甘み…これらを総称した風味に深い奥行きがあること。
出汁文化を大切にしてきた日本人のデリケートな舌が喜ぶ仕上がりになっているのです。
スコットランドなどに比べると歴史は浅いかもしれませんが、ジャパニーズウイスキーは今や世界5大ウイスキーに位置づけされ、世界の人々にも認められたウイスキーとなっているのです。
ウイスキーに合う餡子を使った和菓子たち
いくらあんこがウイスキーに合うからといって、餡(あん)ばかり食べる訳にはいきません。
あんこは本来和菓子の一部として使われる食材です。
あんこと組み合わせる食材によってウイスキーの味わい方も変わってきます。
それでは、ウイスキーによく合う、あんこを使った和菓子達を紹介していきましょう。
きんつば
うっすらとした皮の中にぎっしりあんこが詰まったきんつばはあんこの割合が90%以上にもなります。
殆どあんこそのものを食べているようなものです。
使われている餡はつぶ餡ですので、どっしりとしたあずきの濃厚な味を楽しむことが出来ます。
きんつばには白州や知多のような淡麗なウイスキーを合わせるとよいでしょう。
つぶ餡の重さを白州の清らかで癖のない味わいが緩和します。
飲み方はきりっとロック、またはハイボールですっきり頂くのがお勧めです。
温泉まんじゅう
生地に黒糖を使用している温泉まんじゅうは黒糖の甘みと独特のほろ苦さが特徴です。
想像しただけでもウイスキーに合いそうですよね。笑
温泉まんじゅうにお勧めのウイスキーはリッチなボディの山崎やスーパーニッカなど。
最近期間限定で発売されたブラックニッカのブレンダーズスピリットなどもよく合います。
温泉まんじゅうはジャパニーズだけでなくスコッチやバーボンにもよく合う万能型の和菓子ですので、お土産などにもらった際には色々なウイスキーに合わせてみて下さい。
もなか(最中)
もなかはきんつば同様あんこがぎっしり詰まった和菓子です。
しかし、きんつばと大きく異なるのはお餅からできているもなかの部分。
あんこの甘みに、もなかの食感と香ばしさが加わることでアクセントを与え、より複雑な味わいとなります。
こし餡・つぶ餡、両方使っているもなかもありますね。
もなかには山崎のようなまろやかで厚みのあるウイスキーも合いますし、つぶ餡の場合味が濃いと感じれば白州もおすすめです。
羊羹
小豆を型に流して寒天で固めたものが羊羹。
ねっとりとしたこし餡の香り、甘みを楽しむことができ、こちらもウイスキーによく合う和菓子としてマニアの間で密かな話題となっています。
この羊羹と山崎のシェリーカスクなどを合わせれば、それはそれは至福の時を過ごせます。
シェリー樽由来のフルーティな香りと羊羹の餡の香りがピタリとマッチしてお互いを引き立て合います。
飲み方はストレートはもちろん、ロック、ハーフロックもおすすめです。
どら焼き
フンワリと甘い香りただようカステラ生地に挟まれたつぶ餡。
どら焼きの皮からはバニラのような豊かな香りが漂います。
そして一口頬張ればあんことカステラ生地の絶妙な食感と上品な甘み。
さて、その上から注入するウイスキーは…富士山麓、竹鶴、ブラックニッカ等でしょう。
ブラックニッカのような少し煙たいウイスキーもどら焼きはちゃんと付いてきてくれます。
どら焼きはスコッチやバーボンでも合わせることができる万能型の和菓子。
スコッチならジョニー・ウォーカー黒ラベルやバランタインの17年、バーボンならバッファロートレースなどが良いでしょう。
飲み方は自由ですが、個人的にはストレートがお勧めです。
他にもウイスキーに合う和菓子
如何でしたでしょう。
ジャパニーズウイスキーにはジャパニーズスイーツのあんこがマッチするということがお分かり頂けたかと思います。
しかし、ウイスキーに合う和菓子は他にも沢山あります。
ざっくり紹介すると
ういろう、ぬれ煎餅、カステラ、たまごボーロ、甘納豆、かりんとう…etc
どれも今までお茶と共に頬張っていたものばかりです。
偏見を拭い去って試しに家にあるウイスキーに和菓子を合わせてみては如何でしょうか?
面白い発見がきっとあるはずです。
では、今宵も良きウイスキーライフを…!