暑さに陰りが見え始めた今日この頃。
秋は食べ物も美味しく紅葉も楽しめるので山や川、湖畔へとキャンプへ行く!という方も多いでしょう。
今回はキャンプで楽しめるウイスキーの飲み方「ウイスキーのお湯割」について紹介します。
こちら「ホットウイスキー」、なんて洒落た呼ばれ方もされていますね。
肌寒い夜に焚き火を囲みながら暖かいウイスキーを飲む。身体も温まりますし、心地よい環境音と樽香によるヒーリング効果も期待できます。
ウイスキーはオーセンティックなバーで楽しむものだ、と決めつけてはいけません。
ウイスキーは場所を選ばず楽しめるお酒なんです。
またロックやハイボール、水割りでしかウイスキーを飲んだことがない、という方には是非お試し頂きたい飲み方。
ウイスキーがより一層楽しくなる飲み方ですよ。
温めたウイスキーにはリラックス効果も
ウイスキーは常温や冷やして飲まなければいけない、という決まりはありません。
焼酎にはお湯割、日本酒には燗酒という飲み方があるように、シチュエーションに合わせ自由な飲み方で楽しむ、これがウイスキー本来の楽しみ方です。
ウイスキーにはもともと樽香からくるヒーリング効果があると言われています。
ウイスキーの香りはオーク樽由来の木の香り。この香りがまるで森林浴をしているようなリラックス感を与えてくれます。
常温でもアロマテラピーのような効果があるウイスキーですが、これを更にお湯で割ることにより、香りが更に押し出されヒーリング効果を高めてくれるのです。
一口飲むと「ホッ…」とするのはこのせい。
また体を内側から温めてくれるので寒い夜にはピッタリの飲み方です。
しかし、ウイスキーのお湯割を作るときに水温が高すぎるとアルコールが飛んでしまい飲み応えが減る場合がありますので作り方には最低限の注意が必要です。
下記ではざっくりとしたウイスキーのお湯割レシピ、注意点を紹介します。
ウイスキーのお湯割りレシピ
①マグカップや耐熱グラスにウイスキーを注ぐ
↓
②70〜80℃のお湯をグラス注ぐ
※このときウイスキーとお湯の割合が1:2程度がベスト
↓
③好みでシナモンやメープルシロップ等を入れて完成
至ってシンプルな作り方ですよね。
もちろん②のお湯との対比はあくまで目安。
ただし3倍を超えてくると風味が消えてしまう恐れがあります。
また、③にあるようにトッピングで香りや味を少し変えてアレンジするとより一層美味しく召し上がれますよ。
ウイスキーはちょっと苦手、という方にはこのように一手間加えカクテル風にアレンジしたものがオススメ。
ただし、高級なウイスキーですと少々もったいない気もしますが…笑
また、上記したようにお湯の温度が高すぎるとアルコールが飛んでしまい芯のない間抜けな味わいになってしまいます。
適温は75〜80℃。燗酒の水温計などがあれば最初は計りながらお試しください。
お湯割に合うウイスキーの銘柄
さて、こちらではお湯割に適したウイスキーの銘柄を紹介していきます。
前提としてお湯割に使用するウイスキーはシングルモルトよりもブレンデッドウイスキーの方が美味しく頂けます。
ウイスキーをお湯で割ると冷温〜常温では感じられなかった香りが一気に開きます。
それは良いことなのでは?と思うかもしれませんが個性を売りにしているシングルモルトの場合、常温以下で抑えられているクセのある香りや雑味まで揮発していきます。
つまりシングルモルトをお湯割りにするとどぎついフレーバーが前に出すぎて、豊かな風味を100%楽しむことが出来ない可能性があるのです。
その点ブレンデッドウイスキーはブレンダーにより味と香りのバランスが非常に良く作られている為お湯で割っても激変すること無く無難に楽しめる、というわけです。
(もちろんお湯割にしても美味しく飲めるシングルモルトもありますよ)
というわけで以下ではお湯割に合う、ウイスキーの銘柄を紹介していきます。
ご自宅でもアウトドアでも気軽に楽しめるお湯割。
是非参考にしてみてください。
富士山麓 樽出原酒50度
ジャパニーズのブレンデッドウイスキーでのオススメはキリンから発売されております「富士山麓」。
ご存知の方が多いかと思われますが、こちらアルコール度数なんと50%と飲み応え十分!
お湯で割っても香りと味わいが失われにくいので非常にオススメです。価格もお求めやすいので、これからの季節、お休み前に一杯のお湯割はいかがでしょう。
こちらコンビニなどでも売られているのでキャンプ場への移動中に購入することも出来ますよ。
このリーズナブルでみなさまに愛されていた富士山麓樽出原酒50度ですが、2019年の3月をもって終売が発表されました。
2005年から約13年間販売され続けたロングセラーのレギュラーボトルなだけに残念ですね。
シーバスリーガル ミズナラ12年
こちらはスコッチのブレンデッドウイスキー。
日本のウイスキーファンのため、マスターブレンダー コリン・スコット氏が日本原産のミズナラ樽で仕上げた銘柄です。
元々滑らかで芳醇な香りを纏うシーバスリーガルですが、そこにスパイシーでオレンジのような風味を加えた逸品。
とてもバランスが良く長い余韻を楽しめます。森の中のキャンプ場で飲みたいお湯割ウイスキーです。
メーカーズマークレッドトップ
様々なカクテルに使われるメーカーズマークはまさに万能選手と言えるでしょう。
エッグノックやケンタッキーコーヒーなどのホットカクテルにも使われます。
ライ麦を使うバーボンとは異なり、小麦を使うことでまろやかな口当たりを実現しています。非常に飲みやすいので秋の夜長にしっとりと飲みたい方はこちら。
グレングラント10年
シングルモルトはお湯割には不向き、と前述しましたが銘柄さえ間違えなければシングルモルトでも美味しく召し上がれます。
このグレングラントは青りんごを思わせるフレッシュな香りとスムーズな飲み口が魅力。
元々すごく飲みやすい銘柄ではあるのですが、ホットにすると紅茶や柑橘系の香りが一気に立ち込めます。蜂蜜などを加えて飲むのも良さそうですね。
ラフロイグ10年
スコッチシングルモルトからもう一品。ボウモアやアードベッグと並びアイラ島を代表する”The・正露丸”ラフロイグです。
これ、お湯で割ったらクセが前に出過ぎてダメなんじゃないの!?と最初は思うかもしれません。
でも、お試しあれ。
あら不思議、お湯で割るとモルトの風味やナッツの香ばしさがぐっと前に出ます。まるで芋焼酎のよう。
1本4,500〜5,000円と少々お高いウイスキーですが、少し贅沢なお湯割でチルアウトするのも良いかと。焚き火の煙にも負けない香りを堪能することができるはずですよ。
薪をくべつつ、心身ともに暖まるウイスキーはいかがしょう
キャンプでパチパチと小気味良い音をたて燃える薪を見ながら、ウイスキーのお湯割。
心も身体も温まる美味しい飲み方です。
この記事では著者好みの一部の銘柄を紹介しましたが、まだまだお湯割に適したボトルは沢山あるはず!
お好みのお湯割りに適した1本を探してみるのもウイスキーの楽しみ方の一つです。
では秋も良いウイスキーライフを…!