ウイスキーにはいくつもの飲み方があり、それぞれの飲み方に異なる特徴があります。
と、このように飲み方一つ変えるだけで、【美味しくない・まずい】と思っていたウイスキーの印象ががらりと変わって美味しく飲めるようになることは珍しいことではありません。
飲み方はウイスキーを楽しむため重要な方法なのです。
なぜ飲み方を変えるだけで、美味しく飲むことができるようになるのか。
それには、それぞれの飲み方にある特徴が関係しています。
「ストレート」「ロック」「水割り」「ハイボール」の四つの飲み方から理解していきましょう。
それぞれの飲み方から原因を探ろう
ストレート
ストレートとは、ウイスキーだけで飲む飲み方です。ニートとも呼ばれます。
ストレートを飲んでウイスキーをまずいと思った人は、以下の原因が考えられます。
・ストレートに適していないウイスキー銘柄だった
・アルコールに慣れていない
大量に飲んだという方は……
ウイスキーはアルコール度数の高いお酒なので、ストレートでぐびぐびと勢いに任せて大量に飲むものではなく、ちびちびと少量ずつ飲むものです。
まずウイスキーは量を飲むものではないと知ることから始めましょう。
ストレートに適していないウイスキーとは……
熟成年数が極端に若い、もしくは状態が悪いウイスキーのことです。
ストレートという飲み方はウイスキー本来の味わいを引き出す飲み方であり、質の悪いウイスキーをそのように味がはっきりわかる飲み方で飲んでしまうと、「まずい」という印象が強くなってしまいます。
そうなると他のウイスキーに対する印象も悪くなってしまい、ウイスキーから離れる原因となるので、ストレートで飲むのであれば、ある程度品質の保証された良質なウイスキーにしましょう。
初心者の方向けにおすすめのスコッチウイスキー(シングルモルト)をランキング形式で紹介した記事もあります。
どうぞご参考ください。
アルコールに慣れていない方は……
ストレートの入ったグラスに鼻を近づけるだけでもダメだという人を指します。
ストレートに限らずお酒自体あまり得意ではないという方も多いのではないでしょうか。
「アルコール慣れ」の項で詳しく解説していますのでご覧ください。
ロック
ロックとは氷を入れたグラスにウイスキーを注いだ、ウイスキーと氷だけの飲み方です。
正確にはオン・ザ・ロックスと言います。
ロックを飲んでウイスキーをまずいと思った人は、以下の原因が考えられます。
・ロックの特徴を知らなかった
ロックに適した氷とは……
氷の粒子が小さく(氷自体は大ぶりなもの)密度が高い溶けにくい氷を指します。
空気や不純物を極力取り除いた「氷商(氷屋)」で売っている天然氷が最も望ましいですが、コンビニやスーパーで売っている氷でもウイスキーロックを十分美味しく飲むことができます。
しかし冷凍庫備え付け製氷皿の氷となると、一変します。
氷の純度(密度)が低くて氷が溶けやすいため、水っぽくなったり、よく冷えなかったり、冷凍庫の中の臭い(不純物)が付いていたりと、ウイスキーが美味しくなくなるどころか、「まずさ」を与えてしまうことがあるので注意が必要です。
ロックの特徴とは……
ウイスキーに氷を入れ冷やすことで、強烈なアルコール臭や強すぎるフレーバーを抑え、飲みやすくすることできます。バーボンウイスキーのような味・香りが強いウイスキーを飲む場合は、ロックが適しているとも言われます。
裏を返せばその冷たさがウイスキーの個性でもあるフレーバーを抑えてしまうので、繊細なウイスキーだと香りを十分感じることができないこともあります。
「ロックで飲んだが美味しくなかった」という方は、ぜひ他の飲み方も試してみてください。
水割り
水割りとは、氷を入れたグラスにウイスキーを注ぎ、水で割った飲み方です。
水割りを飲んでウイスキーをまずいと思った人は、以下の原因が考えられます。
・氷が少なすぎた
水が多すぎた、少なすぎたという方は……
水割りの作り方にはコツがあります。
ウイスキーが1に対して、水の割合は2~2.5の分量で作ると美味しい水割りができます。
この割合より水が多すぎるとウイスキーの味はどんどん薄まっていきます。
ウイスキーを美味しいと感じることのできる限界を超えて薄めてしまうと、味もそっけもなくなり、何を飲んでいるのかわからなくなってしまうでしょう。
逆に水が少なすぎる場合は、本来であれば適度に抑えられるはずのアルコール度数や強烈な香りが残ってしまうため、飲み辛さを感じてしまいます。
水割りを楽しむのであれば、割合をしっかり計算するようにしましょう。
氷が少なすぎる場合は……
氷が少ないと十分に水割りが冷やされないだけでなく、氷も早く溶けてしまうため、中途半端な味になってしまいます。
ぼやけた味の水割りを作らないためにも、きっちり冷やしたグラスにたっぷり氷を詰めて楽しみましょう。
ハイボール
ハイボールとは、氷を入れたグラスにウイスキーを注ぎ、炭酸水やノンアルコールドリンクで割った飲み方です。
ハイボールを飲んでウイスキーをまずいと思った方は、以下の原因が考えられます。
・割ったもの(炭酸水やジュース)がウイスキーと合っていなかった
ハイボールの割合とは……
ウイスキーハイボールは、ウイスキーの飲み方の一つでもあり、ウイスキーカクテルでもあります。
カクテルには料理と同じくレシピがあり、作り方を間違ってしまうと、美味しいものは出来上がりません。
炭酸水で割るだけと言っても、ウイスキーとの割合が良くなければ美味しいハイボールにはなりません。
BARRELではウイスキーが1に対して、炭酸水3の割合をおすすめしています。
一般的に言われている1:4や1:5は少し薄くなりすぎてウイスキーの個性がぼやけます。
ただ、ウイスキーの種類によっても出来上がりの味わいが変わってくるので、参考程度に考えて自分が美味しいと感じる割合を探してみましょう。
割ったもの(炭酸水やジュース)がウイスキーと合っていなかった場合……
ハイボールはカクテルの仲間であるため、様々な割り材を使います。
最近ではジンジャーエールやリンゴジュースを使うものもあります。
ただ使う割り材がなんでもいいかと言えばそうではありません。
ウイスキーと相性が良くなければ「まずい」と感じるものができてもおかしくありません。
ジンジャエールやコーラは非常に相性がいいです。
まずは基本的なソーダ割りを作ってスタンダードなハイボールを飲んでみて、あまり美味しくないと感じたら、ジンジャエールで割ってみましょう。
現に、
ジンジャーバイホール(甘口ジンジャエール)
↓
ジンジャーバイホール(辛口ジンジャエール)
↓
ウイスキーハイボール(華やかなスペイサイドウイスキー)
の順でウイスキーに慣れていき、今やストレートばかりを飲んでいるという女性を何人か知っております。
BARRELでは様々なハイボールの飲み方を紹介しています。
まとめ
飲み方でウイスキーを「まずい」と感じた人の原因と対策を解説しました。
この記事で紹介されている以外にもウイスキーの飲み方には様々なものがあります。
当ページでは扱った飲み方以外にも、ウイスキーを美味しく楽しく飲める飲み方を紹介しています。
ウイスキーの様々な飲み方の紹介と、その飲み方に合ったウイスキーを調べることができますので、色々な飲み方を試してウイスキーをより深く味わってみましょう。