マッカランが「ザ・マッカラン 84年 タイムスペース」という新ボトルをリリース準備しているようです。
実現すれば世界で最も熟成年数の長いウイスキーになる可能性もあります。
1824年、スコットランドのスペイサイド地方にあるエステートの農家が、麦の一部をウイスキー蒸溜に転用したことに始まるマッカラン。その歴史の中で幾多の困難を乗り越えてきました。
リリースが予定される「ザ・マッカラン 84年 タイムスペース」は、1940年に蒸溜されたウイスキーを使用しています。この年は、第二次世界大戦の真っただ中であり、世界中が混乱と困難に見舞われていた時期でした。
政府はアルコールの生産を規制し、大麦などの原材料は食糧供給に回されました。1940年から1944年にかけて、ウイスキーの蒸溜は法的に禁止されていました。しかし、マッカランはその間も倉庫での熟成を続け、品質を維持するための努力を怠りませんでした。
アレクサンダー・ハービンソン博士は、ケンプ・トラストの指揮を取り、蒸溜所の経営とウイスキーの品質管理に尽力しました。ハービンソン博士は毎週倉庫を巡回し、樽の状態をチェックし、品質の低下を防ぎました。戦時中にもかかわらず、マッカランはその高い品質を守り続けることに成功しました。
「ザ・マッカラン 84年 タイムスペース」は、第二次世界大戦のさなかの1940年の蒸留品で、2024年のボトリング。アルコール度数はなんと43.4%。残っているものですね。
ラベルには、ボトルの形状や梱包方法についてほとんど記載されておらず、テイスティングノートがないため、味についての詳細はわかりません。いずれにしても200本程度は見込めるとのこと。
これは楽しみですね。