ウイスキー愛好家にはお馴染みの「シングル・カスク・ネーション」がアーティザナル・スピリッツ・カンパニー（ASC）に買収されました。
アンドリュー・デインCEO率いるASCは、2015年にスコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ（SMWS）を買収、2021年にスモールバッチブレンデッドスコッチウイスキーブランドJGトンプソン＆カンパニーを立ち上げた勢いのある会社です。
「シングル・カスク・ネーション」はジェイソン・ジョンストン・イェリン氏とジョシュア・ハットン氏によって2011年に設立。現在、世界に約10,000人のファンを擁し、その最大の市場は米国となっています。
二人は「シングル・カスク・ネーション」の運営を続けますが、アメリカン・シングル・モルト・ウイスキー・コミッションの会長であるスティーブ・ホーリーがASCチームに参加し、新たに買収されたブランドの戦略と戦術に密接に取り組むということになりそうです。
ASCのアンドリュー・デインCEOは買収について次のようにコメントしています。
「シングル・カスク・ネーションをアーティザナル・スピリッツ・カンパニーのブランドファミリーに迎えることに興奮しています。この買収は、希少かつ卓越したウイスキーで世界中の愛好家たちを魅了する、という私たちのミッションと一致しています。
我々は、ジェイソン・ジョンストン＝イェリンとジョシュア・ハットンの豊富な知識と情熱、世界中での影響力あるリーダーシップを評価し、彼らが築いたブランドを高く評価しています。この買収は、彼らの才能への投資でもあり、私たちのビジネスに対して、彼らの経験と情熱が大きな貢献をもたらすと確信しています。我々は、ジェイソン、ジョシュア、そして彼らのフォロワーたちを家族の一員として迎えることを心待ちにしています。
共同創設者のジョンストン＝イェリン氏は、「アーティザナル・スピリッツ・カンパニーの一員となることで、私たちのウイスキーへの旅は一つの完全なサイクルを描きます。実は、私たちが独立瓶詰めビジネスを始めるきっかけとなったのは、スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティによるインスピレーションでした。彼らと彼らのウイスキーを長年尊敬してきたので、今や彼らの姉妹ブランドとなることは、私たちにとって非常に意義深いことです」と述べています。
コメントから、ソサエティの運営方針と波長があったという印象も受けます。
今後の「シングル・カスク・ネーション」にも期待です。
日本でもXなどで一時期話題になっていました。
アバフェルディ28年、ケンタッキーバーボン24年、インペリアル24年など、長期熟成ウイスキーから、クライヌリッシュ9年、ポールジョン4年といった若くて見どころのあるシングルモルトなど、様々に展開していたブランドでしたね。