ディアジオ社のドリンクアクセラレーター(大手企業が新興企業に対して協業・出資を検討する部署)であるディスティルベンチャーズが、イングリッシュライウイスキーで斬新な蒸溜所を運営するオックスフォードアルティザン蒸溜所(Oxford Artisan Distillery) への少額投資を発表しました。
日本ではまだあまり知られていませんが、このオックスフォードアルティザン蒸溜所は2016年に設立。
手作り感いっぱいのスチームパンクのような蒸溜所なのですが、植物考古学者と協働して、古代の遺産として残されていた穀物のいくつかを現代に蘇らせたとして知られています。
「連続穀物収穫」と呼ばれる、持続可能な農業技術を駆使して、伝統的な穀物品種を栽培しています。
収穫量は二の次で、なにより味わいを最も重視し選抜された30~100種類の穀物品種を、独自にブレンドしたグレーンを使用してウイスキーをつくっている一風変わった蒸溜所なのです。
協力した植物考古学者のジョン・レッツ氏は、穀物のサステナビリティも主導しています。
オックスフォードアルティザン蒸溜所は2021年4月にライウイスキーを発表。
高い評価を受けました。
ディスティルベンチャーズはデンマークのスタウニング蒸溜所やオーストラリアのスターワード、アメリカのウエストワードなど数々の蒸溜所に投資しています。
あ、日本では嘉之助とも提携してますね。
今回の投資でオックスフォードアルティザン蒸溜所は生産拠点を拡大およびアップグレードし、ビジターセンターなども設ける予定でいるそうです。
オックスフォードアルティザン蒸溜所のCEOであるデイヴ・スミス氏は、次のように語っています。
「ここ数年、業界が気候危機への対応を行っていますが、持続可能な農業と穀物生産を実現する上で、私たちにはもっと多くのことを行う必要があります。
ディアジオとディスティル・ベンチャーズの支援により、私たちはウイスキーを使ってこの分野の革命を推し進めることができると信じています。
彼らと共に次のステージに進むことができることを嬉しく思います。」
大麦以外の穀物に注目し、ウイスキーの可能性に挑戦する新しい蒸溜所です。
ディアジオの新たな懐刀になりそうなので期待大!
なんか中世後期(西暦1375年~1550年)の伝統的な小麦やライ麦の品種を再現しているらしいです。
古代の遺産から生み出された穀物でつくるグレーン!まさにスチームパンク的な発想。
スプリガンとか好きそう。