グレンアラヒー蒸溜所が、ヴァージンオーク・シリーズに3つの新ボトリングを追加しました。
グレンアラヒーのリミテッドシリーズは、世界中のさまざまな種類のオーク樽でウイスキーを熟成させることで、どのような味わいになるのかを探求しています。
今回発売するのは、3種類。
- 15年熟成の「スコティッシュ・ヴァージンオーク・フィニッシュ」
- 10年熟成の「フレンチ・ヴァージンオーク・フィニッシュ」
- 10年熟成の「チンカピン・ヴァージンオーク・フィニッシュ」
です。
フレンチ・ヴァージンオークと、チンカピン・ヴァージンオークは以前12年ものが出ていましたね。
今回のヴァージンオークシリーズでは、今年スコッチウイスキー業界でブレンダー兼ディスティラーとして半世紀を迎えた、ビリー・ウォーカー氏の、熟練の樽選定と木材管理技術を披露しています。
それぞれアメリカンオーク(Quercus Alba)のバーボン樽で熟成された後、独特の風味を加えるために、ウォーカー氏が厳選した新樽で約18ヶ月の二次熟成を経ています。
グレンアラヒー 15年 スコティッシュ・ヴァージンオーク・フィニッシュ
スコティッシュオーク樽で熟成された15年物の「スコティッシュ・ヴァージンオーク(英国 希望小売価格 £175)」は、非常に希少な商品。
スコットランドの大西洋岸で調達されたセシルオーク(Quercus Petrae)を使って仕上げています。
スコティッシュオーク樽の製造は、栽培、製材、加工など、すべての段階において非常に手間暇がかかります。
その希少性、高価さ、節のできやすさから、ウイスキーの熟成に使われることはほとんどありません。
蒸溜酒製造に使用する前に、香りが最大限に抽出されるよう、36ヶ月間空気乾燥されました。
樽をトースティング・チャーリングで中程度に焼き付けた後、熟成。バニラポッド、ジンジャー、クローブの豊かな風味が味わえるボトルです。
2,250本の限定生産品。
グレンアラヒー 10年 フレンチ・ヴァージンオーク・フィニッシュ
10年物の「フレンチ・ヴァージンオーク・フィニッシュ(英国 希望小売価格 £61.99)」の製造に関して、ウォーカー氏は、ピレネー山脈に近いオートガロンヌ地方で作られたフレンチオーク(Quercus Robur)の樽を調達しました。
状態が安定したきめが細かい木材を15ヶ月間乾燥させた後、ウイスキーが詰められました。
その結果、ほのかに甘く、かつ土の香りのするモルトに仕上がっています。
グレンアラヒー 10年 チンカピン・ヴァージンオーク・フィニッシュ
10年物の「チンカピン・ヴァージンオーク・フィニッシュ(英国 希望小売価格 £61.99)」は、アメリカ・ミズーリ州の北部オザーク地方の木材を使用した樽で熟成されています。
アメリカンオークの亜種であるチンカピンを使用した樽を4年近く自然乾燥。中程度でトースティングを行い、原酒を熟成。
グレンアラヒーに独特のスパイシーさと、ビスケットのような香りを与えています。
これら3種のウイスキーは、自然な色合いで、冷却濾過をしていません。アルコール度数は48%。
ウォーカー氏は、次のようにコメントしています。
「新樽とウイスキーの相性を探ることは、ここ数年、私が真に情熱を注いできたことであり、私たちが本当に得意とするところだと感じています。
私が木材管理や珍しい樽の調達に力を入れていることは周知の事実だと思いますが、実は、スコッチウイスキー業界では新樽の使用度が低いんです。それをどうにか我々が変えていきたいですね。
今回のヴァージンオーク・シリーズの拡充で、それぞれが非常にユニークな特徴を持つ、3つの素晴らしいシングルモルトがご紹介できました。
特に、『スコティッシュ・ヴァージンオーク』の希少なボトリングをリリースできることを誇りに思います。
スコティッシュオーク樽の使用がいかに困難で高価であるかは十分に理解していましたが、この商品のリリースは私の長年の野望でもあったんです。個人的には、このボトリングは本当に素晴らしい仕上がりになったと思っています。」
グレンアラヒーの新しいヴァージンオーク・シリーズのボトリングは、世界中の専門店を通じて入手可能で、英国希望小売価格は£61.99〜となっています。
今回のスコティッシュ・ヴァージンオークはとても興味深いですね。
ウイスキーの風味はオークの種類、自然環境、自然乾燥の期間、樽のトースティング、チャーリング、クーパリングなど、様々な要因で変化します。
挑戦を続けるグレンアラヒーに注目です。