ジョニーウォーカーブルーラベルの味わいについて
香り
完熟したプラム、白桃のようなフルーティーさと、洋ナシのコンポートのような甘い香りに癒されます。
奥にピーティーでオイリーな香りがあり、スペイサイドのシングルモルトのように華やかでアロマが非常に豊かです。濃いというよりも複層的であると言えます。
味わい
ミディアムボディでスムースな口当たりです。甘さがあり、後味はスパイシーに感じます。
余韻は長めで、かすかにピーティーで、フローラル。時間がたつにつれ、香りと味わいが入れ替わるような複雑さがあります。
総評
ジョニーウォーカーシリーズの最高級品なだけあって、風格ある味わいと存在感です。
シングルモルトのような芳醇で豊かな香りが特徴的ですが、味わいはしっかり腰を落ち着けており、ブレンデッドらしい飲みやすさを持っています。
何度飲んでも変幻自在な複雑さがあり、飲み口の良さに加え、決して飽きさせない包容力があります。
選び抜かれた構成原酒のクオリティーと、ジョンウォーカー&サンズ社の優れたブレンド技術を感じずにはいられません。
さすが天下のジョニ青といったところでしょうか。
ジョニーウォーカーブルーラベルに使われている原酒(キーモルトについて)
ブルーラベルのキーモルトはカードゥ(スペイサイド)、ロイヤルロッホナガー(東ハイランド)。
熟成年数は明らかにされていませんが、酒齢は15年から60年物の長期熟成が使用されているます。
貯蔵樽の中から取り出された「一万樽に一樽」ともいわれる、希少な原酒のみをブレンドしています。
ジョニーウォーカーブルーラベルのおすすめのおいしい飲み方
ストレート
ブレンデッドウイスキーでありながら、アロマが豊富で、余韻が長く感じられることから、ストレートでゆっくり味わいたいところ。
少し加水すると、よりフルーティーな甘さが引き立ち、まろやかでクリーミーな口当たりに変化します。
水を加えすぎるとボディが弱くなり、ブルーラベルの贅沢なフレーバーを感じにくくなるので、最小限にしましょう。
ロック
ロックで飲むことで、ストレートとはまた違う印象で愉しむことができます。
ロックという飲み方は、ウイスキーが冷えることで香りが閉じてしまう傾向にありますが、どうやらブルーラベルに関しては、この常識が通用するわけではなさそうです。
加水の影響と温度が下がることで、フルーティーなフレーバーが主体であったものが、スパイシーでスモーキーさを強く感じるバランスへと変化します。
また、ドライで重厚な味わいになり、余韻はストレートの時と同様に複雑に長く続いていきます。
絶妙にブレンドされた、長期熟成のモルト原酒による変化だと思います。
新商品やバリエーション
ジョニーウォーカー ブルーラベル ジャパンリミテッドエディション
ジャパンリミテッドエディションシリーズは、日本市場限定で発売されている特別なデザインが施されたボトルです。
中身は通常のブルーラベルと変わりません。
これまで2019年と2020年がリリースされています。
2019年は日本の伝統文化である力士や能楽師、富士山や鷹などの縁起物が描かれました。
そして2020年は桜や龍、月のモチーフを通して日本のたおやかさ、しなやかさ、そして不屈の精神を表現されました。
デザインは、俳優・映画監督・画家である奥田瑛二氏がデザインラフを描き、彼のディレクションの下、アーティストのシャン・ジャン氏が作成しました。
ジョニーウォーカー ブルーラベル ゴースト&レア ポートエレン
2018年に発売された「ゴースト&レア ポートエレン」は、閉鎖された3つの蒸留所の、貴重な原酒がブレンドされた限定商品です。
1983年に閉鎖したポートエレンとカースブリッジのモルト原酒と、1988年に閉鎖したカレドニアン蒸溜所のグレーン原酒が使用されています。その他、モートラック、ダルユーイン、クラガンモア、ブレア・アソール、オーバン、各蒸溜所のモルト原酒もブレンドされています。
ポートエレンは再開を目指して再建中ですが、閉鎖した時期と同じウイスキー原酒ができるとは思えません。
旧ポートエレンの原酒が含まれたこのウイスキーは、ブルーラベルの中でもとてつもなく貴重なブレンドが施されたウイスキーとなっています。
ジョニーウォーカー ブルーラベル ゴースト&レア グレンユーリーロイヤル
こちらも2018年に発売された限定品で、閉鎖蒸留所である「グレンユーリーロイヤル」のモルト原酒を中心にブレンドされており、同じくすでに閉鎖している、ピティヴェアックのモルト原酒と、カンバス蒸留所のグレーン原酒も使用されています。
その他、グレン・エルギン、インチガワー、グレンロッシー、グレンキンチー、のモルト原酒と、キャメロンブリッジのグレーン原酒が使われており、合計8か所の蒸溜所がブレンドされています。
グレンユーリーロイヤルは、シングルモルトの蒸留所で3つしかない、「ロイヤル」の称号を得た貴重な蒸留所でしたが、1985年に不動産会社に売却され、閉鎖しました。
現在も建物としては残っていますが、蒸留は行われておらず、再び稼働する予定はありません。
閉鎖から35年たち、現行のブレンデッドの中でグレンユーリーロイヤルの原酒が使われているものはないので、貴重な品といえるでしょう。
ジョニーウォーカー ブルーラベル ゴースト&レア ブローラ&レア
ゴースト&レアの最新作。
カンバス、ピティヴァイク、ブローラの3つの”ゴースト(閉鎖蒸溜所)”ウイスキーがミックスされています。
その他、マスター・ブレンダーのジム・ベベリッジ氏が選抜した既存原酒はロイヤル・ロッホナガー、クライヌリッシュ、グレンキンチー、グレンロッシー、キャメロンブリッジの5つ。
ビロードのような滑らかな口当たり、ふわりと薫るピートと洗練された甘やかな風味。
パイナップルのフルーティーさにヘーゼルナッツとダークチョコレートの香ばしさをもつ逸品です。
ジョニーウォーカー ブルーラベル 干支限定ボトル
2014年から毎年限定リリースされている「ジョニーウォーカーブルーラベル 干支限定ラベル」。
その年の「干支」をモチーフにデザインされた記念ボトルで、中身は通常のブルーラベルと変わりません。
新年の幕開けにふさわしい「おめでたい」ウイスキーとして、プレセント用での人気が高まっています。
また、コレクションアイテムとしての価値もあり、十二支を揃えようと頑張っているツワモノもいます。
これまでのボトルは、2014年「イヤーオブザホース(馬)」、2015年「イヤー オブ ザ ラム (羊)」、2016年「イヤーオブザモンキー(猿) 」、2017年「イヤーオブザルースター(酉)」、2018年「イヤーオブザドッグ(戌)」、2019「イヤー オブ ザ ピッグ(亥) 」、2020年「イヤー オブ ザ ラット(子)」。
どのヴィンテージも魅力的にデザインされています。自分の干支ラベルは部屋に飾ってみたいですね。
ジョニーウォーカー ブルーラベル 200周年記念ボトル
いわゆるバイセン(バイセンテナリー)ボトル。
1820年のジョニーウォーカー創業から200周年を祝う、数量限定の記念ボトルとなっています。
中身は通常のブルーラベルと同じですが、ボトルとパッケージのデザインは大きく異なっています。
ジョニーウォーカーの歴史とゆかりが深い、世界の都市がモチーフとなっているデザインで、シドニー、ロンドン、サンフランシスコ、シンガポール、ニューヨークなどの都市を象徴する、各都市の有名な建造物などが描かれています。
ボトルの側面と裏面には大きな数字デザインで「2」「0」「0」と表記されています。この面を3本並べて合わせると、「200」の文字を表示することができ、棚に飾るだけで200周年を祝うことのできるオブジェにすることができます。 数あるブルーラベルの中でも、デザイン性が高いボトルです。
ジョニーウォーカー ブルーラベル レジェンダリーエイト
こちらもジョニーウォーカーの200周年を記念して制作された、オリジナルブレンドとなる数量限定ボトルです。
構成原酒には4つの閉鎖蒸留所が使われており、ブローラのモルト原酒と、カンバス、ポート・ダンダス、カースブリッジの3つのグレーン原酒がブレンドされています。
さらに、オーバン、ブレア・アソール、ラガヴーリン、ティーニニックのモルト原酒を加えた、合計8つの蒸溜所が使用されています。
今や貴重なモルトウイスキーであるブローラと、3か所もの閉鎖蒸留所のグレーンウイスキーがブレンドされた商品は他にはありません。
200周年を祝うウイスキーとしてふさわしい、歴史を感じさせる古酒がブレンドされたウイスキーです。
ジョニーウォーカー ブルーラベル レア サイド オブ スコットランド
「ジョニーウォーカーブルーラベル レアサイド・オブ・スコットランド リミテッドエディション」は、日本未発売の限定ボトルです。
原酒にはカードゥ、カリラ、ベンリネス、クライヌリッシュと、閉鎖蒸留所であるポートエレンの貴重なモルトがブレンドされており、 ボトルも特別な仕様となっており、グラスゴーにある著名なデザインスタジオ「ティモラス・ビースティ―・スタジオ」によって、スコットランドの動植物が見事にデザインされており、芸術性の高いボトルとなっています。
「ティモラス・ビースティ―・スタジオ」はダグラスレインとのタッグが有名ですね。
ブルーラベルの上も存在する!?
ジョニーウォーカー キングジョージ5世
1934年に、イギリス国王であるジョージ5世から英国王室御用達の許可証を授かったことを記念して作成されたウイスキーです。
高級感漂うデザインとなっており、鮮やかな琥珀色が映し出される、バカラ社製のクリスタルボトルが特徴的です。
構成原酒には、ジョージ5世が在位していた1910年~1936年に稼働していた蒸留所が使用されており、当時の製法でオリジナルブレンドされています。
閉鎖蒸留所である貴重なポートエレンの原酒がキーモルトとしてブレンドされているため、通常のブルーラベルよりも高価な値段となり、余韻にピーティーなフレーバーを感じる、複雑なアロマが形成されています。
ジョニーウォーカーシリーズ最高級品であり、ジョン・ウォーカー&サンズ社の栄誉を栄光を象徴した、ブルーラベルの中でも特別なウイスキーとなっています。
オールドボトル/特級ボトルについて
ジョニーウォーカー・オールデスト(ジョン・ウォーカー・オールデスト)
1980年代中期~後期に販売が始まった、ブルーラベルの前身となったオールドボトルです。
オールデストの後継品にあたる「ブルーラベル」が、1992年に発売されるまでのあいだ流通していた商品で、愛好家には人気があります。
楽天やオークションなどではまだまだ見かけますね。
オールデストは年代ごとに表記が異なり、販売開始された頃は創業者ジョン・ウォーカーの名前を冠した「ジョン・ウォーカー・オールデスト 」という名称で、「Aged 15 to 60 Years」というエイジング表記がありました。
その後、80年代後期に「ジョニー・ウォーカー・オールデスト」と変更。
90年~92年頃になると、ラベル表記の ジョニー・ウォーカー・オールデストは変わりませんが、15 to 60 years の表記がなくなることで、ノンエイジ商品となります。
オールデスト表記はこの頃に終了し、92年からは「ジョニー・ウォーカー・ブルーラベル」として販売開始されます。
ジョニーウォーカーブルーラベルのおすすめのおいしい飲み方
コーハツ前にミルクカフェ。とりあえず飲んでみたかったジョニーウォーカーブルーで一杯。チョコやバニラっぽい甘い香りと軽めのピートがええ感じ。味も甘みがそこそこあってアルコール感も穏やか。美味い。#milkcafe#ミルクカフェ pic.twitter.com/DYQJvBUD8e
— ユージ@バイソナー (@hetareyuji) February 3, 2020
父親が折角貰ったから感想も言わなきゃいけないしって超高級ジョニーウォーカーブルー飲んじゃいました!!
ストレートで飲んだ感想は、昔のスキャパ14年っぽさを重厚にした感じかな。
加水すると更に複雑な味と香りが出てくる!
自分は加水したほうが好きでしたね!
全体的にスパイシーでした— かりくん (@popo_kari) June 24, 2018
五反田の原価バーにてジョニーウォーカーブルーラベル飲んでみました。
ウイスキーでここまでフルーティーな匂いと甘さは初めてです~ pic.twitter.com/D3vgBroIMg
— タカサキ (@takasaki_wh) May 26, 2019
今日の一杯目。
ジョニーウォーカーブルーラベル。
グラスに注いた瞬間に広がる芳醇な香り。リンゴ、ハチミツ、穏やかなピートの香り。非常に贅沢な一杯。
もうすぐボトルが空いてしまうのが悲しいです。もう1本買いたいけど、次に買う候補が多すぎて泣 pic.twitter.com/skOuyP16cV— you (@you48216710) September 15, 2020
ジョニーウォーカーブルーラベル感想!
アルコール臭が全くに近いほどしない!やばい!!
いつもならむせるのに!
はちみつっぽい甘い香りが強い!!飲んでみてもアルコールの刺激が少なくて度数が低く感じる〜
ストレート苦手なのにスルスル飲めるよこれ!
甘さも強いし、後に残る香りもすごい!! pic.twitter.com/xQsirrKjuV— タコス@まったり社畜勢 (@takosu_0000) February 7, 2020
今日の晩酌
ジョニーウォーカー ブルーラベル
ストレート ロック トワイスアップ
ワインカスクでジョニーウォーカーに興味持ってから飲みたいなと思ってました。
ストレートよりロック、トワイスアップのが好みかな。ウィスキペディア12話観ながら美味しくいただきました。 pic.twitter.com/CJbMZLRfWx
— 食べ歩きとウィスキー ヒトリミ (@MEsV7sHh4lridqL) November 11, 2020
ジョニーウォーカーのブルーラベル
調子のって買ってしまったけど
ストレートで飲んでこんなに甘くて柔らかいなんて…
ホントにウィスキーか…? pic.twitter.com/B1PNEzE3qy— そめし (@hihuki21) July 6, 2020
池袋のバー原価割れさんで、ジョニーウォーカーのBlueを。
めちゃくちゃ美味しいけれど、相変わらず複雑すぎて読み取れ切れない。白桃、マンゴー、マスカット、チョコレート…
本当に美味い、自称アイラ党の自分でも惚れ込む味。 pic.twitter.com/VLwUqaWKET— ヒゲクマ (@beard_nishimura) June 26, 2020
ブルーベルを最高に楽しむ「パーフェクトサーブ」
ウイスキーのフレーバーがよくわかるテイスティング法「パーフェクトサーブ」のやり方。
①ウイスキーをストレートで注ぎ香りを嗅ぐ
②香りのイメージを感じたまま、氷水を口に含む
③舌の周りに水を滞留させる
④10秒たったら飲み込んで、すかさずウイスキーをひとくち含む
⑤舌で転がすように味わう— オーツカ (@BARREL365) May 4, 2019
いわゆるウイスキーに水を加えて香りや味を開かせる「トワイスアップ」を口の中でやるイメージです。
事前に舌を湿らせておくことで、ウイスキーの香りを広げるために必要な水分を口内に確保。
氷水に冷やされた舌は味覚が鈍化しており、徐々に体温が戻る過程で様々なフレーバーを拾いやすくなります。
最初は甘味が感じやすく、続いて、酸味、渋味。 乾いた地層に雨がゆっくり沁み込んでいくように、隠れていた味わいを分解して捉える事ができます。 味のレイヤーが多い長熟のブレンデッドウイスキーや、古いウイスキーを飲む際にはとても向いているかと思います。
パーフェクトサーブで飲んでみたいウイスキー「シーバスリーガル25年」
飲みやすくバランスの良いブレンデッドウイスキーであるシーバスリーガルは、パーフェクトリザーブで飲むのに適したブランドでしょう。
シーバスリーガル25年は複雑なフレーバーを持っていますが、加水に対しては耐性がありません。
そのため口内でウイスキーの味わいを変化させることができるパーフェクトサーブは優れたテイスティング方法であり、シーバスリーガル25年の特徴をしっかりと捉えることができます。
パーフェクトサーブでの香り
味わい白桃、青りんご、パイナップルのようにフルーティー。
少し後からアーモンド、バニラ、オレンジ。
パーフェクトサーブでの味わい
舌に水分が残った状態でウイスキーを含むと、クリーミーでシルキーな口当たりです。
甘さがありますが、中盤以降はドライに広がり、若干のスモーキーさと華やかな香りの余韻を感じることができます。余韻はもう一度フルーティーで、複雑なハーモニー。バランスの良さを感じます。
パーフェクトサーブでの総評
シーバスリーガル25年を単純にストレートで飲んだ時よりも、最初の口当たりは柔らかく感じます。
アルコールの刺激も抑えられることから、味わいを敏感に感じることができ、口内の温度が上がるにつれ香りが次々と現れてきます。
トワイスアップでは感じることのできない、アルコールのボリュームからの甘みを楽しみつつ、長期熟成の円熟した余韻を長い時間愉しむことができます。