2018年に引き続き、今回も2日間連続で行われた「Whisky Festival 2019 in TOKYO」。
今回は11月16日(土)、17日(日)にて行われました。
昨年に引き続き盛況でしたので、見どころや注意点などなどレポートしてまいります。
ウイスキーフェスティバル2019東京
第12回の今年は8,500名が参加!
昨年に引き続き2日間連続で開催された東京フェスですが、今回も動員記録を更新。
スコットランド伝統バグパイプの音色を響かせ開場したフロアにはところ狭しと出展ブースが並びます。
会場であるベルサール高田馬場に過去最多となる8,500名のお客さんが詰めかけました。
主催はウイスキー愛好家団体の「ウイスキー文化研究所」。
国内最大のウイスキーイベントで、二十歳以上であれば誰でも参加が可能です。
一般人だけでなく、業者や、お店の店員など様々な方が集まり、世界中のウイスキーが色々試飲できます。
料金はこんな感じ。
2日通し入場前売券:JWRC会員/ 7,000円 一般/ 8,000円
当日券:一律 5,000円
入場時に渡されるリストバンドをしていれば再入場が可能。
なお、会場内へのお酒や食べ物の持ち込みは禁止です。
出展数は88ブース
今年度は88社の出展ブースが参加。
様々なウイスキーを試飲できるほか、ジンやラムやブランデーなどの洋酒もたくさん置かれています。
プロのバーテンダーによる無料カクテルブース、ビール、シガー、フードも楽しめます。
今年度の注目点
まだウイスキーフェスティバルに行ったことがないという人にも、最近行けてないなぁという人にも、昨今のウイスキーフェスティバルってどんな感じなの?というのがわかるよう解説していきます。
新商品はもちろん、ニューワールド系、新興蒸溜所多数
各社新商品を中心に無料試飲を展開していますが、今回目立ったのは内外の新興蒸溜所。
クラフトジンやラムなどのスピリッツ関連、リキュールにも続々新作が登場しています。
古い銘酒を飲める機会は徐々に失われていきますが、最新の技術を用いた興味深いお酒は加速度的に生まれています。
ウイスキーフェスティバルはこういった新作とスタンダード商品を一望できる貴重なイベントといえるでしょう。
有料試飲のレアボトル&オールドボトルも数百円から
多くの参加者がウイスキーの新商品を無料で試飲するなか、中級者以上はこちらがメイン。
信濃屋ブースをはじめ、ソサエティやウィスク・イーブースの高級ライン、highlander innやTHE MASH TUN、萌木の村からもレアボトルが多数出品されました。
玄人の方はもうここでしか肝臓を使わないくらいの徹底ぶりです。
有料試飲とはいえ、500円~3000円くらいでとてつもないボトルが飲めるので、お値打ちなのです。
そう、15ml3000円とかを安い安いと言いながら何杯も飲むのが沼の住人なのです。怖くないよ!
日本の蒸溜所はやはり人気!すごいぞサントリー
日本の蒸溜所も目立ちました。
ベンチャーウイスキーのイチローズモルト、キリンの富士山麓ブースのバリンチは毎年のことながら多くの人が列をなしていました。
2016年に誕生した厚岸蒸溜所や2018年に誕生した嘉之助蒸溜所ではニューボーンやニューポットを味わうことができました。
長濱蒸溜所ではAMAHAGANを中心にこちらもニューメイクを。シングルモルト津貫の発売を来年に控えた本坊酒造では駒ケ岳リミテッドエディションが人気。
ガイアフロー静岡蒸溜所は日本初上陸の「スペイ」を、笹の川酒造はさまざまなカスクフィニッシュを用いた山桜を展開。
若鶴酒造ではイギリスのメジャーウイスキー雑誌の表紙を飾った世界初鋳物製ポットスチル「ZEMON」を看板に掲げてお客さんを呼び込んでいました。
つい最近ウイスキーづくりを始めた山形の遊佐蒸溜所もカスクサンプルを持ってきていましたね。
ここから激化するであろう国内でのウイスキー競争。最初に抜け出るのはどこになるでしょうか。
ちなみにサントリーのブースは長蛇の列が数時間も続いていました。
理由はこちら。
原酒不足のこの時期にこの値段はフェスならでは。
食べ物は生ハム、ジャーキー、チーズ、チョコレートです
ウイフェスのフードといえば生ハムとビーフジャーキー、チーズとチョコです。
やはりといえばやはりですが、ハッキリ言ってお腹にたまるものはないです!
リストバンドをつけていれば再入場が可能なので、お外でお腹を満たしましょう。
ラーメンやとんかつ、食の激戦区といわれる高田馬場にはおいしいランチがたくさんです。
そういえば会場内で野沢菜とかダッタンそば茶なんてのも売ってました。
年配の方も多いですし、こう、疲れた肝臓にはよさそうですね。
投票などのコンテンツも
東京フェスのTWSCブースでは「ベスト・スコッチ蒸留所2020」の投票が行われていました。
ベスト・スコッチとベスト・スコッチクラフトの2つのカテゴリーで好きな蒸溜所を来場者に決めてもらうというもの。
「ベスト・スコッチ・ディスティラリー」は1位がアードベッグ、2位がラガヴーリン、3位スプリングバンク、4位ラフロイグ、5位グレンモーレンジィとなっています。全体投票結果はこちら。
記念ボトル販売やギーク向けのセミナー
こちらはいつもの通り。
ウイスキーフェスティバルでしか手に入れることのできない記念ボトルの販売や、各蒸溜所のアンバサダーやブレンダーによるスペシャルセミナーも行われました。
限定ボトルの目玉は「駒ヶ岳2012 7yo」、「グレントファース1992 21yo」など。
スペシャルテイスティングセミナーはウイスキーギーク向けの学術的なものではありますが、中級者以上で「蒸溜所のコンセプトや製造方法をもっと知りたい」という方にはたまらないコンテンツ。
講義と共に出されるテイスティング銘柄はレアなものも多く、マニアにはたまらないでしょう。
大型会場でのイベントにありがちな懸念点も一つ
そういや、給水所の水がクソマズだったから次回はどうにかしてほしい。#ウイスキーフェス#ウイスキーフェスティバル
— Kenta/ Coffee Bar Gallageの中の人 (@CAFE_BANG) November 18, 2019
これです。
各地の大型酒フェスではありがちな、会場内での水が美味しくない問題。
幸いペットボトルがもらい放題でしたので全然問題はなかったのですが、2016東京フェス(池袋サンシャインシティ会場)の時はそんなに気にならなかった会場の水問題。
僕のフォロワーからも多く声が挙がりました。
まぁ水道水でしょうし、こればっかりはなんとも対処が難しいとは思うのですが、水を入れているビニールタンクの問題なんでしょうか?
大量の飲料水が必要になるお酒のイベントですから、来年度は何かしらの改善点を望みたいところ。
まとめ
昨年のレポートでは多様化が進み、新規層、若年層が多くなってきたと書きました。
今年もその流れは変わらず、ウイスキーラヴァーをはじめビギナー層、どちらも楽しめるバランスの良いイベントでした。
海外の方も多くお越しになられていて、新しい世代、新しいクラスタにウヰスキーの魅力が継承されていると感じました。