この記事ではウイスキーをベースに使ったカクテルを度数別でご紹介します。
バー初心者や、あまりウイスキーカクテルに馴染みがない人にもわかりやすく度数の低いものから書いていきます。
ほとんどのウイスキーカクテルは網羅しているので、バーや飲食店で注文する時に困らないようにページをブックマークしておくと便利です。
簡単に作れるレシピも書いておきますので、自宅で作ってみたいな~と思ったら参考にしてみてください。
(カクテル写真の撮影協力にhomemadecocktails1989さんとコラボしております。)
15度未満のカクテル
まずは15度未満の爽やかで飲みやすい軽いカクテルをご紹介。
あまりウイスキーを飲んだことのない方にもオススメできます。
甘くて美味しい!と感じるだけでなく、
こんなにいい香りがするんだ!とか、ホッと気が抜けるなぁとか、フレッシュで元気が出る!などなど。
ウイスキーの概念が変わる一杯をご紹介します。
アイリッシュ・コーヒー Irish Coffee
ホットコーヒーに香りの良いアイリッシュウイスキーを注ぎ、角砂糖とホイップクリームを加えます。
ふんわり滑らかに仕上げた甘いカクテル。
秋~冬の寒い夜に心も身体もやさしく温めてくれる一杯です。
アイリッシュコーヒーグラスなどを使うととても雰囲気が出ますね。
アイリッシュウイスキー…30 ml
角砂糖…1個
ホットコーヒー…適量
ホイップクリーム…適量
グラスに角砂糖を入れ、ウイスキー、ホットコーヒーを入れて軽くステア、ホイップクリームをフロートする。
アイリッシュ・アフタヌーン Irish Afternoon
こちらはコーヒーではなく紅茶+アイリッシュコーヒーのカクテル。ホットウイスキーティーなどとも呼ばれます。
コーヒーが苦手な方はこちらの紅茶を使った「アイリッシュアフタヌーン」で温まってください
アイリッシュウイスキー…20 ml
アマレット…20ml
グレナデンリキュール…10ml
ホット紅茶…適量
シナモンスティック…適量
ホットグラス、もしくはアイリッシュグラスに、アイリッシュウイスキーとグレナデンリキュールとアマレットをグラスに入れた後、香りが飛ばないようにゆっくりと暖かい紅茶を注ぎ、軽くステアする。
シナモンスティックを添える
ホット・ウイスキー・トゥディ Hot Whisky Toddy
こちらも寒い季節にぴったりの温かいウイスキー。
ホットレモンに近いイメージです。
名前にある“Toddy”とは好みのお酒に砂糖を入れ、お湯か水を注いだカクテルの意味。
レモンの酸味とクローブの香味が、身体を芯から温めてくれます。なおクローブには鎮痛、抗菌効果があり、消化を促進し胃腸を健康に保ちます。
ウイスキー…45 ml
熱湯…適量
角砂糖…1個
スライスレモン…1枚
クローブ(丁字)…2~3粒
ホットグラスにウイスキー、角砂糖を入れ、熱湯で満たす。
そこにクローブを刺したスライスレモンを入れる。
ハイランド・クーラー Highland Cooler
スコッチウイスキーの本場、イギリス北部にあるハイランド地方をイメージしたカクテルです。
スコッチウイスキー(できればハイランドで造られたハイランドモルト)をベースに柑橘系のレモンジュースを合わせ、ジンジャーエールで割った清涼感あふれる爽快な一杯です。
アンゴスチュラ・ビターズをお好みで加えてください。
スコッチウイスキー…40 ml
レモンジュース…15 ml
シュガーシロップ…10 ml
ジンジャーエール…適量
アンゴスチュラ・ビターズ…適量
ジンジャーエール以外の材料を氷と一緒にシェークする。
氷を入れたグラスに注ぎ、冷えたジンジャーエールで満たして軽くステアする。
カリフォルニア・レモネード California Lemonade
鮮やかな色彩が印象的なフルーティカクテル。
グレナデンシロップが灯す赤色はアメリカは西海岸、カリフォルニアの夕焼けやビーチをイメージして作られました。
爽やかで飲みやすいカクテルビギナーにもおすすめの一品。
主にアメリカンウイスキーであるバーボン、ライ、カナディアンを使用します。
ウイスキー…45 ml
ライムジュース…10 ml
レモンジュース…20 ml
グレナデンシロップ…1 tsp.
シュガーシロップ…10 ml
ソーダ…適量
スライスレモン…1枚
ソーダ以外の材料をシェークしてグラスに注ぎ、ソーダを加え軽くステアして、レモンを飾る。
カウボーイ Cowboy
アメリカの西部開拓時代の牛飼いにちなんで名付けられた古き良きバーボンウイスキーカクテル。
牛乳で割ることによりアルコールのトゲが抜け、まろやかで優しい飲み口が人気の一杯です。
砂糖やハチミツ、生クリームなどを加えることでラムレーズンアイスのような味わいも楽しめます。
バーボンウイスキー…30ml
ホットミルク…100ml
砂糖…適量
グラスに氷を入れ、ウイスキーを注ぐ。その後牛乳を注ぎ軽くステア。
お好みで砂糖を適量。ナツメグをふりかけるとさらに香りが立つ。
ウイスキー・ミルクパンチ Whisky Milk Punch
前述したカウボーイのバーボンウイスキーをスコッチウイスキーに替えたもの。カウボーイと同様にアイス、ホットどちらも楽しめる甘く香りの高いカクテル。
ナツメグをかけ、シナモンを添えてもオシャレです。
ウイスキー・フロート Whisky Float
琥珀色のウイスキーと、クリアなミネラルウォーター、二層の幻想的な色彩が魅力のカクテル。
ただの水割りと思うなかれ、ストレートウイスキーに近い飲み口から始まり、次にロック、次に水割りと様々な味や香りの移り変わりが楽しめます。
ウイスキーの代わりにドランブイなどのリキュールも使われます。
ウイスキー…30~45ml
ミネラルウォーター…適量
タンブラーグラスに氷を入れ、冷やしたミネラルウォーターを7分目ほど注ぐ。
そこに、バースプーンを使いウイスキーを注ぐ。
バースプーンの背を伝わせて静かにウイスキーを注ぐとアルコールの比重が軽いため、ウイスキーがフロート状になる。
インペリアル・フィズ Inperial Fizz
“皇帝のフィズ”とも言われているので、格調が高いイメージと思われがちですが、甘めで飲みやすいです。
ウイスキーにホワイトラムの組み合わせ、そこにレモンの酸味とシロップの甘み、ソーダの爽快感が加わったさっぱり系カクテル。
スコッチウイスキー…30 ml
ホワイトラム…10 ml
レモンジュース…15 ml
シュガーシロップ…10 ml
ソーダ…適量
スライスレモン…1枚
マラスキーノ・チェリー…1個
ウイスキー、ラム、レモンジュース、シュガーシロップを氷と一緒にシェークする。これをタンブラーに注ぎ、ソーダで満たして軽くステアし、レモンとチェリーを飾る。
ケイブルグラム Cablegram
みなさん大好きジンジャーハイボールをさらに爽やかに飲みやすくしたバージョンと思っていただければと思います。
一気に飲んでしまえそうなジンジャーエールの爽やかな喉ごしにレモンジュースの甘酸っぱさとウイスキーの芳醇な風味が広がる心地よいカクテルです。
ウイスキー…45 ml
レモンジュース…15 ml
シュガーシロップ…1 tsp.
ジンジャーエール…適量
ウイスキー、レモンジュース、シュガーシロップを氷と一緒にシェークして、氷を入れたタンブラーに注ぎ、冷えたジンジャーエールを満たして軽くステアする。
モーニング・グローリー・フィズ Morning Glory Fizz
モーニンググローリーとは”朝顔”のこと。二日酔いの朝にも飲むことができそうな、爽やかなサワースタイルのフィズです。ベースはウイスキーですがサワースタイルに仕上げることで軽い口当たりとなっています。
材料に使う”ペルノ“というリキュールはアニスをはじめ15種類のスパイスやハーブを使って造られており、風味の引き立て役となっています。
ペルノ以外にもアブサンやアニゼット(八角のリキュール)を使うレシピも存在します。
スコッチウイスキー…45 ml
ペルノ…2 dash
レモンジュース…15 ml
卵白…1個分
ソーダ…適量
ソーダ以外の材料を氷と十分にシェークし、タンブラーに注いでソーダで満たし、軽くステアする。
迎え酒におすすめというウワサも。
15度~30度前後のカクテル
ここからは15度~30度前後のカクテルとしては標準的な度数のものをご紹介します。
都市の名前や人の名前に由来したカクテルも多く出てくるので、そのストーリーや歴史を確かめながら飲むのも一興ですね。
誰かに伝えたくなるような、または、自分だけで独り占めしたくなるような、そんな特別な一杯に出会ってください。
ワード・エイト Ward Eight
バランスが良く、清涼感溢れるカクテルで、男女ともにおすすめです。
オレンジとレモンの2種類の柑橘系フルーツジュースに、グレナデンシロップを加えることで、ウイスキーのアルコールを感じさせません。
アメリカマサチューセッツ州にあるボストン市を8区(Ward Eight)に分けて区政が始まったことを記念して作られました。
ブラッド・アンド・サンド Blood & Sand
1908年にスペインで執筆された小説、『血と砂』。
1922年には闘牛士の数奇な運命を描いたこの作品をモチーフに作られたこのブラッドアンドサンドはウイスキーにチェリーブランデーやオレンジジュース、香草系のスイートベルモットを加えた妖艶な味わいに仕上がっています。
エロティックな雰囲気が漂う大人のカクテルです。
チア・ガール Cheer Girl
フランスを代表する薬草系リキュール”シャルトリューズ“を使い、バーボンの力強い風味にまろやかな甘みを足した一杯。
卵白を使うことによりくちあたりも優しく、チアガールのように飲む人を応援してくれます。
第8回H.B.A.創作カクテルコンペティションで入賞した中島輝幸氏の作品。
バーボンウイスキー…30 ml
シャルトリューズ(イエロー)…10 ml
レモンジュース…10 ml
グレナデンシロップ…1 tsp.
卵白…1/2個分
マラスキーノ・チェリー…1個
卵白までの材料をよくシェークし、グラスに注いでチェリーを飾る。
ボイラー・メーカー Boiler Maker
ビールベースかウイスキーベースか賛否両論あるカクテルではありますが、非常にインパクトのある飲み方です。
韓国では爆弾酒の名前で呼ばれており、「リバーランズ・スルー・イット」や「イーグル・アイ」などの様々な映画にも登場しました。
漫画バーテンダーの11巻83話でも出てきます。
ビールジョッキにバーボンウイスキーをグラスごと叩きこんで飲むというとんでもないカクテル。
ビールはチェイサーとして飲んでも可です。
バーボンウイスキー…45 ml
ビール…120ml~200ml
ショット・グラスにバーボンウイスキーを注ぐ。ピルスナー・グラスにビールを注ぎチェイサーとして、バーボンに添えて完成。
ジョッキグラスにそのまま突っ込むという飲み方は映画だけでしょうか。
ミント・ジュレップ Mint Julep
夏のカクテル代表といえばこのミントジュレップ。
ジュレップとはペルシアで苦い薬を飲みやすくした甘い飲料のこと。
爽快な香りのミントとシュガーシロップの甘み、ウイスキーが苦手な人でもホイホイ飲めてしまいます。
初夏に開かれるケンタッキーダービーの名物カクテルで、ウォルトディズニーも大好きな一杯だとか。
バーボンウイスキー…60 ml
ソーダ…少量
シュガーシロップ…1 tsp.
ミントリーフ…適量
ミントリーフ(飾り用)…適量
グラスにミント、ソーダ、シロップを入れてペストルで潰し、クラッシュドアイスを詰め、ウイスキーを注いでよくステア。
ミントとストローを添える。
クロンダイク・クーラー Klondike Cooler
かつらむきにしたらせん状のオレンジピールがアーティスティックな印象を与える一杯。
オレンジジュースの酸味と、ジンジャーエールの辛味が、意外なほどウイスキーを飲みやすくするバランスの良いカクテルです。
クロンダイクは19世紀末のゴールドラッシュで有名になったカナダ・ユーコン準州クロンダイク地方にこと。
当時一攫千金を夢見て、10万人以上がクロンダイクの金鉱を目指したといわれる。
ウイスキー…45 ml
シュガーシロップ…1 tsp.
オレンジジュース…15 ml
ジンジャーエール…適量
スパイラル・オレンジピール…1個
グラスにクラッシュドアイスを詰めながら、らせん状にむいたオレンジピールを飾る。
ジンジャーエール以外の材料を(シェークしても良い)注ぐ。
最後にジンジャーエールで満たし軽くステア。
ウィスパー Whisper
ウィスパーとは「ささやき」という意味。甘口、辛口の二種類のベルモットを使うので、複雑な風味が楽しめるカクテル。
あまり甘いのが得意でない男性などにはおすすめです。
その重厚な味と香りに向き合えば、思わぬ”ささやき”が降りて来るやもしれません。
スコッチウイスキー…20 ml
ドライベルモット…20 ml
スイートベルモット…20 ml
シェーカーにすべての材料(スコッチウイスキー、ドライベルモット、スイートベルモット)と氷を入れてシェークし、これをカクテルグラスに注ぎ入れる。
ハイ・ハット High Hat
甘酸っぱい口当たりと、豊かな色彩が魅力のカクテル。
ハイ・ハットは英国紳士などがかぶる高いシルク・ハットを指しますが、これが転じて「尊大な」「気取り屋」という意味もあります。
バーボンウイスキー力強さに、シャープで軽やかなレモンジュース。
素敵な男性をイメージしてしまう一杯です。
バーボンウイスキー…35 ml
チェリーブランデー…10 ml
レモンジュース…15 ml
シェーカーにすべての材料(バーボンウイスキー、チェリーブランデー、レモンジュース)と氷を入れてシェークし、これをカクテルグラスに注ぎ入れる。
オールド・パル Old Pal
禁酒法以前のニューヨークで生まれた世界的に有名なカクテル。
“親しき友”、”古い仲間”という意味を持ち、透き通ったルビー色の赤が、都会的でセンチメンタルな雰囲気を醸しています。
風味豊かなウイスキーに、ドライベルモットのほのかな甘みと、カンパリのほろ苦さがミックスされて、重厚な味わいとなっています。
ウイスキー…20 ml
ドライベルモット…20 ml
カンパリ…20 ml
ミキシンググラスにすべての材料(ウイスキー、ドライベルモット、カンパリ)と氷を入れてステア、これにストレーナーをかぶせ、カクテルグラスに注ぐ。
アイリッシュ・ローズ Irish Rose
クセのないアイリッシュウイスキーに、レモンジュースの酸味とグレナデンシロップの甘みを効かせた甘酸っぱく飲みやすいカクテルです。
ネーミングのとおり、アイルランドに咲くバラのような美しい色合いが特徴的です。
アイリッシュウイスキー…45 ml
レモンジュース…15 ml
グレナデンシロップ…1 tsp.
シェーカーにすべての材料(アイリッシュウイスキー、レモンジュース、グレナデンシロップ)と氷を入れてシェークし、これをカクテルグラスに注ぎ入れる。
ハリケーン Hurricane
ウイスキー×ドライジン、まさにハリケーンのような強い刺激をふたつ合わせた一杯。
辛口スピリッツの組み合わせですが、ホワイトミント・リキュールの爽快感とレモンジュースの酸味で非常に飲みやすく、鼻に抜ける香りは清々しさを感じます。刺激が足りないときはお試しあれ。
ウイスキー…15 ml
ドライジン…15 ml
ホワイトミント・リキュール…15 ml
レモンジュース…15 ml
シェーカーでウイスキー、ドライジン、ホワイトミント・リキュール、レモンジュースを氷と一緒にシェークし、グラスに注ぐ。
ニューヨーク New York
カクテル名は、いわずと知れたアメリカの代表的都市。
このニューヨークを作るならベースのウイスキーもアメリカ生まれのライ(またはバーボン)ウイスキーにこだわりたいところです。
ライムジュースの酸味とシロップの甘みで飲みやすく仕上げた深みのある一杯は都会的な夜によく似合います。
ライウイスキー(またはバーボンウイスキー)…45 ml
ライムジュース…15 ml
グレナデンシロップ…1/2 tsp.
オレンジピール…1個
オレンジピール以外の材料を氷と一緒にシェーク、グラスに注いでオレンジピールを絞り入れる。
アフィニティ Affinity
アフィニティとは「親密なる関係」を意味する言葉。
このカクテルでは、イギリスのスコッチ、フランスのドライベルモット、イタリアのスイートベルモットという3つの国、3種のアルコール飲料が親しい関係にあることを表しています。
価値観の異なる3つの国が、お互いの良いところを引き立て、認め合うことによって生まれた味わいは絶妙なバランスです。
ウイスキー…30 ml
ドライベルモット…15 ml
スイートベルモット…15 ml
アンゴスチュラ・ビターズ…2 dash
レモンピール…1個
ミキシンググラスでレモンピール以外の材料と氷をステア、グラスに注ぎ、レモンピールを絞り入れる。
チャーチル Churchill
第二次世界大戦を勝利に導いたイギリスの名宰相サー・ウィンストン・チャーチルに敬意を表して作られたカクテル。
スコッチウイスキーの風味に爽やかな甘みを加えた一品で、上品でふくよかな味わいが楽しめます。
チャーチルが好きだった葉巻にも合います。
オリエンタル Oriental
香草や果実のさまざまな風味が楽しめる一杯。
“東洋人”という意味を持つこのカクテル。1924年にフィリピンを訪問していたアメリカ人エンジニアが熱病にかかってしまう。
しかし現地のフィリピン人医師の適切な治療によって無事回復し、お礼にこのカクテルのレシピを医師に贈ったというエピソードがあります。
食前酒としてもおすすめです。
ウイスキー…30 ml
スイートベルモット…10 ml
ホワイトキュラソー…10 ml
ライムジュース…10 ml
マラスキーノチェリー…1個
チェリー以外の材料と氷をシェークしてグラスに注ぎ入れ、カクテルピンに刺したチェリーを飾る。
30度以上のカクテル
ここからは30度を超えるカクテルをご紹介します。
どれも有名なウイスキーカクテルばかりで、いわゆる“定番”というやつです。
あまり飲みなれない人には、ちょっとオトナな味がするものも多いと思います。
ゆったりと流れる時間に身を任せ、一人の夜にも、デートの夜にも楽しめる一杯をご紹介します。
アップ・トゥ・デイト Up-to-Date
ベルモットのスパイシーな風味、オレンジリキュールであるグラン・マルニエの芳醇な味わい、そしてアンゴスチュラ・ビターズのほろ苦さなど、さまざまな素材が、互いを削りあうことなく伸び伸びと持ち味を生かし、ライウイスキーを引き立てるぜいたくな一杯です。
飲みごたえがあり、充足感を得られます。
ライウイスキー…25 ml
ドライベルモット…25 ml
グラン・マルニエ…10 ml
アンゴスチュラ・ビターズ…1 dash
レモンピール…1個
ミキシンググラスでレモンピール以外の材料と氷をステア、グラスに注ぎ、レモンピールを絞り入れる。
オールド・ファッションド Old-Fashioned
フルーツや角砂糖を潰しながら、自分好みの味で楽しめるカクテルです。
前述したミントジュレップと同じく、ダービーを観戦しながら飲むお酒で、チャーチルダウンズ競馬場があるルイヴィルのバーテンダーが作ったと言われています。
角砂糖や果物の甘みでアルコールのトゲを感じさせない味わい。
バーボンウイスキー…45 ml
アンゴスチュラ・ビターズ…1 dash
角砂糖 …1個
ソーダ…少量
スライスオレンジ…1枚
マラスキーノ・チェリー…1個
スライスオレンジ…1枚
グラスに入れた角砂糖にアンゴスチュラ・ビターズを染み込ませ、ソーダ、氷とウイスキーを入れてフルーツを飾り、マドラーを添える。
ドライ・マンハッタン Dry Manhattan
キリッと辛口。
男性におすすめの硬派な一杯、それがドライ・マンハッタンです。
通常のマンハッタンをより辛口にするため、スイートベルモットをドライベルモットに、チェリーをオリーブに替えて仕上げています。
色は黄金色に近いブラウン。男らしいシャープなカクテルです。
ウイスキー…50 ml
ドライベルモット…10 ml
アンゴスチュラ・ビターズ…1 dash
スタッフドオリーブ…1個
ミキシンググラスにスタッフドオリーブ以外の材料と氷を入れてステア、グラスに注ぎ、カクテルピンに刺したスタッフドオリーブを沈める。
グラン・パパ Grand Papa
アイリッシュウイスキーにアイリッシュミストを加えるという、アイルランドのウイスキーをまるごといただくようなカクテルです。
アイリッシュミストは、熟成したアイリッシュ・ウイスキーをベースに10数種類のハーブエキス、アイルランドのヒースやクローバーから集めた上質な蜂蜜を配合したリキュールです。
深みのある香りと芳醇でコクのある味わい。
オレンジピールの爽やかな風味がアクセントとなり、ゆったりと楽しめる大人のウイスキーカクテルです。
アイリッシュウイスキー…40 ml
アイリッシュミスト…20 ml
オレンジピール…1個
氷を入れたオールドファッションドグラスにアイリッシュウイスキー、アイリッシュミストを注ぎ軽くステア、オレンジピールを絞り入れる。
ゴッドファーザー Godfather
言わずもがなフランシス・F・コッポラ監督の名作”ゴッドファーザー”にちなんで作られたカクテルです。
ウイスキーとアマレットの組み合わせは分厚くコクのある味わいで、ジェントルな男によく似合うお酒です。
このカクテルと葉巻を優雅に嗜むオジサマのお隣で飲んでみたいものです。
ウイスキー…45 ml
アマレット…15 ml
氷を入れたオールドファッションドグラスにすべての材料(ウイスキー、アマレット)を入れてステアする。
ベースのウイスキーをウォッカに替えると、ゴッドマザーというカクテルになる。
ウイスキー・ミスト Whisky Mist
水割りとオン・ザ・ロックの中間的な位置づけにあるウイスキーミスト。
見た目も涼しげで夏に似合う飲み方ですね。
基本的には香りづけにレモンピールを絞るだけなので、度数はやや高め。
ミストとは、グラスの表面に結露した水滴がつき、霧で覆われたように白くなることからきた表現です。
ウイスキー…60 ml
レモンピール…1個
クラッシュドアイスを詰めたグラスにウイスキーを注ぎ、レモンピールを絞り入れる。
ステアする方法もあり、ベースのウイスキーによってスコッチミスト、バーボンミストなどと呼ぶ。
ハンター Hunter
深く豊かな香りと重厚なコクを感じるカクテル。
チェリーブランデーの甘い風味と香りが優しく、力強く、味覚を包み込みます。
その甘美で情熱的な色合いは、獲物を狙うハンター(狩人)のように、飲む人の心を撃ち落とすと言われています。
お酒の強いお姉様に合いそうな一杯ですね。
ウイスキー…40 ml
チェリーブランデー…20 ml
ミキシンググラスにウイスキー、チェリーブランデーと氷を入れてバースプーンでステア、これにストレーナーをかぶせ、カクテルグラスに注ぎ入れる。
ブルックリン Brooklyn
ほとんど甘さがない、男性におすすめのカクテルです。
飲み口は軽く、マラスキーノがサクランボの香りを漂わす、辛口でフルーティーな一杯。
ブルックリンはニューヨーク市にあり、イーストリバーを挟んでマンハッタンの隣にある地区のことです。
そのためこのカクテルも後述する”マンハッタン”というカクテルによく似ていますが、よりドライに仕上げています。
ウイスキー…45 ml
ドライベルモット…15 ml
マラスキーノ…1 dash
アメールピコン…1 dash
ミキシンググラスにライウイスキー、ドライベルモット、マラスキーノ、アメールピコンと氷を入れてステアし、カクテルグラスに注ぐ。
ベネディクト Benedict
レシピに使う”ベネディクティン”はフランス産のブランデーベースのリキュールで、ジュニパー・ベリーやハッカを始め、27種類ものハーブ、薬草を調合しています。
スコッチウイスキーの芳醇なコクと、ジンジャーエールの爽快感と相まって深みがありつつも飲みやすいカクテルに仕上がっています。
スコッチウイスキー…30 ml
ベネディクティン…30 ml
ジンジャーエール…適量
ロックアイスを入れたオールドファッションドグラスにウイスキーとベネディクティンを注ぐ。
これをジンジャーエールで満たし、バースプーンで軽くステアする。
ホール・イン・ワン Hole in One
ホール・イン・ワンはゴルフ競技において1打でカップインすること。
そんなゴルファーの夢を乗せた、ゴルフ大国アメリカ原産のカクテル。
ウイスキーとドライベルモットの組み合わせなので、甘みを抑えた辛口の仕上がりです。
柑橘系2種を風味づけに加えることで飲み口を軽くしています。
ボビー・バーンズ Bobby Burns
スコットランドの国民的詩人ロバート(ボビー)・バーンズが愛したウイスキーカクテル。
かつてはウイスキーベースカクテルの最高傑作とまで呼ばれました。
ウイスキーのベースにスイートベルモットのほのかな甘みとベネディクティンの豊かな香りが加わった重厚で満足度の高い一杯。
スコッチウイスキー… 45 ml
スイートベルモット…15 ml
ベネディクティン…1 tsp.
レモンピール…1個
ミキシンググラスにウイスキー、ベルモット、ベネディクティンと氷を入れてステア、グラスに注ぎ、レモンピールを絞り入れる。
マンハッタン Manhattan
「カクテルの女王」と呼ばれ19世紀から世界中で愛飲される超メジャーなカクテル。
赤く透き通る色彩はマンハッタンに落ちる夕日の色と言われ、甘くてほろ苦い高貴な味がします。
名前の由来には色々な説があり、ニューヨークのマンハッタン・クラブで催されたパーティーの席上で出されたなどと言われています。
バーボンウイスキー(またはカナディアンウイスキー)…40 ml
スイートベルモット…20 ml
アンゴスチュラ・ビターズ…1 dash
マラスキーノ・チェリー…1個
ミキシンググラスでチェリー以外の材料をステア、グラスに注ぎ、カクテルピンに刺したチェリーを入れる。
ミスティー・ネイル Misty Nail
前述したグランパパとほぼ同じレシピで幾分かアイリッシュウイスキーの割合が多いカクテルです。
多数のハーブの抽出エキスと蜂蜜を加えて作られるアイリッシュミストは、アイリッシュウイスキーとの相性も抜群です。
アイリッシュウイスキー…45 ml
アイリッシュミスト…15 ml
ロックアイスを入れたオールドファッションドグラスにアイリッシュウイスキーとアイリッシュミストを静かに注ぎ入れ、これをバースプーンで軽くステアする。
ラスティ・ネイル Rusty Nail
ドランブイはかつて王家の秘酒ともいわれ、40種類ものスコッチウイスキーにハーブと蜂蜜を加えたぜいたくなリキュール。
香りが強く、とても濃厚な甘みがあります。
同じスカイ島で作られているスコッチ”タリスカー“をベースに使うレシピが一般的です。
個人的には”ラフロイグ“や”ラガヴーリン“などのスモーキーなアイラモルトを使ったラスティネイルが個性がぶつかり合い、おすすめです。
スコッチウイスキー…40 ml
ドランブイ…20 ml
オールドファッションドグラスにロックアイスを入れ、ドランブイとスコッチウイスキーを注ぎ、バースプーンでステアする。
ミキシンググラスでステアしてからカクテルグラスに注ぐ処方もある。
ロブ・ロイ Rob Roy
スコッチ版マンハッタンと呼ばれ、使用するスコッチウイスキーの種類により様々な味を楽しめます。
強いカクテルですが、飲みやすく余韻も長く、とても複雑な味のする大人のカクテルです。
ロブ・ロイの名前は「紅毛のロバート」とも呼ばれ、スコットランドで伝説となっている義賊に由来します。
ロンドンの超高級ホテル、「ザ・サボイ」に所属するバーテンダー、ハリー・クラウドッグ氏により生み出されました。
スコッチウイスキー…45 ml
スイートベルモット…15 ml
アンゴスチュラ・ビターズ…1 dash
マラスキーノ・チェリー…1個
ミキシンググラスにマラスキーノ・チェリー以外の材料と氷を入れてステアし、グラスに注いで、カクテルピンに刺したマラスキーノ・チェリーを飾る。
いかがでしたでしょうか?
カクテルのレシピから材料を取り寄せてご自宅で楽しんでも良し、BARに行ってバーテンダーさんに聞くもよし、本当にカクテルの世界は奥深く楽しいです。
いきなりストレートやロックでウイスキーを飲むことは無理でも、カクテルにしてしまえばきっとウイスキーを好きになる方は増えるはず…!
そうオーツカは信じております。
これからも新しいウイスキーベースのカクテルレシピがあればどしどし追加していきます。
素敵なウイスキーライフをお過ごしください。
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